内視鏡検査の重要性とは?症状がなくても受けるべき理由を専門の医師が解説

内視鏡検査を検討している方は
西にっぽり内科消化器クリニックへ
胃の痛みや胸やけ、腹部の張りなどの症状を感じたときや健康診断で異常を指摘されたとき、内視鏡検査を受けるよう勧められることがあります。
内視鏡検査は胃や大腸の粘膜を直接観察できる検査方法であり、消化器がんの早期発見において重要な役割を果たします。しかし、症状がない段階でも定期的に検査を受けることが推奨されているのをご存知でしょうか。
本記事では、内視鏡検査が必要になるサインや早期発見の重要性、そして予防医学という考え方について詳しく解説します。

監修医師:
森川 麗(西にっぽり内科消化器クリニック)
2010年 慶應義塾大学病院 初期臨床研究医 入職
2012年 慶應義塾大学医学部 内科学 入職
2013年 北里大学 北里研究所病院 内科 入職
2014年 慶應義塾大学 医学部 消化器内科 入職
2021年 慶應義塾大学医学部医学研究科 博士課程 修了
2021年 慶應義塾大学 医学部 消化器内科 助教
2023年~現クリニック院長
目次 -INDEX-
内視鏡検査が必要になるサインとは?

まずは、内視鏡検査を検討すべきサインや症状について知っておきましょう。
お腹の張り・痛み・食後の不快感が続いている
食事のあとに胃が重く感じる、お腹が張って苦しい、みぞおちに鈍い痛みがあるといった症状は、一時的なものであれば問題ないこともありますが、数週間にわたって続く場合には注意が必要です。
慢性的な腹部の不快感は、胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍などのサインかもしれません。特に食後に症状が強くなる場合、胃の粘膜に何らかの炎症や損傷が生じている可能性があります。また、ピロリ菌感染による慢性胃炎も、このような症状を引き起こす原因の一つです。
また、お腹の張りは、腸の働きの変化などが関係していることがあります。便秘や下痢を繰り返しながら腹部膨満感が続く場合、大腸の粘膜に炎症や腫瘍が存在している可能性が考えられます。
便の異常(血便・黒色便・便秘や下痢の変化)
便の状態は消化器の健康状態を反映する重要な指標です。特に血便や黒色便が見られた場合は、速やかに医療機関を受診することが推奨されます。
例えば、鮮やかな赤い血が便に混じっている場合は肛門に近い部分の出血が疑われますが、大腸がんやポリープからの出血である可能性もあります。一方、黒いタール状の便が出る場合は、胃や十二指腸など上部消化管からの出血が考えられます。胃潰瘍や十二指腸潰瘍が進行するとこのような出血を起こすことがあり、胃がんの初期症状として現れることもあるため、見過ごすことはできません。
便秘と下痢を繰り返す、あるいは便の形状が以前と明らかに変わったという場合も注意が必要です。大腸がんが進行すると、腫瘍によって腸管が狭くなり、便が細くなったり排便習慣に変化が生じたりすることがあります。
症状がなくても安心とは限らない理由
「症状がなければ健康である」と考えてしまいがちですが、実は消化器がんの多くは、進行するまで自覚症状が現れないことが珍しくありません。特に早期のがんは、粘膜の表面にとどまっている段階では痛みや不快感をほとんど引き起こしません。症状が出てから受診した場合、すでに進行がんになっていたというケースも少なくないのです。進行がんになると治療の選択肢が限られ、予後にも大きく影響します。
また、ポリープと呼ばれる良性の腫瘍も、無症状のまま存在していることがあります。大腸ポリープの中でも「腺腫」と呼ばれるタイプは、時間をかけてがんへと変化していく可能性があります。症状が出る前にポリープを発見して切除できれば、がんへの進行を未然に防ぐことができます。
このように、症状の有無に関わらず定期的な検査を受けることが、消化器の健康を守るうえで重要なのです。
消化器がんは早期発見が鍵|内視鏡検査の役割

がんによる死亡を防ぐために、早期発見が重要であることは広く知られています。特に消化器がんにおいては、内視鏡検査による早期発見が患者さんの予後を左右します。
消化器がんは死亡数上位を占める疾患
日本人の死因において、がんは長年にわたって上位を占めています。なかでも、大腸がんや胃がん、膵臓がん、肝臓がんなど、消化器系のがんによる死亡者数は大きな割合を占めているのです。
特に、大腸がんは食生活の欧米化や高齢化の影響もあり増加傾向にあります。また、胃がんも依然として注意が必要ながんの一つです。
早期発見で治療の選択肢は大きく広がる
胃がんや大腸がんが粘膜内にとどまっている早期の段階であれば、内視鏡を用いた切除術で完治を目指せる可能性が高まります。内視鏡切除術は病変部分だけを切除できるため、臓器の機能を温存できるというメリットがあり、治療後の食事制限なども抑えることができるのが特徴です。開腹手術に比べて身体への負担が少なく、日常生活への復帰も早いので、生活の質を維持しながら治療を受けられます。
一方、進行がんになってしまうと、リンパ節転移や遠隔転移の可能性が高まり、治療は複雑になります。外科的な切除に加えて抗がん剤治療や放射線治療が必要になることもあり、進行度によっては生存率にも影響します。
早期発見によって選択できる治療法の幅が広がることは、患者さんの身体的・精神的な負担を軽減することにもつながるのです。
内視鏡検査だからこそ見つけられる微細な病変
内視鏡検査は消化管の粘膜を直接観察できるため、バリウム検査やCT検査などの画像診断では見つけにくい、数mm程度の小さな病変も発見することができます。特に近年の内視鏡機器は画質が向上しており、微細な色調の変化や表面構造の異常も捉えることが可能になってきています。
また、内視鏡検査では、観察と同時に組織を採取して病理検査を行うことができるので、疑わしい病変をより適切な診断につなげることが可能です。
さらに、早期のがんやポリープを検査と同時に切除することも可能なので、将来的ながんの発生リスクを低減できる可能性があります。このように、内視鏡検査は診断だけでなく、予防と治療の両面で重要な役割を果たしているのです。
予防医学という考え方|症状が出る前にできること

健康を維持するためには、病気になってから治療するのではなく、病気にならないための取り組みが重要です。ここでは、“予防医学”の考え方と、内視鏡検査がどのように役立つのか解説します。
予防医学とは何か?
予防医学とは病気の発症や重症化を防ぐための取り組みで、症状が現れる前の段階から身体の変化に目を向け、早期発見・早期対応によって健康を維持していくという考え方です。
消化器領域においても予防医学は重要で、例えばピロリ菌の除菌は胃がんの発症リスク低減につながるとされています。また、大腸ポリープは時間の経過とともにがん化する可能性があるため、内視鏡検査で早期に発見・切除することが大腸がんの予防につながります。
このように、定期的な検査や適切な処置を行うことは、将来的な疾患リスクを低減し、健康な状態を維持するために重要な役割を果たします。
定期的な内視鏡検査が安心につながる理由
年齢とともに消化器がんのリスクは高まるとされており、特に40歳以降は大腸がん検診などが推奨されています。定期的に内視鏡検査を受けることは、健康状態の把握だけでなく早期発見と早期対処につながります。
また、前回の検査結果と比較することで変化を見逃さず、異常の発見につながることもあります。例えば、小さなポリープが見つかった場合はそのポリープが成長しているかどうかを経過観察することで、より的確な判断のために役立てることができるでしょう。
さらに、定期的な検査は心理的な安心感にもつながります。「何か異常があったらどうしよう」という漠然とした不安を抱えて過ごすよりも、定期的に検査を受けて状態を確認できれば、日常生活を前向きに送ることができるのではないでしょうか。
忙しい世代こそ検査を後回しにしない
働き盛りの世代は、仕事や家庭の責任を抱えており、自分の健康管理を後回しにしてしまいがちです。
「まだ若いから大丈夫」「忙しくて時間がない」と考えて、検査を先延ばしにしている方もいるのではないでしょうか。しかし、働き盛りの世代こそ、定期的な健康チェックが必要なのです。
40〜50代にかけて消化器がんの発症リスクは徐々に上昇しますが、早期に病気を発見して対処できれば、生活への影響を抑えることができます。近年は土曜や日曜に内視鏡検査を実施している医療機関が増えているので、平日は仕事で忙しい方でも週末を利用して検査を受けることができます。忙しいからこそ定期的な検査で健康を確認し、安心して日々の生活を送るための土台を整えましょう。
安心して内視鏡検査を受けるための医療機関選び

内視鏡検査を受ける際の医療機関選びのポイントを3つ紹介します。
内視鏡専門の医師がいる医院の安心感
内視鏡検査を受ける際は、専門的な知識と経験を持つ医師が在籍しているかが重要なポイントとなります。内視鏡検査は医師の技術によって、検査の精度や身体への負担が左右されるため、経験を積んだ医師による検査は、より適切な診断や処置につながるでしょう。日本消化器内視鏡学会などの学会に所属し、日々知識や技術の研鑽を重ねている医師が在籍しているかどうかも、医療機関選びの一つの目安になります。
なお、女性の方で内視鏡検査に抵抗感がある場合には、女性医師が在籍している医療機関を選ぶという方法もあります。対応の有無は医療機関によって異なるため、あらかじめ確認しておくと安心です。
経験豊富な医師による適切な判断
早期がんは、熟練した医師でなければ発見が難しいこともあります。長年にわたって多くの症例を診てきた経験豊富な医師であれば、わずかな粘膜の色調変化や形状の異常などに気づき、適切な対応につなげられる可能性が高まります。
また、患者さんの負担を抑えるために検査中の状態にも配慮し、鎮静剤の使用量の調整や検査中の体位の工夫など、細やかに配慮してもらえることもあるでしょう。
丁寧な説明と相談しやすい環境
医療機関を選ぶ際には、医師やスタッフとのコミュニケーションがとりやすいかどうかは重要なポイントです。特に初めて内視鏡検査を受ける方にとっては、どのような検査なのか、痛みはあるのか、どのくらい時間がかかるのかなど、不安に感じることが多いでしょう。詳しい説明や丁寧な対応が心がけられている医療機関だと、より安心感が高まります。
相談しやすい環境が整っているかどうかは、ホームページで診療方針や院内の雰囲気を確認したり、実際に電話で問い合わせてみるとよいでしょう。
将来の健康を守るために大切な内視鏡検査と継続的なケア
内視鏡検査は、症状が現れてから受けるものというイメージを持たれがちですが、実際には病気の早期発見だけでなく、将来的なリスクを下げるためにも重要な役割を果たします。消化器の疾患は自覚症状が出にくいケースも多いため、定期的に状態を確認することが健康維持につながります。
また、検査を受けて終わりではなく、その後の結果に応じた生活習慣の見直しや経過観察など、継続的なサポートを受けることが重要です。日々の食生活や体調管理を意識しながら、必要に応じて検査を重ねていくことで、無理なく健康を守っていくことができるでしょう。
西にっぽり内科消化器クリニックの基本情報
アクセス・住所・診療時間
各線 西日暮里駅より徒歩3分
東京都荒川区西日暮里5-11-8 三共セントラルプラザビル7階
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| 9:30~12:30 | ⚫︎ | ⚫︎ | ⚫︎ | ⚫︎ | ⚫︎ | ⚫︎ | ▲ | - |
| 14:30~18:30 | ⚫︎ | ⚫︎ | - | ⚫︎ | ⚫︎ | ★ | - | - |
★:14:00~17:00
▲:9:30〜13:00(内視鏡検査のみ)




