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更年期障害の症状は?原因・相談するべき医師の選び方も解説

 公開日:2024/02/08
更年期障害の症状は?原因・相談するべき医師の選び方も解説

更年期障害は、ライフサイクルのなかで年齢を重ねていくにつれて起こる症状です。更年期障害の症状の出方には個人差がありますが、症状が強く出ると日常生活の負担となってしまったり、生活に影響が出てしまうこともあります。

更年期障害は誰でも経験することだから仕方ないと諦めず、きちんと理解し共生できるよう工夫すれば、より快適な生活を送ることができるでしょう。

この記事では更年期障害の症状を中心に、更年期障害が起こる原因や相談するべき医師の選び方について解説します。

河合 智之

監修医師
河合 智之(ウィメンズヘルスクリニック刈谷銀座)

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2009年 福岡大学医学部 卒業
藤田保健衛生大学(現 藤田医科大学)初期研修医
2011年 藤田保健衛生大学 産婦人科
2013年 藤田保健衛生大学坂文種報德會病院
(現 藤田医科大学ばんたね病院) 産婦人科
2015年 藤田保健衛生大学 産婦人科
2019年 産院いしがせの森
2021年 ウィメンズヘルスクリニック刈谷銀座 開院

更年期障害とは

更年期障害とは
日本産科婦人科学会によると、閉経の前後5年間を合わせた10年間を更年期といい、更年期に現れるさまざまな症状を更年期症状と呼んでいます。更年期症状のなかでも症状が重く、日常生活に支障をきたすものが更年期障害です。
ここでは、更年期障害とはどのような性質を持ったものであるのか解説します。

更年期症状はライフサイクルの中で当たり前に起こる

更年期には卵巣の活動が低下することでエストロゲンの分泌量が急激に減少するため、心身ともにさまざまな症状が出やすくなります。卵巣の機能低下のほかにも、身体的・社会的・心理的な要因が関連し合って更年期障害が起こると考えられています。このため、更年期症状は女性のライフサイクルのなかで当たり前に起こるものなのです。
また、更年期以降の女性は卵巣機能の衰退により女性ホルモンであるエストロゲンの分泌減少・消失によって脂質異常症・高血圧・糖尿病などの、閉経前は男性の方が多かった疾患にかかりやすくなります。
これはエストロゲンがコレステロールの増加を抑えたり、骨の新陳代謝に関与したりすることで健康を保つ働きを持つためです。そのため、更年期においては生活習慣病の発症にも注意しましょう。
更年期症状が出ていても、生活習慣病に関与する因子に影響がなければ対症療法で問題ありません。

QOLの低下を招くことがある

更年期障害ではさまざまな症状が出ることがあり、日常生活に支障をきたす場合があります。これがQOL(生活の質)の低下です。
同じ内容の仕事や作業でも能率が落ちて時間がかかってしまったり、体調が悪くて仕事が継続できなくなり退職する人もいます。適切な治療を受けることで症状を緩和できることもあるため、日常生活を守るためにも気になる症状があれば早めに専門の医師に相談しましょう。

更年期障害の主な症状

更年期障害の主な症状
更年期障害の代表的な症状には、以下のものがあります。

  • のぼせ・ほてり(ホットフラッシュ)
  • 倦怠感
  • 頭痛・めまい
  • イライラ
  • 不眠

更年期障害の症状は幅広く、心身ともにさまざまな症状が出ることがあるため、これ以外の症状でも更年期障害によるものである可能性があります。逆にここに挙げた症状は、他の病気によって症状が出ている可能性もあるということも考慮しなければなりません。
今回は、上記5つの代表的な症状についてそれぞれ解説します。

のぼせ・ほてり(ホットフラッシュ)

のぼせ・ほてりはホットフラッシュと呼ばれ、エストロゲンが低下することと関連して起こる症状です。更年期症状のなかでもエストロゲン低下の影響が大きい症状であるため、多くの女性が経験します。
ホットフラッシュは昼夜問わず出る症状のため、夜間に症状が出て不眠の原因となってしまうこともあるでしょう。
ホットフラッシュはエストロゲンの低下が原因なので、ホルモン補充療法や漢方薬による治療が行われることがあります。治療については症状や個人の状態によって異なるため、医師と相談して自分に合ったものを選ぶようにしてください。

倦怠感

疲れやすさやだるさなどの倦怠感も更年期症状として知られている症状の1つですが、ホットフラッシュのように原因がはっきりわかっていません。ほかの疾患によるものではないか確認しながら、漢方薬やカウンセリング、生活習慣の改善などの治療を行うこともあります。

頭痛・めまい

頭痛は更年期の女性によく見られる症状ですが、片頭痛や緊張性頭痛などの機能性頭痛、くも膜下出血や脳腫瘍などによる二次性頭痛の可能性を考える必要があります。頭痛が症状としてある場合は、婦人科とあわせて頭痛について検査・診察してくれる神経内科や脳神経外科を受診することが勧められます。
めまいも更年期症状の1つとしてよく知られている症状ではありますが、その原因ははっきりと解明されておらず、エストロゲンの減少によってめまいが起こりやすくなると断定することはできません。めまいに関してもまずは耳鼻科を受診し、メニエール病や良性頭位回転性めまい、前庭神経炎などの可能性はないか確認することが大切です。

イライラ

エストロゲンの減少はイライラをはじめとする精神神経症状も引き起こすことがあります。また、更年期は女性にとって社会的・心理的な面でも節目を迎えて不安定な状況に置かれる場合もあるため、ストレスがかかりやすくなる場合もあるでしょう。これらの複合的な理由で、精神神経症状が出現するとも考えられています。
精神神経症状にはホルモン補充療法が有効な場合があり、その他にも漢方薬や抗不安薬、抗うつ剤といった薬物療法やカウンセリング、生活習慣の改善で症状が良くなることがあります。さまざまな治療の選択肢がありますが、精神症状が強い場合には、精神科や心療内科と連携して治療を行うこともあるでしょう。

不眠

更年期の不眠は、ホットフラッシュによるのぼせ・ほてり・発汗などが原因で深く眠れなくなることが原因の1つです。眠れないという気持ちや不安が原因で、不眠が慢性化してしまうこともあります。
また、不眠はイライラと同様にエストロゲン減少によって起こる精神神経症状の1つでもあるため、不眠にもホルモン補充療法が有効です。不眠が強く出ている場合は、更年期障害の症状の1つとして対応するよりも、睡眠障害や不眠症として治療する方が適切な場合もあります。そのような場合は、担当の医師と相談して精神科や心療内科でも並行して治療を受けることがあります。

更年期障害の原因

更年期障害の原因
更年期障害の原因は、大きく以下の3つに分けられます。

  • 内分泌的要因
  • 社会環境的要因
  • 心理的要因

更年期障害はこの中のいくつか、またはすべてが関与していると考えられています。ここでは、これらの3つの要因について解説します。

内分泌的要因

加齢に伴いホルモンの分泌量が変化するため、更年期症状が生じます。これが内分泌的要因です。
閉経前後はエストロゲンの分泌量が減少していく時期であるため、内分泌的要因による更年期症状が引き起こされます。

社会環境的要因

社会環境的要因とは、家族や仕事などの要因です。一般的に更年期の時期は、子どもの進学や就職、一人立ち、親の介護、パートナーの定年退職、仕事で役職に就くなど、人生の節目となるタイミングと重なりやすい時期でもあります。そのことでストレスがかかってしまい、ホルモンバランスの変化も伴い更年期障害が悪化してしまうことがあります。

心理的要因

心理的要因とは、本人の性格、生まれ育った環境、ストレスのとらえ方による要因です。たとえば思い悩みやすい性格だと不眠が悪化しやすいなど、精神面が症状に影響を与えることがあります。
このような場合はカウンセリングを受けることで症状が改善する可能性もあるため、専門の医師に相談してみることも大切です。

更年期障害を相談するべき医師の選び方

更年期障害を相談するべき医師の選び方
もしかして更年期障害なのかなと思ったら、どのような医師に相談すれば良いのでしょうか。ここでは、更年期障害の悩みを病院で相談したいと思った時に医師を選ぶ際のポイントについて解説します。

更年期障害の治療経験の豊富さ

更年期障害は、更年期障害であると診断する明確な基準がなく、採血や心理テストのような評価表などを用いて消去法で診察を進めるため、診断が難しいと言われます。そのため、更年期障害の治療経験が豊富な医師に診察してもらえるかどうかが重要です。
また、症状によってはほかの医療機関と連携して治療を行っていくことも必要となるため、そのようなことにも慣れている医師であることが望ましいでしょう。婦人科であるだけではなく、どのような分野について詳しい医師なのか確認するのも良いかもしれません。

女性医学に関する専門性の高さ

女性医学とは、「女性のすべてのライフステージにおけるQOLの維持・向上のために、女性に特有な心身にまつわる疾患を主として予防医学の観点から取り扱うことを目的とする」と定義されています。
日本女性医学学会は更年期を中心に女性のライフステージに応じた健康管理を目的に活動しているので、日本女性医学学会専門医や、日本女性医学学会女性ヘルスケア専門医の資格を持つ医師が在籍している病院かどうかを確認すると良いでしょう。

更年期症状は、閉経の前後5年という長い期間付き合っていかなければならない症状です。治療を受けて症状をコントロールしていくことで、生活をより良くできる可能性があります。不安なことやつらい症状は我慢したり抱え込まず、信頼できる医師に相談しましょう。

更年期障害のお悩みならウィメンズヘルスクリニック刈谷銀座にご相談を

ウィメンズヘルスクリニック刈谷銀座
本記事では、更年期障害の症状を中心に、更年期障害が起こる原因や医師の選び方について解説しました。最後に、更年期障害の診察に対応しているウィメンズヘルスクリニック刈谷銀座を紹介します。

ウィメンズヘルスクリニック刈谷銀座は2021年に開院したクリニックで、婦人科・産科の診療も行っているクリニックです。女性のライフステージにおける悩みに幅広く対応し、更年期障害だけでなく、あらゆる世代の女性の健康をトータル的にサポートしています。

女性医学を専門とする日本女性医学学会認定女性ヘルスケア専門医が在籍

ウィメンズヘルスクリニック刈谷銀座院長
ウィメンズヘルスクリニック刈谷銀座の河合智之院長と會田訓子医師は、ともに更年期障害についての知識と経験が豊富な日本女性医学学会女性ヘルスケア専門医です。
いま悩んでいる症状や病気の治療だけではなく、その人が抱えるかもしれない未来の病気を予防することも大切にされており、多くの女性が健康で豊かな人生を送れるよう、気軽に相談できるかかりつけのクリニックを目指しているそうです。

ホルモン補充療法と漢方療法を主軸とした治療

ウィメンズヘルスクリニック刈谷銀座では、ホルモン補充療法漢方療法を主軸とした治療を行っています。

ホルモン補充療法では、内服薬や貼付剤、ゲル剤を扱っており、ホットフラッシュをはじめとする女性ホルモンが減少することによって起こる症状に対して効果が期待できるそうです。

ホルモン補充療法は更年期障害に有効な治療方法ですが、静脈血栓塞栓症や脳卒中などの副作用を生じることもあるため、十分に管理しながら適切なタイミングで必要最低限行うことを大切にされています。

その他にも、サプリメントやプラセンタ注射、対症療法を組み合わせながら治療をすすめます。睡眠の改善や運動不足の解消、食生活の見直しといった生活習慣の改善や、更年期症状に伴いコレステロールや中性脂肪が上がった場合の脂質異常症の管理など、トータルに更年期障害を改善させる治療を提案されているそうです。

経験豊富な医師が一人ひとりに合った治療計画を提案

更年期症状は多岐に渡るため、一人ひとり症状が異なります。このため、治療もそれぞれに合わせて行う必要があります。

ウィメンズヘルスクリニック刈谷銀座では、経験豊富な医師が一人ひとりに合わせて治療計画を提案してくれます。

どの治療にもメリットとデメリットがあります。説明を受けたうえで、自分の希望する治療方法なのか、治療において考えられるデメリットを許容できるかなどを検討し、治療方法を医師と一緒に決めていくことが大切です。

更年期障害にお悩みで、相談する医師を探している方は、ウィメンズヘルスクリニック刈谷銀座を受診してみてはいかがでしょうか。

ウィメンズヘルスクリニック刈谷銀座の基本情報

アクセス・住所・診療時間

名鉄刈谷市駅より徒歩5分

愛知県刈谷市銀座3-34-1

診療時間
9:00〜12:30
15:00〜18:30

▲…14:00~17:00
診療受付は、診療終了30分前まで
平日17時以降は予約再診のみ

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