美容外科医直伝の「目を大きく見せる3つのポイント」とは
目を大きく見せる方法には、さまざまなものがあります。セルフケアで行えるものから、美容整形のクリニックで施術をしてもらうものまで、非常に多くの方法がありますが、一体、自分にぴったり合う方法を見つけるにはどうしたら良いのでしょう？ もとび美容外科クリニックの西尾謙三郎先生に、美容外科の見地から詳しく教えてもらいました。
監修医師：
西尾 謙三郎（もとび美容外科クリニック 院長）
2002年札幌医科大学医学部医学科卒業。都立墨東病院などを経て有名美容外科で医長や技術指導医などを歴任。埼玉医科大学形成外科・美容外科非常勤医師を務める。2014年もとび美容外科クリニック院長就任。目や鼻、小顔など、細かな調整が必要になる顔のプチ整形や手術を得意とする。患者と医師の信頼関係を何よりも大切に考えており、徹底した「美」「安心・安全」「皆様との信頼関係」への高い意識が患者から高く評価されている。
「目が大きい人」と「小さい人」がいるのはなぜ？
編集部
目が小さいのがコンプレックスです。なぜ、目が小さい人と大きい人がいるのですか？
西尾先生
そもそもなぜ、目が小さく見えるのかという原因から考えてみましょう。実は、日本人の黒目の大きさは平均して11〜12mmです。個人差はありますが、黒目の大きさは人によってそれほど変わりません。黒目だけでなく、眼球の大きさもあまり個人差はないので、「目が大きい」といっても、物理的に目そのものが大きいわけではないのです。
編集部
黒目や眼球の大きさが変わらないのに、なぜ、目が小さい人と大きい人がいるのですか？
西尾先生
目が大きい、あるいは小さいという印象は、目そのものの大きさよりも、むしろ、それ以外の要素が大きく絡んでいるのです。
編集部
それ以外の要素とはなんですか？
西尾先生
率直にいって、眼球の露出が少ないと目が小さく見えてしまいます。たとえば寝不足のとき、まぶたが重く感じられることがありますよね。そういうときはまぶたが瞳の部分に大きくかぶさり、目が小さく感じられると思います。寝不足の時や疲れている時だけでなく、もともとまぶたの筋力が弱くて、まぶたを引き上げられないというケースもあります。
編集部
まぶたが垂れ下がっている以外、眼球の露出が少ないのはどんなケースが考えられますか？
西尾先生
まぶたや目頭・目尻など、目の周囲の組織が張り出しているタイプの人も、黒目が小さく見えがちです。そのほか、目頭の蒙古（もうこ）ひだが発達している、目が釣り上がり気味である、一重まぶたである、ということも、眼球の露出を少なくする要因になります。
理想的な目の形とは？
編集部
「美しい大きな目」には理想のバランスやサイズがあるのでしょうか？
西尾先生
あります。一般に目の美しさには、「目の長さ」「黒目・白目の見え方」「目の上のライン」という3つが関係しています。まず、「目の長さ」ですが、真正面から顔を見た際に、「両目の間隔」「目の長さ」「目と顔の端までの距離」が、すべて均等であることが理想とされています。
編集部
なるほど。次に「黒目・白目の見え方」はいかがですか？
西尾先生
目を正面から見ると、白目の中央に黒目がありますよね。つまり、「白目・黒目・白目」という順番で並んでいるということです。この幅の割合は、1:2:1になるのが理想とされています。
編集部
白目に比べて黒目は2倍の幅が理想的なのですね。
西尾先生
ただし、横幅の長さは十分であっても、上まぶたが重く垂れ下がっていては、目が小さく見えてしまいます。目が大きく見えるためには、上まぶたから瞳孔の中心までの距離が3.5mm以上必要。黒目の上端にまぶたが少しかかっている程度だと理想的でしょう。
編集部
「目の上のライン」はいかがですか？
西尾先生
一重の人は目の上のラインが一本の線になり、目が小さく見えて“きつい印象”を持たれがちです。しかし、二重の人はまつ毛の生え際が見えて、目の上のラインがぼやけるため、目が大きく見えます。また、目の上のラインが二重になると陰影が作られ、目の大きさがより一層引き立つようになります。
編集部
なるほど、これらのポイントを抑えてメイクをすれば、自分でも目を大きく見せることができる、ということですね。
西尾先生
アイライナーやアイシャドウを使うことで、目のラインを強調したり、陰影をつけたりすることができます。また、付けまつげやまつげエクステも、目を大きく見せるのに効果的ですし、デファインや大きめのカラーコンタクトも役立つでしょう。あと、自分の理想の目に近づけるために、いろいろメイクを研究してみるのも良いでしょう。
美容皮膚科でできる「目を大きくする治療」とは？
編集部
目を大きくするために、美容皮膚科では、どのような治療を受けることができるのでしょうか？
西尾先生
目を大きくするために、美容クリニックで行っている治療は大きく3つに分かれます。すなわち、注射によるプチ整形、切らない手術、切る手術です。
編集部
ひとつずつ、説明をお願いします。注射によるプチ整形から。
西尾先生
注射によるプチ整形ですが、主に使われるのはヒアルロン酸です。これを眉やこめかみに注入して、目の開きを改善し、ぱっちりした目元を作ります。特に、たるみがある方に有効です。そのほか、ボトックスを注射してタレ目にすることもできます。ただし、注射によるプチ整形は、切らない手術や切る手術に比べて効果が弱め。「手術はやりたくないけれど、目を大きく見せたい」という方には向いていると思います。
編集部
次に、「切らない手術」とはなんですか？
西尾先生
切らない手術には「二重埋没法」「切らない眼瞼下垂術」「切らないタレ目の手術」があります。「二重埋没法」はまぶたの表と裏を糸で縫うことで二重を作ります。「切らない眼瞼下垂術」は、まぶたの裏側から糸を通し、縫い縮めることでまぶたを引き上げ、眼球の露出を増やします。これはまぶたが黒目にかぶさっている「眼瞼下垂」を改善するのに効果的です。「切らないタレ目の手術」は、目の外側を引き下げてタレ目を作り、目の露出を多くする治療です。
編集部
切らなくても、いろいろな効果を期待することができるのですね。
西尾先生
これらの「切らない手術」は、「切る手術」に比べてダウンタイムが短く、ハードルが低いため、簡単に黒目の露出を多くしたいという人にお勧めです。
編集部
「切る手術」とはどのようなものですか？
西尾先生
「切る手術」にもさまざまなものがありますが、多くの場合、眉毛の下や目頭、目尻などを切開して、物理的に目の露出を多くします。まぶたが厚ぼったい人や、目頭の蒙古ヒダが発達している人に適しています。また、眼瞼下垂やタレ目の手術は、切らないものだけでなく、切るものもあります。
編集部
眼瞼下垂を治したり、タレ目にしたりするにも、「切る手術」と「切らない手術」から選択できるのですね。
西尾先生
そうです。ただし、目の状態によっては「切らない手術」では難しく、「切る手術」の方が明らかな効果を期待できる場合もあります。大事なことは、一人ひとりの目の状態によって適切な治療を選ぶこと。その点でも、経験豊富で習熟した医師に相談する方が良いでしょう。
編集部
最後に、読者へのメッセージがあれば。
西尾先生
美容外科の技術も大きく進化し、目を大きくしたいのか、タレ目にしたいのか、二重の幅を広くしたいのかなど、細かく患者さんの希望を叶えられるようになりました。そのために大事なことは、治療前のカウンセリング。治療の選択肢が非常に多いので、自己判断で治療方法を選択するのは困難です。信頼できる医師に相談し、自分に最適の治療方法を選びましょう。
編集部まとめ
メスを入れたり、糸で塗ったりする外科的な施術は目を大きく見せるために役立ちますが、闇雲に大きく見せるだけでなく、顔のなかでのバランスを考えることもとても大切。まずは客観的に自分の顔を観察し、理想の目を実現しましょう。
医院情報
| 所在地 | 〒160-0023 東京都新宿区西新宿1-13-8 朝日新宿ビル10階 |
| アクセス | JR新宿駅「西口」から徒歩4分 |
| 診療科目 | 美容外科・美容皮フ科 |
