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副鼻腔炎の治療方法は?種類・症状・医院の選び方についても解説

 公開日:2024/09/19
副鼻腔炎の治療方法は?種類・症状・医院の選び方についても解説

「ドロッとした鼻水が続いている」「においがしなくなった」などの症状は、副鼻腔炎が原因かもしれません。副鼻腔炎は慢性化する恐れがあるため、早めの治療が大切です。

また、副鼻腔炎は発症してからの期間によって症状が異なります。症状が進行すると薬だけでは改善できず、手術が必要となる場合もあります。

この記事では、副鼻腔炎の治療方法や種類などを解説します。症状や医院の選び方も解説するので、当てはまる症状があれば受診を検討してみてはいかがでしょうか。

宮野一樹

監修医師
宮野一樹(高田馬場みやの耳鼻咽喉科)

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2005年埼玉医科大学医学部医学科卒業。東京大学大学院医学系研究科外科学専攻博士課程修了。NTT東日本関東病院にて初期研修の後、東京大学医学部附属病院耳鼻咽喉科学教室に入局。その後、東京警察病院、都立府中病院(現 多摩総合医療センター)、日立総合病院、公立昭和病院、NTT東日本関東病院、JR東京総合病院耳鼻咽喉科医長、東京山手メディカルセンター耳鼻咽喉科部長を経て、2023年には高田馬場みやの耳鼻咽喉科を開院し、いつでも身近に耳鼻咽喉科医療を提供できる体制を目指して日々の診療に励んでいる。

副鼻腔炎の種類

副鼻腔炎の種類
副鼻腔は鼻周りにある空洞のことで薄い粘膜を張っており、繊毛と呼ばれる無数の小さな毛が鼻腔に向かって粘液を押し出す働きがあります。副鼻腔炎とは、副鼻腔と鼻腔のつながる穴が炎症によりふさがることで粘液の排出が難しくなることで生じる疾患です。
なお、風邪が原因で副鼻腔炎を発症するともいわれており、症状と発症期間によって「急性副鼻腔炎」と「慢性副鼻腔炎」に診断が分かれます。それぞれの特徴を解説します。

急性副鼻腔炎

急性副鼻腔炎は風邪などをきっかけにウイルスや細菌が副鼻腔の粘膜に感染し、炎症をおこす疾患です。炎症が続くことで粘膜が赤く腫れあがり、副鼻腔内に膿がたまると下記の症状が出ます。

  • 鼻水
  • ドロッとした鼻水
  • 鼻づまり
  • 鼻の奥の痛み
  • 頭痛
  • 発熱
  • 顔や瞼の腫れ など

風邪の症状である鼻水や鼻詰まりの症状が続き、徐々に副鼻腔にたまった膿が排出されるようになります。ドロッとした鼻水の正体は副鼻腔にたまった膿です。
副鼻腔は鼻腔を中心として左右に4つずつに分かれた構造のため、炎症部位により痛む場所が異なります。鼻の奥やおでこに痛みが出るのは、炎症部位が異なることが原因です。まれに眼や脳に影響を与えることがあるので、早めの治療が大切です。
早期に薬物治療をはじめることで回復が期待でき、2週間程で改善できるといわれています。

慢性副鼻腔炎

急性副鼻腔炎の治療が十分にできなかった場合や、感染を繰り返した場合の状態を慢性副鼻腔炎といいます。症状は以下のとおりです。

  • 鼻水
  • 鼻づまり
  • 後鼻漏
  • においを感じにくい
  • 頭痛や鼻の奥の痛み など

後鼻漏(こうびろう)とは鼻水が喉に垂れてくる症状のことで、慢性的な炎症が続くことで生じます。においを感じにくいのは慢性副鼻腔炎で特徴的な症状で、慢性副鼻腔炎は症状が3ヶ月以上続くことも少なくないため、早期に治療をしなければ日常生活に支障をきたす可能性があります。
副鼻腔炎の治療は薬物療法が基本ですが、効果が得られない場合は手術の適応となるため、医師と相談して治療方針を決めていきましょう。

副鼻腔炎の症状

副鼻腔炎の症状
炎症が起こっている部位が異なることや、炎症の強さ、発症してからの期間などが関係しているため、副鼻腔炎の症状は「鼻詰まりがひどい」「鼻の奥が痛む」などさまざまです。しかし、副鼻腔炎は急性から慢性に移行することから、初期の症状は類似する点がいくつかあります。
また副鼻腔炎の症状は風邪症状にも似ているため、風邪なのか副鼻腔炎なのか判別することが困難だといえるでしょう。ここでは副鼻腔炎の代表的な症状を紹介します。

急性副鼻腔炎:膿のような鼻汁が出る

ウイルスや細菌が副鼻腔に感染することで、膿のような鼻汁が出るようになります。急性副鼻腔炎によく出る症状の一つです。膿とは免疫作用によって退治されたウイルスと細菌の死骸が粘液と混じって排出されたものであり、通常の粘液よりもドロッとして粘り気があることが特徴です。
色は黄色から緑色で、粘り気が強いことで排出が難しく、鼻詰まりの原因となることも多いため薬物療法で治療する必要があります。

急性副鼻腔炎:頬や目の奥の痛み・頭痛

副鼻腔炎は鼻腔と副鼻腔の通じている穴が炎症によりふさがることで、頬や目の奥に痛みを生じることがあります。通常の風邪でも頭痛がおこる可能性がありますが、頬や目の奥の痛みがともなう場合は副鼻腔炎の可能性があるといえるでしょう。

慢性副鼻腔炎:鼻水が止まらない

炎症が慢性化すると粘液分泌が過剰に行われるようになります。その結果、粘り気の強い鼻水が止まらなくなる症状が出るのです。
アレルギー性鼻炎を合併しているケースがありますが、アレルギー性鼻炎の鼻水は透明でサラサラしている特徴をもつため、ネバネバした鼻水が混じっている場合はそれぞれに適した治療が必要といえます。

慢性副鼻腔炎:常に鼻がつまっている

慢性的な炎症で粘膜が赤く腫れあがることと過剰な粘液分泌によって、常に鼻がつまる症状があらわれます。本来、副鼻腔は繊毛と呼ばれる無数の毛によって粘液を外に排出する働きがありますが、慢性的な炎症でその機能が低下してしまいます。加えて、粘液はウイルスや細菌の影響でドロッとした膿に変化するため、粘液の排出が困難です。
鼻のつまりが気になる場合、早めに薬物療法をはじめる必要があるでしょう。

慢性副鼻腔炎:においを感じにくい

慢性的な炎症による粘膜の腫れやポリープの発生により、においを感じる細胞である嗅細胞ににおい分子が伝わらなくなると、においを感じにくくなります。また、嗅細胞が炎症によって機能しなくなることも、においを感じにくくなる原因といえます。いずれも慢性的な炎症が原因でおこり、場合によっては手術が必要になることもあります。
慢性副鼻腔炎のなかには、好酸球性副鼻腔炎といわれる難治性の慢性副鼻腔炎があり、同様ににおいを感じにくい症状があらわれます。鼻茸(はなたけ)と呼ばれる鼻の粘膜にできる増殖性病変が鼻腔内に多量にできることが特徴で、手術が適応となることがあります。
「においを感じにくい」という症状は、早急に医療機関に受診するべきタイミングと考えられるでしょう。

副鼻腔炎の治療方法

副鼻腔炎の治療方法
副鼻腔炎の治療は薬物療法と手術に分かれます。症状が慢性化する前に薬物療法で治療することが必要ですが、副鼻腔炎の原因によっては薬物療法が期待できないこともあります。そのため、副鼻腔炎の原因をきちんと把握することが大切です。
ここからは副鼻腔炎の治療方法を解説します。

薬物療法

急性副鼻腔炎や一部の慢性副鼻腔炎に対して薬物療法は効果的です。薬物療法は抗生物質を中心に、症状に応じて消炎鎮痛剤・去痰薬などを使用します。
しかし、副鼻腔炎の症状が軽い場合には細菌が原因ではなく、ウイルス感染の疑いが強いため抗生物質を使用しません。
経過を見て症状が改善しなければ細菌感染を疑って抗生物質を投与し、3ヶ月ほど続けても症状の改善がなければ手術をするというケースもあるでしょう。

手術

慢性副鼻腔炎や薬物療法で改善できなかった副鼻腔炎に対しては手術が適応となります。鼻副鼻腔内視鏡手術といわれる鼻腔や副鼻腔にたまった膿やポリープを鼻の穴から直接器具を挿入して取り除き、病変部を改善する処置です。
また、難治性の好酸球性副鼻腔炎や真菌が原因である真菌性副鼻腔炎は薬物による症状の改善は難しく手術が適応となるため、副鼻腔炎の原因を早めに突き止めることが大切です。手術をするかどうかの判断は、CT検査で副鼻腔炎の原因を把握したうえで実施します。

副鼻腔炎の治療を受ける医院の選び方

副鼻腔炎の治療を受ける医院の選び方
副鼻腔炎の治療を受ける医院選びのポイントは2つあります。

  • 正しい診断ができる医師が在籍していること
  • CTなどの設備が充実していること

副鼻腔炎の診断は正しい診断をすることが難しい疾患です。そのため、専門性の強い医師が在籍しているだけでなく、設備が充実していることが大切です。

正しい診断ができる医師が在籍している医院を選ぶ

副鼻腔炎の症状は鼻水・鼻づまりなどが挙げられ、アレルギー性鼻炎や風邪も同様の症状が出ることがあります。医師はこれらの症状を判別して診断する必要があるため、正しい診断をするためには質の高い知識と臨床経験が豊富であることが求められます。
そのため、病院を選ぶ際には日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会から認定された医師であるかを調べてみるとよいでしょう。これが、耳鼻咽喉科分野のスペシャリストとして認められた医師であるかどうかの一つの見分け方です。

CTなどの設備が充実した医院を選ぶ

副鼻腔炎の診断を確定するためにはCTなどの検査が必須です。医師の経験に基づく診断はもちろん必要ですが、検査を利用した正しい診断をすることも大切でしょう。
なお、副鼻腔炎の診断には、鼻内視鏡やレントゲンなどを利用して確定するところもあります。確定診断をするためには設備が充実した医院を選びましょう。

副鼻腔炎の治療なら高田馬場みやの耳鼻咽喉科にご相談を

高田馬場みやの耳鼻咽喉科 院長
副鼻腔炎の治療をするなら、高田馬場みやの耳鼻咽喉科に相談してみてはいかがでしょうか。高田馬場みやの耳鼻咽喉科の院長は鼻に精通した日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会指導医・専門医として活躍されている、いわば耳鼻咽喉科分野のスペシャリストです。

また、耳鼻科用のCT設備をはじめとした充実した設備を揃えています。

鼻に精通した日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 専門医による治療

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会とは、耳鼻咽喉科専門の医師の育成と耳鼻咽喉科領域の新たな診断や治療法を確立することを目的とした機関です。高田馬場みやの耳鼻咽喉科には、そのような認定医を育成する医師が在籍しています。

また、高田馬場みやの耳鼻咽喉科では症状だけで判断をせず、しっかりと検査することを徹底されているそうです。副鼻腔炎は速やかに薬物治療を開始することで慢性副鼻腔炎への移行を防げるケースが多いため、鼻腔ファイバー検査を実施して確定診断をした後、適切な抗生物質を選択して投与することで慢性副鼻腔炎へと移行しないように治療を進めるといいます。

薬物治療などの保存的療法で改善が認められない場合には、全身麻酔手術が可能な連携病院を紹介する体制も整えられているとのことです。

耳鼻科用のCTなどを完備し専門性の高い医療を提供

高田馬場みやの耳鼻咽喉科 治療機器
高田馬場みやの耳鼻咽喉科はCT検査をするための専門施設と連携をとっています。耳鼻科用のCTをコーンビームCTといい、一般的なCTよりも被ばく量が少ないことが特徴です。

CTはエックス線を照射することで鼻腔内部を立体的に画像化することができるため、肉眼での見落としを防ぐために副鼻腔炎の診断には必要不可欠です。

また、CTの利用で通常の検査では見つけられないがんの発見にも役立てられます。副鼻腔炎に似た症状である上顎洞がんの早期発見も可能です。

設備が充実している高田馬場みやの耳鼻咽喉科は、総合病院に匹敵する診察にふさわしい環境といえるでしょう。

耳鼻咽喉科医療を身近に提供できる体制を目指した診療

高田馬場みやの耳鼻咽喉科では、総合病院に劣らない診察を心がけています。院長の宮野先生は豊富な知識と経験を活かして、いつでも身近に耳鼻咽喉科を提供する考えで取り組んでいるそうです。

充実した設備で、判別が難しい副鼻腔炎の原因を突き止め、正しい治療を行う方針です。難病指定の好酸球性副鼻腔炎のような、治りにくい疾患に対しても柔軟に対応してくれます。

「長引く鼻水・鼻づまり」「再発を繰り返している」「手術をしても違和感がある」などの症状があれば、高田馬場みやの耳鼻咽喉科で診てもらってはいかがでしょうか。

高田馬場みやの耳鼻咽喉科の基本情報

アクセス・住所・診療時間

高田馬場駅 早稲田口 ロータリー前
バス停:高田馬場より徒歩1分

東京都新宿区高田馬場2-17-6 ゆう文ビル5階

診療時間
9:30~13:30 ◼️ ◼️ ◼️
15:00〜19:00

◼️…9:30~13:00
▲…14:00~17:00

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