「二重手術」で失敗しないために 美容外科医が埋没･切開など二重整形のリスクや失敗しない方法を解説

中山先生

一般的には、「埋没法」と「切開法」にわけられます。埋没法は、皮膚の内側に医療用の糸を通して2～3点とめることで二重のラインを作る方法です。もう一方、切開法は、まぶたの皮膚を直接切開して、理想の二重ラインを作る方法のことを指します。

中山先生

埋没法は切開をしないので、「ダウンタイムが短い」という点がメリットです。また、縫いとめた糸を除去することで「二重のラインを作り直すことができる」、さらに手術の仕上がりに納得できない場合には「元に戻せる」というメリットもあります。反対に、「糸が切れたり取れたりして、後戻りするリスクがある」というデメリットもあります。

中山先生

切開法は皮膚を切開するので、「後戻りする心配がない」という点がメリットです。また、「くっきりとした二重のラインを作る」ことにも適しています。反対に、デメリットとしては「切開するためダウンタイムが長い」という点が挙げられます。加えて、皮膚を切開するため、仕上がりが理想と異なっても、「元に戻すことができない」点も注意していただきたいです。

中山先生

埋没法と切開法では、リスクが異なります。埋没法の手術後、場合によっては元に戻ってしまうこともあります。また、仕上がりは医師の技量にも大きく左右されます。あまり経験のない医師がおこなうと、角膜が傷ついたり、眼瞼下垂になったり、糸玉が大きくなってしまったりするリスクもあります。

中山先生

内出血や腫れのリスクはあります。ただし、切開法に比べるとリスクが少なく、内出血や腫れが起きても短期間で済むことが多いですね。

中山先生

埋没法のようにやり直すことができないというのは、大きなリスクでしょう。また、二重の幅を広くしたり、目頭の切開を同時におこなったりした場合、ダウンタイムが通常よりも長くなり、強い腫れや内出血が引くまで2～3カ月かかることもあります。

中山先生

稀ですが、感染症リスクはあります。また、埋没法の場合には、何らかの原因で糸に細菌が付着することによって、目に炎症が起こるケースも起こり得ます。その場合は薬による治療をおこなったり、抜糸をしたりして改善を目指します。

中山先生

埋没法でも切開法でも、不自然な二重のラインを作ってしまうと、他人にバレてしまうことがあるかもしれません。ただし、埋没法の場合は一般的に傷跡がとても小さいので、切開法と比べたら他人に気づかれるリスクが少ないかもしれません。

中山先生

そうですね。当院の場合、まぶたの上に傷をつけないので、傷跡が残りません。また、従来の埋没法では、まぶたを縫いとめた際に糸玉が見えてしまうというリスクがあります。しかし、当院では外から糸玉が見えない術式を取り入れているため、目を閉じても手術の跡はありません。したがって、「他人にバレないようにしたい」というのであれば、埋没法をおすすめします。

中山先生

まずは、自分に適した方法を選択することが大切です。埋没法、切開法ともにメリットとデメリットがありますし、理想とする二重のラインがどのようなものか、現在のまぶたや目がどんな感じかということによって、選択すべき術式が変わってきます。

中山先生

埋没法が向いているのは、「まぶたがそれほど厚くない人」「自然な二重のラインにしたい人」「二重のバランスが左右で気になるという人」「奥二重など、二重のラインが安定していない人」などです。また、「初めて二重の手術を受ける人」にも埋没法をおすすめしたいです。

中山先生

「まぶたの皮膚に厚みがある人」「くっきりした二重のラインを作りたい人」「後戻りしたくない人」「もともと目の開きが弱い人」には、切開法が向いています。「一度埋没法の手術を受けたけれど、しばらくして戻ってしまった人」にもおすすめだと思います。

中山先生

はい。いずれにしても、まぶたや目の状態を見ながらしっかりカウンセリングを受けて、ご自身が納得した状態で手術を受けることが大切です。そのため、理想の二重ラインを明確にしたうえで、丁寧にカウンセリングをしてくれるクリニックを選んで、手術に臨むようにしましょう。

中山先生

近年、多くの人が二重手術を受けており、埋没法はポピュラーな術式になりつつあります。しかし、手軽におこなえるとはいえ、手術であることに変わりありませんから、リスクはつきものです。必ず担当医師としっかり話し合い、場合によってはセカンドオピニオンなども視野に入れながら、納得して手術を受けるようにしましょう。ひとくちに埋没法といっても、クリニックによって術式が異なります。「具体的なやり方は？」「糸玉の処理はどうするのか？」「リスクはあるのか？」など、細かな疑問点をすべて明確にして、理解してから手術を受けることが大切です。