【闘病】「成人スティル病」治療で使ったステロイドの副作用で「糖尿病」にも…(2/2ページ)

自分の体の些細な変化、いつもと違うなと思ったら受診して欲しい

編集部
現在の体調や生活などの様子について教えてください。
N.Aさん
退院してからはありがたいことに順調に治療が進んでいます。発症前と同じとはいきませんが、通勤ができる程には体力が回復しています。ステロイドは現段階で入院時から5分の1まで減り(取材時)、ステロイドが減るごとに体力が回復していくのを感じています。ステロイドの減らし方は、50mgを20mgに減らすまでは2週間で5mgずつの減薬。20mgを10mgに減らすまでは1か月で2mgずつの減薬となりました。10mgからは1mgずつの減薬になる予定です。
編集部
あなたの病気を意識していない人に一言お願いします。
N.Aさん
成人スティル病に限らず、一見元気そうに見えても実は病気と闘っている人は結構います。特別扱いする必要はないのですが、一緒に仕事をする時などに配慮が必要な時もあります。もし、周りに困っている方がいたら耳を傾けてほしいと思います。また、難病は発病の理由が分かっていないことも多く、誰もがかかる可能性がある病気です。発熱や蕁麻疹などよくある症状だからといって油断せず、ちょっと変だな、いつもと違うなと思ったらすぐに病院へ行って検査をしてほしいです。
編集部
医療従事者に望むことはありますか?
N.Aさん
症状が落ち着き、こうしていられるのも医療従事者の方のお陰だと思っています。治療によって落ち着いた状態を保てていることに、まずは感謝の気持ちです。まだ解明されていないことが多い病気ですが、今後少しでも患者さんの明るい未来が広がっていくように治療が進歩していくことを願っています。
編集部
最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。
N.Aさん
大変な時もありますが病気にばかり目を向け過ぎず、一人の人間として何がしたいか、どう生きていきたいかを考えていくことが大切だと感じています。また、病気を持っていても社会と繋がれる場、自分の能力を活かして活躍できる場、あきらめずにやりたいことができる環境を作っていくことが必要と考えています。私は会社を経営していますが、難病当事者でもあるため、これからも働き続けることでひとつの例として実現していきたいと思っています。
編集部まとめ
闘病しながら仕事を続けていくことは、私たちが想像するよりも遥かに大変なことと思います。病気になってしまったからと後ろ向きになるのではなく、今後どう生きていきたいかを考え、自分が輝ける場を探し、その環境作りもしっかり行っているN.Aさんのお話からは生きるパワーを感じました。そして、N.Aさんがおっしゃるように、少しでも自分の身体に違和感を感じたら病院を受診することが大切だと実感しました。
なお、Medical DOCでは病気の認知拡大や定期検診の重要性を伝えるため、闘病者の方の声を募集しております。皆さまからのご応募お待ちしております。