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白内障で見え方はどう変わる?白内障の予兆・治療方法・予防法を解説

 更新日:2023/09/27
顔に手を当てる医師

白内障とは、眼の中の水晶体が白く濁ってしまい、物がかすんだり眩しく見えたりする症状が特徴的です。

主に加齢により起こりますが、先天的な病気や外傷などで若い人でも白内障になる場合もあるため注意が必要です。

原因は、水晶体のタンパク質の性状が変化し白く混濁することです。改善するためには手術で水晶体のレンズを人工レンズと取り換える必要があります。

白内障を発症したら視界はどのように変化するのか、発症の予兆・治療方法・予防法などについて、この記事では詳しく解説します。

熊谷 悠太

監修医師
熊谷 悠太(梅の木眼科クリニック)

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2003年聖マリアンナ医科大学医学部卒業。聖マリアンナ医科大学病院眼科学教室入局。2009年聖マリアンナ医科大学大学院博士課程修了。桜ヶ丘中央病院眼科部長。2016年聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院眼科主任医長。桜ヶ丘中央病院非常勤。2019年梅の木眼科クリニック開院。

白内障で見え方はどう変わる?

白内障で見え方はどう変わる?
白内障を発症すると、一般的には物が二重に見えたり、かすんで見えたりするなどの症状があります。白内障の症状を改善するためには、手術をする必要があります。点眼や内服薬で白内障の進行をある程度は抑えられますが、物がかすんで見える症状などの改善はできません。
白内障が進行すると視力も低下するため、日常生活にも支障をきたす場合があります。ちなみに、白内障は日本で80歳以上の方のほとんどの人が発症するともいわれている目の病気です。
早めに症状に気づき治療をするためにも、白内障という病気に関して詳しく知っておきましょう。

気を付けるべき白内障の予兆は?

気を付けるべき白内障の予兆は?
気を付けるべき白内障の予兆にはどのようなものがあるのか下記に記載します。

  • かすんで見える
  • 光をまぶしく感じる
  • 視力が低下する
  • 物が二重・三重に見える
  • 薄暗くなると急に見えにくくなる
  • 遠くが見えにくくなる
  • メガネが合わなくなる
  • メガネのレンズが合わせられないと言われた

さまざまな予兆に関して、ここでは一つずつ詳しく解説します。

かすんで見える

白内障を発症すると、物がかすんで見えます。眼の内部にある水晶体の中の線維構造が加齢によって濁りが溜まり、視力障害を発生させるのです。
水晶体は、可溶性のタンパク質と不溶性のタンパク質で構成されていますが、加齢とともに不溶性タンパク質が増えると白く混濁するのです。
水晶体は光の屈折を調整する機能があるため、白く混濁していると光が正常に入りにくくなり物がかすんでしまいます。

光をまぶしく感じる

光をまぶしく感じるのも同じ原因ですが、眼の水晶体が白く混濁しているため光をまっすぐ網膜に届けられません。その結果、光が散乱し眩しく見える症状が発生します。
夜道での街頭や車の運転などでヘッドライトの光などを浴びると通常よりもまぶしく感じますので、車の運転の時は注意してください。
また、薄暗くなると急に見えにくくなることもあります。薄暗い場所で見えにくくなる原因は、屈折異常によっておきます。暗い中で明るい光を見ると、眩しさのせいで対象物が見えにくくなるのです。また、暗くなると色識別が難しくなるため見えにくくなるという症状があります。

視力が低下する

水晶体が白く濁り始めると、物がかすんで見えたりまぶしく見えたりしますが、進行すると視力の低下につながります。主な原因は加齢なので、高齢者が発症する場合が多く、物がかすむうえに視力も低下すると大きな事故につながる恐れがあります。
運動能力がある若い人に比べると低下していくため、見えにくいことでとっさの判断ができないこともあるでしょう。日常生活に支障をきたすような症状を感じた場合は眼科医へ相談しましょう。

物が二重・三重に見える

物が二重・三重に見えることも白内障の症状の一つです。水晶体が白く濁ることで光の屈折が正常な位置でおきず、重複して見えるのです。白内障で物が二重に見える症状を複視といいます。
複視の症状は両目でみている時におきる両眼複視と片目をつぶっていても二重に見える単眼複視があります。このような症状も、白内障手術で水晶体を人工のレンズに交換することでくっきり見えるようになるのです。

遠くが見えにくくなる

白内障は眼の水晶体が混濁するため、光が適切に網膜に届かなくなることにより視力が低下し、特に遠くの物が見えにくくなる場合があります。
水晶体は、カメラでいうレンズの役割をもっているため、レンズに曇りがあると光が反射してぼやけてしまうのです。眼の水晶体も同じで、白内障で水晶体が混濁すると、遠くを見た時にぼやけて良く見えない場合があります。

メガネが合わなくなる

白内障が進行すると視力の低下がおきるため、使用しているメガネの度が合わなくなります。目がかすんだり二重に見える状態を続けてしまうと目にも負担がかかるのです。一時的に近くの物が見えなくなる場合もあるため、このような時もメガネの度が合わないと感じます。
急激な視力低下が起きるような場合は、すぐに眼科へ相談することをおすすめします。

メガネのレンズが合わせられないと言われた

白内障は、水晶体に白い混濁が発症することで目がかすんだり二重に見えたりしますが、視力も徐々に低下していきます。現在使っているメガネの度が合わなくなって買い替えを検討しても、症状によっては、近視と遠視が混在している状況になるため、レンズを合わせられない場合があります。
日常生活で利用が多い近視の症状を優先するか、遠くがかすむ症状を優先するか決めないといけなくなるのです。手術を検討している場合は、手術後にメガネを合わせるようにしましょう。

白内障の治療方法は?

白内障の治療方法は?
白内障の治療方法をみてみましょう。具体的には下記の2種類の方法があります。

  • 点眼薬
  • 手術

上記の治療方法に関して、ここでは詳しく解説します。

点眼薬

白内障の治療方法として、点眼薬があります。ただし、点眼薬で白内障が治ることはありません。点眼薬は、白内障の進行を抑制する方法です。点眼薬としては、下記が一般的に使用されています。

  • ピレノキシン:白内障を引き起こす物質の作用を妨げる
  • グルタチオン:抗酸化作用で白内障を予防

ピレノキシンは、軽い皮質型の白内障に使用しますが、進行を遅らせる効果と目の調整力の低下を抑制する効果があります。有効成分は、1ml中0.05mgです。グルタチオンは、白内障が進行すると失われるグルタチオン量の不足を補う抗酸化物質です。水晶体の混濁部分の原因となる不溶性タンパク質の増加を抑制します。
有効成分は、150mL当たり92mgです。なお、ピレノキシンとグルタチオンは、厚生労働省に認可された白内障治療の点眼薬です。

手術

白内障の手術は、混濁した水晶体を人工のレンズと交換する手術になります。白内障手術は、局部麻酔によってほとんど痛みを感じることなく終わります。機器の進化によって、安全性も高まっているのです。
その機器を使用する医師の技術も全体的に高まっています。医師が交換したレンズのメンテナンスは必要なく、寿命も長いため、一度手術をすれば一生使用できるといわれています。白内障の症状となる水晶体が白く混濁した状態は、手術以外の方法で改善できないため、症状の改善を望むのであれば手術が必要なのです。
そのため、白内障手術年間120万件行われており、非常に多くの人に実施されています。一般的に、体力に自信があり他に持病などない人は、日帰りで手術が可能です。ご高齢の人や持病がある人の場合は、入院しての手術も可能です。
事前に医師と相談して自分に合った手術方法を決めましょう。

白内障の予防法は?

白内障の予防法は?
白内障の予防方法には、どのようなことがあるのでしょうか。白内障は、加齢が原因で発症することが多く、80代以上の人の有病率は100%近くと言われています。その他にも、酸化ストレスのように有害な作用が原因になる場合もあるでしょう。
喫煙・糖尿病・服用している薬物による影響などが酸化ストレスにあげられ、予防するには下記の点を意識しましょう。

  • 酸化ストレスの予防のために禁煙する
  • 生活習慣を改善して高血圧・糖尿病・心血管系疾患などの発症を防ぐ
  • バランスの良い食事を心掛け、抗酸化力を高めるビタミンを多く含んでいる野菜や果物を積極的に摂取する
  • 紫外線などの刺激を受けないようにサングラスや帽子などで目を保護する

白内障でお悩みなら梅の木眼科クリニックへご相談を

梅の木眼科クリニック
梅の木眼科クリニックは、一般的な眼科外来から眼科領域のあらゆる症状に対応しているクリニックです。主な診療内容は下記になります。

  • 白内障:白内障の原因となる水晶体を人工レンズと交換する手術を日帰りで対応します(※手術前・手術後は経過観察のため通院いただく場合があります)
  • 緑内障:視神経が障害され視野が狭くなる病気ですが点眼薬で眼圧を下げる治療を行います
  • 糖尿病網膜症:糖尿病の合併症の一つで、重症になると失明の危険があります。レーザー治療・抗VEGF抗体硝子体注射などで治療します
  • 加齢黄斑変性:網膜の真ん中にある黄斑に異常な血管が生えて出血したりする症状で、抗VEGF抗体硝子体注射で治療します
  • 網膜静脈閉寒症:網膜の静脈が詰まることで、網膜出血や黄斑のむくみを引き起こします。抗VEGF抗体硝子体内注射・トリアムシノロン注射・レーザー治療・硝子体手術などで治療します
  • 小児眼科:生後~6歳位までの目に対する症状に関して治療を実施。主に弱視・斜視・屈折異常・仮性近視・近因性視覚障害・色覚異常などを対応します
  • 近視治療:主な原因は遺伝ですが、スマホやゲームなどの影響で増えています。点眼薬や特殊なコンタクトレンズを使用して治療します
  • 眼瞼下垂症:まぶたが開きずらくなる症状で、視野が狭く物が見づらくなります。皮膚切開・挙筋前転法などで治療します

その他にも眼の治療にともなう手術や硝子体注射など、さまざまな手法を用いて治療しています。

院長がカウンセリングを行い一人ひとりの症状に合った治療を

院長
梅の木眼科クリニックでは、院長がカウンセリング診断から治療・手術まで一貫して行い、一人ひとりの症状に合った治療を行っています。

前章に診療内容を記載しましたが、眼科領域のさまざまな症状に対応可能です。患者さんのご要望やライフスタイルに合わせた適切な方法をご提案します。

安心・安全を第一に掲げ、少しでも不安が残っている場合は患者さんが納得いくまで話し合いを設けているため安心して治療を受けられるでしょう。

白内障手術の治療経験が豊富

梅の木眼科クリニックは、白内障手術の治療経験が豊富です。水晶体を交換する時に使用するレンズは2種類あります。

単焦点眼内レンズは、保険診療で実施できるピントの合う点が1点のみのレンズです。

そのため、遠方の見え方を重視すると近くのピントは合わなくなります。老眼鏡と併用が必要になり、逆の場合は近視用の眼鏡が必要となるのです。

多焦点眼内レンズは自由診療になりますが、多焦点にピントが合う設計がされており、近くから遠くまでピントが合います。そのため眼鏡に依存する頻度が少なくなるのです。

梅の木眼科クリニックは白内障手術の治療経験が豊富なので、不測の事態に対応した硝子体手術も可能です。

不安な気持ちを和らげる笑気麻酔を導入

手術時への不安を持たれる方は多く、そんな気持ちを和らげるために笑気麻酔を導入しています。

笑気麻酔とは笑気吸入鎮静法とも呼ばれ、笑気という気体を鼻から吸い込み痛みや不安を感じにくくして、睡眠や鎮痛の作用によりリラックスした状態を作ります。

歯科治療などの手術でも多く用いられている麻酔です。

物が見えづらく手術をしたいが不安な人は、白内障手術への質問など、梅の木眼科クリニックに相談してみてはいかがでしょうか。

梅の木眼科クリニックの基本情報

アクセス・住所・診療時間

相模鉄道本線 西谷駅北口 徒歩7分

バス:梅の木 下車 徒歩1分

神奈川県横浜市保土ケ谷区西谷1-25-21 ポンデロッサ西谷1F・2F

診療時間
9:30~12:30
14:00~18:00

★:9:30〜12:00
▲:手術のみの受付です。一般外来は受け付けておりませんのでご了承ください。
○:9:30〜13:00

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