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腰痛の治療方法にはどのような種類がある?腰痛の種類や原因も解説!

 公開日:2024/11/05
腰痛の治療方法にはどのような種類がある?腰痛の種類や原因も解説!

身体の中心に位置する腰は上半身を支え、さまざまな動作を可能にする重要な役割を担っています。そのため、腰痛は日常生活に大きな影響を及ぼします。

そのまま放置するとさらに悪化し、慢性化するリスクが高まるでしょう。つらい腰痛を解決するには、原因を分析して適切な治療を受ける必要があります。

この記事では、腰痛の治療方法を詳しく解説します。腰痛の種類や原因もまとめているので、参考にしてください。

尾﨑 彰造

監修医師
尾﨑 彰造(おざき整形外科クリニック)

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京都府立医科大学 卒業

腰痛は整形外科で治療できる?

腰痛は整形外科で治療できる?
腰に痛みを感じた場合、整形外科や整体院などの選択肢があり、どの医療機関を受診するべきか悩む方は少なくないでしょう。腰痛の治療は、細やかな問診と精密検査による正確な診断に基づき、原因を突き止めることが不可欠です。
そのため、整形外科への受診が重要となります。整形外科では幅広い腰痛の原因を分析し、個々の原因に対し適切な治療を行う知識と技術を有しています。
腰痛がある方は、なるべく早急に整形外科を受診しましょう。

腰痛の種類

腰痛の種類
腰痛とは疾患名ではなく、腰部を主とした痛みや張りなどの不快感を含む症状の総称です。この腰痛と呼ばれる症状は、特異的腰痛と非特異的腰痛の2種類に分けられます。
医師の診察と画像検査により原因が特定できるものが特異的腰痛、厳密な原因を特定できないものが非特異的腰痛です。
例えば、急激な痛みに襲われるぎっくり腰は、椎間板を代表とする腰を構成する組織の損傷であり、腰椎捻挫や腰部挫傷と診断されます。しかし、どの組織が損傷しているかは断定できないため、非特異的腰痛に含まれます。腰痛の患者さんの約85%が非特異的腰痛であり、基本的に腰痛症とは非特異的腰痛のことを指します。

腰痛の原因

腰痛の原因
腰痛が引き起こされる原因は患者さんによってさまざまです。自分自身の腰痛への理解を深めるために、考えられる5つの原因を確認してみましょう。

脊椎の病気

特異的腰痛で判明する主な原因は、脊椎周辺に生じている病気です。
代表的な病気として腰椎椎間板ヘルニアが挙げられます。椎間板が突出または脱出し、坐骨神経の始発部にあたる腰の神経根が刺激されることで起こる病気です。
若年〜中年層の方の坐骨神経を伴う腰痛は、腰椎椎間板ヘルニアが原因の可能性があります。また、高齢層の方で背筋を伸ばした状態での直立や歩行の際に痛みを感じる場合は、変形性腰椎症や腰部脊柱管狭窄症の関連が疑われるでしょう。
加齢とともに腰椎が変化すると、変形性腰椎症を発症します。その後、変形した腰椎が腰の神経根や馬尾を圧迫すると脊柱管が狭窄化し、腰部脊柱管狭窄症を引き起こします。

内臓の病気

腰部が直接の原因ではなく、内臓疾患の関連痛として腰痛が引き起こされている場合もあります。腎臓や子宮をはじめとする腹腔内臓器に発症する、産婦人科系疾患・泌尿器科系疾患・消化器科系疾患が考えられます。
また、大動脈瘤や大動脈解離のような血管の病気でも腰痛が引き起こされます。内臓や血管の病気が原因の腰痛は、安静時に痛みが軽減されないのが特徴です。
急激な痛みが起こり、身体を動かさないのに強く痛む場合は、命に関わる危険があるためすぐに受診しましょう。

仕事の影響

腰や背中に負荷のかかる仕事をしていることで、腰痛が引き起こされるケースも多いです。このようなケースを職業性腰痛と呼び、労働に関連して発生する障害のなかで特に頻繁に診断されています。
一般的に、重量物を頻繁に取り扱う荷役や介護士・看護師、前屈姿勢での作業が多い土木作業員や農家に発症しやすいです。また仕事を行う場所が狭小で一定時間身体が伸ばせなかったり、身体が慢性的に振動や寒冷に晒されたりするなどの環境要因からも影響を受けます。
そのため、長時間の拘束姿勢保持と振動に加えて重労働も重なる長距離トラック運転手は、腰痛発症のリスクが高いといわれています。また、座っている時間が長いデスクワークの方も注意しましょう。

生活習慣

日頃当たり前になっている生活習慣が、気付かないうちに腰に負担をかけ、腰痛を発症させている可能性も考えられます。例えば姿勢が悪く日常的に前屈みの姿勢の方は、骨格が歪みやすく腰痛が生じやすいです。
また、過去に運動経験のある方が運動不足になり、腰回りや四肢の筋力が低下することも原因となることがあります。
さらに、生活リズムが不規則で睡眠時間が5時間以下の慢性的な睡眠不足の方は、血液循環が悪くなり腰回りの筋肉が硬くなってしまいます。
ほかにも、睡眠中は仰向け寝やうつ伏せ寝だと腰が反って腰椎に負担がかかりやすいです。
このように何気なく行っている生活習慣が、腰痛の発症リスクを高めている可能性があります。

ストレス

腰痛のなかでも特に診断が難しいのが、ストレスによる心因性腰痛です。
腰痛を引き起こすストレスは仕事に関連するものが多く、今の職業・職種に満足できていないことや、職場内での不和や不調和が要因となります。
ストレスを抱えていると神経が痛みに敏感になり、小さな痛みも通常より強く感じてしまうでしょう。身体そのものには障害がなく画像検査で変化がみられないため、軽く見られたり周囲からの理解も得にくかったりします。それにより患者さんがさらに苦しむ結果になる場合もあります。

腰痛の治療方法

腰痛の治療方法
腰痛の治療方法は、腰痛が起こっている原因によって異なります。腰痛を改善し、日常生活を取り戻すための5つの治療方法を解説します。

リハビリテーション

痛みにより動きが悪くなった腰部の負担軽減と再発リスクの低下を目的として行われるのが、リハビリテーションによる治療です。効果的にリハビリテーションを行うと痛みをコントロールできるようになり、痛みが発生しやすい場面でも抑制しやすくなります。
リハビリテーションの内容は、大きく分けると運動療法と物理療法の2種類です。

運動療法

運動療法とは、身体の一部または全体を実際に動かすことにより、体幹の安定性を向上させ正しい姿勢の獲得を目指す治療方法です。慢性的な非特異的腰痛では運動療法が主軸となり、腰痛予防にも効果があります。
例えば体幹の安定性向上のために、仰向けで行う呼吸法のドローインや、四つん這いの姿勢で行うアームレッグレイズなどが取り入れられます。また、関節の位置を修正し正しい姿勢を獲得するために、立位姿勢で息を吐きながら骨盤を押すストレッチ(これだけ体操)も効果が認められています。
さらに、ピラティス・ヨガ・太極拳も腰痛に有効との報告があります。患者さんによって痛む箇所やタイミングは異なるため、一人ひとりの症状に合わせた運動メニューを取り入れることが大切です。

物理療法

物理療法とは温熱や音波などの物理的刺激に対する生体反応を利用して、身体を動きやすくする治療方法です。ぎっくり腰のような急性腰痛に行うと、痛みによって生じた筋肉の緊張を和らげられます。
代表的なのはホットパックによる温感療法、低周波治療、超音波機器による超音波療法などです。患者さんの身体の状態に合わせて、複数の方法を組み合わせることもあります。

神経ブロック療法

神経ブロック療法は神経内や神経周囲に局所麻酔薬やステロイド薬を注入し、疼痛のコントロールと炎症の沈静化を図る治療方法です。
一般的に痛みを感じると患部を動かさなくなりがちですが、動かさないままでいると血流が減少し筋肉も低下して、新たな腰痛の原因を生みやすくなります。この悪循環を断つためにも、神経ブロック療法で過敏になった神経を一時的に落ち着かせて、痛みを緩和させるのが有効です。

注射による治療

腰痛の痛みを緩和する方法に注射療法があります。トリガーポイント注射と呼ばれ、押すと痛みを感じるトリガーポイント(ツボ)に局所麻酔薬や鎮痛消炎剤を注射する方法です。
神経ブロック療法とは異なり、痛みを感じる筋や筋膜自体に作用し、緊張を緩和させて血行を促進させます。手技が容易で合併症が少なく、慢性腰痛にも効果を発揮しやすいため、さまざまな症状に対して適応できます。

薬物療法

腰痛に対する保存療法の中心は薬物療法です。一般的に腰痛の炎症が伴う急性期には、非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)で痛みを抑制します。
発症から1ヶ月以上経過している場合は、痛みを抑える効果はやや落ちるものの、より副作用の少ないアセトアミノフェンがよく用いられます。慢性腰痛には、麻薬系鎮痛剤(オピオイド)や抗うつ薬などが処方される場合もあるでしょう。
ただし、薬物療法で用いられる薬剤には副作用が強く出るケースもあるため、患者さんの身体の状態や性格を加味して慎重に考慮する必要があります。

手術

保存療法で解決しない腰痛には手術が適応されます。主に脊椎や内臓の病気による特異的腰痛の方や、強い痛みにより身体の機能に影響を及ぼし、日常生活に支障をきたしている方です。
代表的な例として、腰椎椎間板ヘルニアを発症し神経の圧迫症状が強い場合は椎間板切除術が行われます。低侵襲手術には顕微鏡下椎間板切除術(MD)や、内視鏡を用いる経皮的内視鏡下椎間板切除術(PED)、内視鏡下椎間板切除術(MED)があります。
また、腰部脊柱管狭窄症で下肢痛や歩行障害が起きている場合は、椎弓切除術が行われます。椎骨と椎骨の間が不安定な場合には椎間固定術を用い、椎骨間を固定します。
医療機関によってどのような治療を受けられるかは異なるため、なるべく幅広い治療に対応している医院を選びましょう。

腰痛でお悩みなら、おざき整形外科クリニックにご相談を

おざき整形外科クリニック
つらい腰痛の治療をお考えなら、おざき整形外科クリニックを受診してみてはいかがでしょうか。

おざき整形外科クリニックは、首・肩・腰・膝などの一般整形外科疾患をはじめ、さまざまな症状の診療を行うクリニックです。以下におざき整形外科クリニックの3つの特徴を紹介します。

先進的な設備が整ったリハビリ室を完備

おざき整形外科クリニック
おざき整形外科クリニックは、腰痛の基本治療となるリハビリテーションに力を入れるため、クリーンで広々としたリハビリ室を備えています。

このリハビリ室には、マイクロ波・超音波・低周波の各種治療器、エアーマッサージ器などが完備されています。

先進的な設備を充実させることで、機械的な力を利用する運動療法・マッサージ・電気療法・水治療法・温熱療法など、多彩な治療が効果的に行われています。

骨粗鬆症や関節リウマチなど幅広い症状に対応

おざき整形外科クリニックでは、骨粗鬆症や関節リウマチを含む幅広い症状のお悩みに柔軟に対応しています。

骨粗鬆症は、骨が構造的に脆くなり骨折しやすくなる病気です。放置すると、圧迫骨折で腰椎を変形させ腰痛を引き起こすことがあります。

関節リウマチは、免疫異常によって関節に腫れや痛みが出現する病気です。症状が悪化すると関節が変形するため、腰痛症状を訴える患者さんも多くいます。

このように腰痛の原因は複雑で、ほかの疾患とも関連があります。おざき整形外科クリニックなら、患者さんの原因にアプローチする治療を受けられるでしょう。

専門性の高い理学療法士によるリハビリでサポート

おざき整形外科クリニックでは、専門性の高い複数の理学療法士がリハビリも徹底的にサポートしています。

患者さんが可能な限りこれまでと同様の日常を過ごすためには、原因と身体の状態に合わせた適切なリハビリで、身体の可動域を維持しなければなりません。

そのため、専門的な知識と技術を有する理学療法士が患者さんに寄り添い、一人ひとりに合わせたリハビリを行うことを大切にしているそうです。

初めての腰痛に悩んでいる方も、これまで治療がうまくいかなかった方も、おざき整形外科クリニックに相談してみてはいかがでしょうか。

おざき整形外科クリニックの基本情報

アクセス・住所・診療時間

近鉄南大阪線 河内天美駅より徒歩約10分

大阪府松原市天美東2丁目135-2 松原天美クリニックビル2階

診療時間
9:00~12:30
16:00~19:00

◎:9:00~13:00
★:第2日曜・第4日曜
受付時間は診療終了30分前で終了

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