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「豊胸手術」で後悔しないために 医師がリスク・デメリットを解説 安全にバストアップするにはどうしたらいい?

 公開日:2023/04/03
「豊胸手術」で後悔しないために 医師がリスク・デメリットを解説 安全にバストアップするにはどうしたらいい?

最近はSNSなどで豊胸手術の体験談を目にすることもあると思います。しかし、なかには失敗して後悔していたり、後遺症で悩んでいたりする人の話もあり、豊胸手術を考えている人は頭を悩ませているかもしれません。一体、安全にバストアップするためにはどうしたらいいのでしょうか。後遺症が少ない豊胸手術があるのかも気になります。今回は「銀座3丁目・BANNAI美容クリニック」の坂内先生に、後悔しないための豊胸手術の選び方やポイントについて解説していただきました。

坂内 誠

監修医師
坂内 誠(銀座3丁目・BANNAI美容クリニック)

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新潟大学医学部卒業。新潟大学大学院修了。その後、大手美容外科グループ入職、分院長を13年間務める。2020年3月、東京都中央区に「銀座3丁目・BANNAI美容クリニック」を開院。豊富な豊胸手術経験を活かして、豊胸に特化した治療を提供している。医学博士。日本美容外科学会(JSAS)専門医。

バストアップの豊胸手術とは? ヒアルロン酸豊胸・脂肪注入豊胸などどんな方法がある?

バストアップの豊胸手術とは? ヒアルロン酸豊胸・脂肪注入豊胸などどんな方法がある?

編集部編集部

バストアップを目的とする豊胸手術には、どのような方法があるのですか?

坂内 誠先生坂内先生

大きく分けて、豊胸手術には3つの方法があります。「シリコンバッグ豊胸」「ヒアルロン酸豊胸」「脂肪豊胸」です。

編集部編集部

それぞれどのような術式なのか、具体的に教えてください。

坂内 誠先生坂内先生

まず、シリコンバッグ豊胸は、文字通りシリコンバッグを胸の部分に入れてバストアップを図る方法です。切開する部位は、わきの下またはアンダーバストの2パターンがあります。

編集部編集部

ヒアルロン酸豊胸は、どのような術式ですか?

坂内 誠先生坂内先生

ヒアルロン酸を注入してバストアップを図る方法です。注射をするだけなのでダウンタイムが短く、痛みが少ないという特徴があります。傷跡も2mm以下で、ほとんどわからない点もメリットです。

編集部編集部

脂肪豊胸についてもお願いします。

坂内 誠先生坂内先生

脂肪豊胸は、自分の脂肪を吸引してバストに注入する方法です。シリコンバッグ豊胸やヒアルロン酸豊胸のように異物を使用せず、自分の細胞を移植するのでアレルギーなどの副作用が少なく、ほかの術式と比べて安全性が高いとされています。

後悔しないために知っておきたい豊胸手術のリスクやデメリット・注意点を医師が解説

後悔しないために知っておきたい豊胸手術のリスクやデメリット・注意点を医師が解説

編集部編集部

それぞれの術式には、どのようなリスクやデメリットがあるのでしょうか?

坂内 誠先生坂内先生

まずシリコンバッグ豊胸の場合、傷跡が3~5cm残ります。時間の経過とともに薄くなるとはいえ、大きな傷跡を残したくない人には不向きと言えるでしょう。また、「動きや感触が不自然」「シリコンバッグが破損する場合がある」などのリスクもあります。

編集部編集部

破損するリスクもあるのですね。

坂内 誠先生坂内先生

そうです。そのため、通常は手術後10年を目処に取り出すと考えておいた方がいいです。また、シリコンバッグの破損の有無にかかわらず、ここ数年でシリコンバッグが原因となる疾患も報告されていますよ。

編集部編集部

次に、ヒアルロン酸豊胸のリスクについてはいかがでしょうか?

坂内 誠先生坂内先生

ヒアルロン酸豊胸は比較的お手軽な方法ですが、その反面「感触が硬くてバストに動きがない」「持続期間が短い」「最大で1カップくらいアップさせるのが限界」という欠点もあります。加えて、ヒアルロン酸がしこりになったり、異物反応が起きたり、術後に胸の上部などの不自然な位置に移動してこぶになったりすることもあります。

編集部編集部

様々なリスクがあるのですね。

坂内 誠先生坂内先生

そうですね。さらに、ヒアルロン酸豊胸は「一度注入したら取り出せない」こともリスクになります。一応、溶解剤もありますが、完全に溶かすことは難しいのが現状です。

編集部編集部

ヒアルロン酸豊胸は簡単におこなえる一方で、リスクも大きいのですね。

坂内 誠先生坂内先生

はい。2022年秋には、日本美容外科学会から「ヒアルロン酸豊胸は豊胸目的に推奨しない」という発表がありました。私自身もその意見に賛成です。

編集部編集部

最後に、脂肪豊胸のリスクについて教えてください。

坂内 誠先生坂内先生

脂肪を吸引するため、痩せ型で細身の人には難しい場合もあります。また、ヒアルロン酸豊胸と同様に、しこりができることもあります。それから、医師の技量にも大きく左右されるので、あまり経験のない人が施術をおこなうと、脂肪吸引をした部位が凹凸になってしまったり、バストの形が不自然になったりするリスクもあります。

豊胸手術のリスクを避けて安全にバストアップするにはどうしたらいい?

豊胸手術のリスクを避けて安全にバストアップするにはどうしたらいい?

編集部編集部

安全にバストアップを図るには、どうしたらいいのでしょうか?

坂内 誠先生坂内先生

まずは、豊胸手術の各術式についてメリットとデメリットをしっかり理解することが大切です。ただ単に胸を大きくしたいだけならシリコンバッグ豊胸が適しているかもしれません。しかし、感触などが不自然で、なにより破損した場合には入れ替えが必要になります。たとえ破損しなかったとしても、10年を目安に取り出さなければいけません。

編集部編集部

「自分がどんなバストを目指したいか」ということを明確にしたうえで、術式についても理解する必要があるのですね。

坂内 誠先生坂内先生

そうですね。どのクリニックでも事前にカウンセリングをおこなっていると思います。その際、実際の症例写真を見せてもらって、仕上がりのイメージについて確認しましょう。また、メリットとデメリットの説明をしっかり受けて、ダウンタイムやリスクについても納得してから施術に臨むことも大切です。

編集部編集部

ほかにも、気をつけた方がいいことはありますか?

坂内 誠先生坂内先生

豊胸手術をした後でも、胸部レントゲンやCT、MRIなどの検査は受けることができます。しかし、シリコンバッグ豊胸をした後は、シリコンバッグがばっちり写るのでバレてしまいますよ。また、シリコンバッグ豊胸後はマンモグラフィ検査を受けられない場合があるということも覚えておく必要があります。

編集部編集部

なぜ、マンモグラフィ検査を受けられないのですか?

坂内 誠先生坂内先生

マンモグラフィ検査は胸を圧迫して撮影するため、その際にバッグが破損するリスクが高いためです。また、どの術式にも言えますが、豊胸手術後の数カ月間は乳がん検診も受けられなくなります。そのため、豊胸手術を受ける場合は、事前に乳がん検診を受けておくことをおすすめします。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

坂内 誠先生坂内先生

現在、学会が認めているのはシリコンバッグ豊胸と脂肪豊胸の2種類ですが、シリコンバッグ豊胸は、シリコンバッグが原因と考えられる疾患が報告されています。そう考えると、自分の組織でできる脂肪豊胸をおこなうのが安全であると考えます。実際にここ数年でも、シリコンバッグ豊胸よりも脂肪豊胸を受ける人の方が増えており、今後もその流れが続くと思われます。一度で大きくサイズアップしたいならシリコンバッグ豊胸が適しているかもしれませんが、大事なご自分の体ですから安全性や健康被害なども考えたうえで、入念に術式を選択することが必要です。

編集部まとめ

最近は手軽に豊胸手術をおこなえるようになったとはいえ、様々なトラブルが起きているのも事実です。美しくなりたいと思って手術をしたのに、健康被害が出てしまっては本末転倒になってしまいます。メリットとデメリットを理解し、セカンドオピニオンやサードオピニオンも利用しながら、納得のいく豊胸手術を受けましょう。

医院情報

銀座3丁目・BANNAI美容クリニック

銀座3丁目・BANNAI美容クリニック
所在地 〒104-0061 東京都中央区銀座3-7-16 銀座NSビル4階
アクセス 東京メトロ「銀座駅」 徒歩1分
東京メトロ「東銀座駅」 徒歩3分
診療科目 美容外科

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