下肢静脈瘤の初期症状とは?足のむくみやだるさの原因と治療方法を解説

足のむくみやだるさを「疲れのせいだろう」と放置していませんか?そういった症状が続いている場合、下肢静脈瘤の初期サインである場合があります。
下肢静脈瘤は足の静脈に血液が滞ることで血管が浮き出たり、皮膚トラブルへと進行したりする疾患です。本記事では、初期症状から原因と仕組み、進行した場合のリスク、そして治療の選択肢まで詳しく解説します。

監修医師:
大久保 博世(相模原町田血管外科クリニック)
目次 -INDEX-
下肢静脈瘤の初期症状

下肢静脈瘤の初期は自覚症状が軽度であるため見逃されやすく、「少し足が重い」「夕方になるとむくむ」といった変化を、日常的な疲れや加齢のせいと考えてしまうことは珍しくありません。
しかし、こうした症状が繰り返し現れる場合は、足の静脈に何らかの異常が起きているサインである可能性があります。早期対処のために、まずは初期症状の特徴を正しく理解しましょう。
足のむくみやだるさなど重さを感じる症状
下肢静脈瘤の初期段階で多く見られるのが、足のむくみやだるさ、重さといった症状です。特に長時間の立ち仕事や座りっぱなしの状態が続いた後、夕方から夜にかけて症状が強くなる傾向があります。
これは、足の静脈内で血液がうまく心臓へ戻れず足に滞留することで生じます。そのため、朝起きたときにはむくみが引いていても、日中に再び症状が現れるというパターンが続く場合は、静脈の機能低下の可能性があるといえるでしょう。疲れによる一時的なむくみとは異なり、繰り返し現れる場合や慢性的な傾向が見られる点が特徴です。
「疲れが取れない」と感じながらも、原因が足の血管にあることに気づかないまま過ごしてしまう方も少なくないので、まずはこの特徴を覚えておきましょう。
足がつる、違和感があるといった症状
初期症状として、夜間に足がつる(こむら返り)、足にじんじんとした違和感やかゆみを感じるケースも見られ、特に就寝中に足がつりやすくなった場合、血液循環の悪化が関係していることがあります。
足がつることは「水分不足や冷えのせい」と判断されがちですが、夜間のこむら返りが頻繁に起こる場合は、静脈瘤との関連を考えて医師に相談することが大切です。
血管が浮き出るなど見た目の変化
下肢静脈瘤の特徴的な変化として、足の皮膚の下に血管がミミズのように浮き出て見える状態があります。これは“伏在型静脈瘤”と呼ばれるタイプに多く見られ、膝の裏やふくらはぎ、太ももの内側などに現れやすい傾向です。
外見上の変化が現れる前からむくみやだるさといった自覚症状がすでに始まっていることが少なくありませんが、血管が青紫色に膨らんで目立つようになると、見た目の変化から下肢静脈瘤と気づきやすくなります。
また、皮膚の表面に細い血管が網の目状や蜘蛛の巣状に透けて見えるようになるケースもあります。これは“クモの巣状静脈瘤”や“網状静脈瘤”と呼ばれる状態で、見た目の変化として現れる初期症状の一つです。
下肢静脈瘤が起こる原因と仕組み

下肢静脈瘤が起こる背景には、足の静脈が持つ独特の構造と、血液を送り返す機能の低下が深く関わっています。仕組みを理解することで、自分がリスクのある状況にあるかどうかを考えやすくなるでしょう。
静脈の逆流防止弁の働きと異常
人間の足の静脈には逆流防止弁(静脈弁)と呼ばれる小さな弁が備わっており、重力に逆らって血液を下から上へ、つまり足先から心臓へと押し上げるために機能しています。
通常、筋肉の収縮運動によって血液は上方へ送り出され、弁が閉じることで逆流を防ぎますが、この弁が何らかの原因で機能不全に陥ると血液が重力に従って足の方向へ逆流してしまいます。これが下肢静脈瘤の根本的な原因です。
弁の機能低下は、加齢や遺伝的な要因のほか、生活習慣や身体への負荷によっても引き起こされると考えられています。
血液が逆流して足に溜まることで発症
逆流防止弁が正常に機能しなくなると、血液は足の静脈内に滞り始めます。静脈そのものは圧力に対してあまり強くないため、血液が溜まって静脈内の圧力が高まり、継続的に圧力がかかり続けることで血管壁が拡張・蛇行し、皮膚の下に浮き出るようになります。これが下肢静脈瘤として現れる状態です。
血液の滞留が続くと、足全体への酸素・栄養の供給にも影響が生じ、むくみやだるさ、皮膚の変化といった症状が引き起こされます。特に立っている時間が長いほど足への負担が大きくなるため、日中に症状が悪化しやすい傾向があるのです。
下肢静脈瘤の発症リスク
下肢静脈瘤は、特定の条件下でリスクが高くなることが知られています。代表的なリスク要因として挙げられるのは長時間の立ち仕事で、美容師や調理師、販売員、教師など、一日の多くを立って過ごす職業の方は足の静脈にかかる負担が大きくなります。
また、妊娠・出産もリスク要因の一つです。妊娠中は子宮が大きくなることで骨盤内の静脈が圧迫され、足の血液循環が悪化しやすくなります。
さらに、遺伝的な要素も関係しており、家族に下肢静脈瘤の方がいる場合は注意が必要です。肥満や加齢もリスクを高める要因として知られています。
進行すると現れる症状と注意すべきサイン

初期症状を放置したまま過ごし続けると、下肢静脈瘤は徐々に進行します。症状が深刻になるにつれて治療の選択肢も変わってくるため、早い段階でのサインを見逃さないことが重要です。
色素沈着や湿疹などの皮膚トラブル
下肢静脈瘤が進行すると、血液の滞留による酸素不足や炎症が皮膚にも影響を及ぼし始め、足首やすねの周辺に茶褐色の色素沈着が現れることがあります。これは、血液中の成分が皮膚組織に漏れ出すことで起こる変化です。
また、皮膚が乾燥してかゆみを伴う湿疹(うっ滞性皮膚炎)が生じるケースもあり、湿疹が慢性化すると皮膚が硬く厚くなり、皮膚の状態が悪化していきます。こうした皮膚症状は一見すると皮膚疾患のように見えますが、その背景に静脈疾患が隠れていることがあるので注意しましょう。
皮膚の変色やかゆみが続く場合は、皮膚だけでなく血管の状態についても医師に相談することが大切です。
潰瘍など重症化した場合のリスク
皮膚トラブルがさらに悪化すると、皮膚がただれて静脈性潰瘍(かいよう)が形成されることがあります。潰瘍は特に足首の内側に生じやすく、治癒しにくいため感染を合併すると治療が長期化する可能性があり、一度できると再発を繰り返すことも少なくありません。
また、静脈瘤が存在する部位に血栓が形成され、皮膚の下が赤く腫れて熱を持つ“血栓性静脈炎”を起こすこともあります。この状態は強い痛みを伴うことが多いため、迅速な対応が必要です。
早期受診が重要な理由
下肢静脈瘤は、初期の段階では日常生活に支障をきたさないことも少なくないため、受診を先延ばしにしてしまう方が多い疾患です。しかし、放置すると症状は徐々に進行し、皮膚潰瘍や血栓症といった深刻な状態に至るリスクがあります。
早期に受診することで、圧迫療法や生活習慣の改善といった負担の少ない方法での対処が可能になります。また、手術が必要な場合でも、症状が軽度なうちのほうが治療の幅が広がります。
足の違和感や見た目の変化が気になり始めた段階で、専門の医療機関を訪れることを検討してください。
下肢静脈瘤の治療方法と選択肢

下肢静脈瘤には、症状の程度や血管の状態に応じてさまざまな治療方法があります。初期段階から重症まで、それぞれの状況に合わせた選択肢が用意されており、必ずしも手術が必要とは限りません。次は、下肢静脈瘤の治療方法と選択肢について詳しく解説します。
圧迫療法や生活改善による初期対応
下肢静脈瘤の治療における初期対応として広く用いられているのが、弾性ストッキングによる圧迫療法です。足に適切な圧力をかけることで静脈の拡張を抑え、血液の滞留を軽減する効果が期待できます。
圧迫療法は根本的な治療ではないものの、症状の悪化を防ぐ目的で継続的に用いられます。また、長時間の立ち仕事を避ける、適度な運動を習慣化する、就寝時に足を少し高くして休むといった生活習慣の改善も、症状の緩和に役立つとされています。
この方法は、手術に踏み切る前の段階、あるいは手術後の再発予防として取り入れられることがあります。
血管内焼灼術(レーザー治療)による手術
レーザーや高周波(ラジオ波)を用いたカテーテルを静脈内に挿入し、内側から静脈を焼いて閉塞させる血管内焼灼術(けっかんないしょうしゃくじゅつ)、いわゆるレーザー治療も下肢静脈瘤の治療として用いられます。
皮膚を大きく切開する必要がなく、局所麻酔で行えるため身体への負担が少ないことが特徴で、多くの場合は日帰り手術(※術前・術後に通院が必要になる場合があります)が可能なので術後の回復が早い傾向です。
保険適用の対象となる場合もありますが、すべての方が適応となるわけではなく、血管の状態や症状によって判断が異なります。
硬化療法やストリッピング手術などの選択肢
血管内焼灼術のほかにも、治療方法の選択肢が複数あります。
まず、静脈内に薬剤を注射して血管を硬化・閉塞させる硬化療法は、クモの巣状静脈瘤や網状静脈瘤など細い血管に対して行われることが多く、外来での処置が可能です。
一方、問題のある静脈を引き抜いて除去するストリッピング手術は、症状が広範囲に及ぶ場合などに適用されることがあります。入院が必要となる場合もあるため、生活状況や症状に応じて医師と相談のうえで選択するとよいでしょう。
このように、下肢静脈瘤の治療は一つではなく、患者さんの状態に合わせて複数の方法を組み合わせることがあります。
下肢静脈瘤は相模原町田血管外科クリニックにご相談を

下肢静脈瘤の診断・治療には、血管の構造や機能に精通した医師による専門的な判断が不可欠です。足のむくみや血管の浮き出しが気になり始めたとき、「どこに相談すればいいかわからない」と感じる方もいるでしょう。ここからは、下肢静脈瘤の治療を中心とした血管外科クリニックとして、地域の患者さんの診療を行っている相模原町田血管外科クリニックの特長を紹介します。
日本血管外科学会 心臓血管外科専門医による診断
神奈川県相模原市に位置する相模原町田血管外科クリニックは、血管疾患に関する専門的な知識と経験を持つ日本血管外科学会 心臓血管外科専門医が、患者さん一人ひとりの状態を丁寧に評価し、適切な診断と治療方針を提案するよう心がけられています。
下肢静脈瘤は、見た目の症状だけでなく、超音波検査などを用いて静脈の血流や弁の状態を確認することが診断の基本です。相模原町田血管外科クリニックでは、こうした検査を通じて患者さんの血管の状態を適切に把握し、個々の状況に応じてわかりやすい説明に努めているといいます。
専門的な診療体制が整っていることは、初めて受診する方にとっても心強いのではないでしょうか。
保険適用の日帰り手術に対応した幅広い治療の選択肢

相模原町田血管外科クリニックは、血管内焼灼術をはじめとするさまざまな治療方法に対応されています。条件を満たす場合には保険適用が可能で、患者さんが治療を受けやすいよう日帰り手術にも対応されています。仕事や家事・育児の都合で長期入院が難しいという方にとっても、治療を検討しやすい診療体制だといえるでしょう。
治療の選択肢も幅広く、患者さんの血管の状態やライフスタイルに合わせた対応を心がけられています。
通いやすい環境でセカンドオピニオンにも対応
クリニックは相模大野駅からアクセスしやすい立地にあり、神奈川県相模原市・町田市周辺に住む方にとって通院しやすい環境です。定期的な診察や術後のフォローアップも継続して受けやすく、地域密着型の診療体制で診療されています。
また、相模原町田血管外科クリニックはセカンドオピニオンにも対応し、「手術が必要と言われたが本当に必要なのか」「別の治療方法はないか」といった疑問や不安を持つ患者さんに寄り添い、心臓血管外科を専門とする医師が丁寧に状況を確認されているそうです。
足の症状が気になっている方、あるいはすでに下肢静脈瘤と診断を受けている方は症状を放置したままにせず、通いやすい環境で患者さんに寄り添って診療されている相模原町田血管外科クリニックに相談してみてはいかがでしょうか?
相模原町田血管外科クリニックの基本情報
アクセス・住所・診療時間
小田急電鉄 相模大野駅より徒歩2分
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