【漫画付き】二重あごってなんでできるの? 原因を教えて!
首の周りにできる二重あごは目立ちやすく、他人に視認されやすい身体的特徴です。体型維持などに苦心されている人も少なくないでしょう。しかし、「MIYAフェイスクリニック」の宮里先生によると、先天的な要素が大きく関わっているとのこと。だとすれば、治療できるのでしょうか、一生抱え続けなくてはいけないのでしょうか。二重あごの謎に迫ります。
監修医師:
宮里 裕(MIYAフェイスクリニック 院長)
二重あごになるかどうかは、「あごの先の形」で決まる
編集部
はじめに、二重あごの原因について教えてください。
宮里先生
最も大きな要因は“顎の骨格の大きさや形”だと考えています。顎の先が出っ張っていなくて小さい方は、どうしてもたるんでしまいます。姿勢や食生活なども関係しているでしょうが、私なら、最初に顎を診ますね。
編集部
食生活って、結局は肥満のことですか?
宮里先生
生活習慣によって皮下脂肪が増えれば、肥満でなくても二重あごになると思います。また、あごが小さい方はより二重あごになりやすいと思います。
編集部
顎の骨格以外で考えられることはありますか?
宮里先生
全体的な皮膚のたるみですね。筋肉が加齢などにより減少したり緩んだりすると、ピンと張っていない状態になります。ほか、下を向いた姿勢なども考えられますが、検討すべきは「たるみ」です。
編集部
まさか、病気で二重あごになることはないですよね?
宮里先生
先天的な要因は除いて、常識的な範囲なら、まずありえません。皮膚病などで皮膚が硬化する可能性もありますが、それは二重あごと異なった、個別の病気です。
先天的な要因でも治療は可能
編集部
二重あごの相談は、多いのでしょうか?
宮里先生
フェイスラインのご相談に含まれることもありますが、ズバリ、「二重あごを解消したい」とストレートにおっしゃる方もいらっしゃいます。いずれにしても、二重あごの施術は可能なので、お気軽にご相談ください。
編集部
二重あごを治すための施術内容は?
宮里先生
あごが小さい・後退している場合は、アゴ先を出すことで二重あごの解消が可能で、アゴ先の手術のことを「オトガイ形成」といいます。内容としては、ヒアルロン酸注入による侵襲度の低いものから、シリコンを埋め込むなど外科手術まで、その方の状況によって使いわけていきます。そのほか、BNLS(脂肪溶解注射)、スレッドリフト(糸によるリフトアップ)、外科手術を用いた脂肪吸引、フェイスリフト(たるみとりによるシワ伸ばし)などを併用することもありますね。
編集部
受診したほうが、民間療法よりも効果的なのでしょうか?
宮里先生
当然です。最終的には費用を比較して決めていただくことになると思いますが、どのような変化が起こるかわからない、あるいは、効果が現れないかもしれない方法に費用をかけるより、エビデンスや機序の明確な治療を受けたほうが、納得できるのではないでしょうか。
マッサージは、そのときだけの効果しかもたらさない
編集部
二重あごの解消法として、マッサージは有効なのでしょうか?
宮里先生
即時効果としては有効でしょう。ただし「いつまでもつか」が問われます。端的に言えば「一時しのぎ」であって、マッサージをすると二重あごが”体質的に解消される”ということはありません。一時しのぎを永久的におこなっていれば解決されたように感じる方が多いと思いますが継続することが難しいですよね。
編集部
一時しのぎとわかったうえで、マッサージの仕方を教えていただけないでしょうか?
宮里先生
根本的な治療にはならないので意外と難しいのです。基本的には、リンパの流れに沿ってマッサージするようにします。文章で説明するのは限界があるので、化粧品会社やエステのサイトを参考にしてみてはいかがでしょうか。単純に一方向だけにするものではありません。
編集部
顔のむくみも感じられる場合、どうしたらいいでしょう?
宮里先生
お顔のむくみは、直前になにをしていたかで左右されます。二重あごは切り離して考えるべきです。
編集部
最後に、読者へのメッセージがあれば。
宮里先生
二重あごの原因がなにかで、施術内容が変わってきます。どんな施術となりましても、当院はカウンセリングから施術後までのフォローを必要不可欠なプロセスだと考えているため、積極的にさせて頂いております。当院の場合は、1か月検診と3か月検診に加えて、随時のご相談も受け付けております。また、手術だけを値段の安い海外で受け、術後のフォローが不十分なことや結果に満足いかずに悩まれて来院される患者様が多数おられます。方針や考え方が日本国内の医師と異なっていると、十分にフォローしきれないことも多いです。治療をご検討中の方は、慎重に判断してください。
編集部まとめ
二重あごと聞くと、つい首回りに関心が向かってしまうものの、じつは「顎の形」に左右されるのでした。たしかに、すっきりした顎より、前方へ張った顎のほうが、皮膚を引っ張りそうな印象です。加齢や体形も関係しているのでしょうが、意外な盲点でした。また、マッサージは一時しのぎ的な効果しか望めず、その方法にも効果の評価が難しいです。どうしても二重あごが気になるのであれば、一度、二重あごの原因を専門医へ相談してみてはいかがでしょうか。
医院情報
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診療科目 | 美容整形外科、美容皮膚科、形成外科 |