背中ニキビの原因を解説｜治らない理由・予防方法・治療方法・美容医療での治療方法もご紹介します

背中ニキビの特徴

背中ニキビは、脂性肌の人・汗をかきやすい人に多く見られるニキビの一種です。
実は背中も顔と同じように皮脂腺が多くあり、きちんとケアをしなければすぐに毛穴が詰まってしまいます。
背中は洋服・肌着などの摩擦により刺激を受けやすい部分であり、汗や皮脂が詰まった環境になりがちです。一度できたらなかなか治りにくいことが特徴です。
しかし、原因を知り、適切なスキンケアを施すことで予防や治療が可能なので、諦めずにケアしていきましょう。

背中ニキビの原因は？

背中ニキビの原因は多くあり、複数の原因が絡み合うことで背中ニキビを作ってしまっていることもあります。ここで紹介するのは、以下の7つです。

• 角質肥厚
• 皮脂の過剰な分泌
• 原因菌の繁殖
• ストレス
• 睡眠不足
• 衣類の摩擦
• 体の洗い方

背中ニキビはそれぞれの原因に合わせたケアを行うことが大切ですので、まずはそれぞれの原因について深堀りしていきましょう。

角質肥厚

角質肥厚とは、本来は自然と剥がれるはずであった角質が残ってしまうことで角質層が分厚くなってしまうことを指します。
毛穴の部分が塞がれてしまうため、皮脂が詰まってニキビのもととなってしまいます。
角質肥厚が引き起こされる原因は、ストレス・不規則な生活・過剰な睡眠不足・過剰な日焼け・過剰な運動などです。
これらを減らすことで、背中ニキビの改善に役立ちます。

皮脂の過剰な分泌

皮脂が過剰に分泌されてしまうことも、背中ニキビの原因の1つです。
皮脂は肌を保湿しつつ菌やウイルスなどの異物を肌から除去するために必要な物質ですが、過剰に分泌されると毛穴が詰まり、ニキビを引き起こしてしまいます。
脂性肌の人・汗をかきやすい人は特に皮脂の分泌が多いため、背中ニキビを引き起こしやすいです。
過剰な皮脂の分泌を抑えるためには、肌のタイプに合ったスキンケアが重要です。
脂性肌の人は油分を取り除くためのクレンジングや、毛穴を縮小するためのトナーなどを使用することを検討してみてください。
また、汗をかきやすい方は服を変えて背中を清潔に保つことが有効です。

原因菌の繁殖

背中のニキビの原因菌は、アクネ菌と呼ばれるものです。
アクネ菌は、本来は肌の健康を保つ役割をしてくれているものですが、皮脂の詰まった場所で異常に繁殖してしまうと炎症を引き起こしてしまいます。
背中は特にアクネ菌が好きな環境が整いやすく、菌が過剰に繁殖して、ニキビを引き起こしやすいです。
アクネ菌にとって皮脂は栄養分となるため、皮脂が正常に排出されるようなケアをすることが重要になります。

ストレス

背中ニキビの原因は、ストレスによっても引き起こされます。ストレスが原因で、免疫力を低下させてしまうことは周知の事実です。
これにより、肌のバリア機能も低下してしまいます。その結果、肌の中にいる細菌や異物が増えても肌を守れなくなってしまうのです。
また、ストレスは自律神経のバランスも崩してしまうため、皮脂が過剰分泌される原因にもなります。
日々ストレスをためない生活を心がけ、定期的にリフレッシュすることが大切です。

睡眠不足

睡眠は、身体の機能を回復させるために必要な重要な時間です。背中ニキビのケアを頑張っていたとしても、睡眠不足であれば十分な効果は得られません。
睡眠不足は免疫力を低下させるため、肌のバリア機能も低下させてしまいます。
また、ストレスホルモンのコルチゾールの分泌量を増加させ、皮脂分泌も促してしまうため、お肌にとって良くありません。
夜更かしは控え、睡眠時間をしっかりと確保するようにしましょう。

衣類の摩擦

背中は、衣類の摩擦を受けやすい場所です。衣類の摩擦は肌に刺激を与えるのに加え、通気性の悪さが汗や皮脂が詰まりやすい環境を整えてしまいます。
背中を常に清潔にしておくことは難しいですが、通気性・吸水性に優れた素材の肌着を選んだり、こまめに着替えたりしてなるべく清潔にできるようにしましょう。
また、背中を圧迫するようなピッタリとした衣服は避けた方が賢明です。
背中ニキビができてしまっている時は、ニキビを潰してしまう原因にもなるので、お肌がストレスを受けないように気を配りましょう。

体の洗い方

実は意外に多いのが、体の洗い方が原因で背中ニキビができてしまっているケースです。
背中は体の中でもなかなか洗いにくい場所のため、スポンジやブラシでゴシゴシと強く洗ってしまってはいませんか？
肌の摩擦はかえって逆効果ですので、優しく洗うように心がけましょう。
また、すすぎ残しが原因で菌の繁殖や皮脂の詰まりを引き起こしてしまっていることもあります。身体や頭を洗った後は、洗剤が背中に残っていないか確認しましょう。

背中ニキビは治らない？

背中ニキビは、原因によっては治療が困難なこともありますが、大半は適切なスキンケアや衛生管理をすることで治療が可能です。
背中ニキビを治療するためには、まずは原因を特定し、それに対応したスキンケアや衛生管理を行うことが必要となります。
例えば、脂性肌の人は油分を取り除くためのクレンジングや、毛穴を縮小するためのトナーなどを使用して、背中に皮脂が詰まらないようにすることが有効です。
また、衛生管理として汗をかいたらすぐに着替えたり、体の洗い方に気を遣ったりするのも大切です。
なお、背中ニキビが治らない場合や、重度のニキビの場合は、専門医に相談することをおすすめします。ご自身でケアするよりも確実に、そしてより早く治療することが可能です。

背中ニキビを予防する予防方法

背中ニキビを予防するためには、次のような方法が挙げられます。

• 入浴方法を見直す
• スキンケアを見直す
• 食生活を見直す

ニキビ予防で総じて大切なのは、皮脂を過剰分泌させないようにすることと免疫機能を高めることです。
これらの方法を踏まえて、背中ニキビのない綺麗な背中を目指しましょう。

入浴方法を見直す

前述にて、体の洗い方がニキビの原因になることがあると解説しました。
ゴシゴシ洗いやすすぎ残しはニキビの原因となりますので、優しく洗ってよく洗いながすことを忘れないようにしましょう。また、入浴後のスキンケアも重要です。
入浴後は、早めに清潔なタオルで水分を取り、乾燥しないように気をつけてください。
バスタオルもゴシゴシと拭かずに、優しく肌に当てて水分を拭き取るイメージで使いましょう。化粧水やクリームでしっかりと保湿をし、お肌を守ってあげてください。

スキンケアを見直す

背中ニキビを予防するためには、スキンケアを見直すことも重要です。

• 洗浄：背中は皮脂が多く分泌されるため、適度な洗浄が必要です。ニキビに効果のある石鹸やクレンジングジェルを使用し、毎日の汚れを落としましょう。
  過剰な洗浄は肌を乾燥させ、ニキビを引き起こす可能性もあるので、適度な洗浄を心がける必要があります。
• 保湿：お肌の乾燥は背中ニキビの原因になりますから、洗浄後は必ず保湿をすることが重要です。
  背中ニキビに効果のある保湿ジェルやローションを使用することで、肌をうるおし、ニキビを予防しましょう。
• 着替え：汗をかいたら早めに着替え、汗を流して肌を清潔に保つことが重要です。もしもすぐに着替えられない場合は、汗をタオルで拭き取っておきましょう。

食生活を見直す

食生活は、肌の状態に大きく影響を与えます。過剰な糖分や脂質の摂取は、皮脂の増加に繋がるため避けましょう。
また、過剰なアルコール摂取やタバコの使用は、肌のバリア機能を低下させてニキビを引き起こしやすくするため控えてください。
栄養バランスの良い食生活は、肌を健やかに保ちます。特に、抗酸化作用のある野菜・果物・食物繊維の多い穀物などを摂取することがおすすめです。

背中ニキビの治療方法

背中ニキビの治療方法には次のようなものがあります。

• 市販薬を使用する
• 皮膚科を受診する

すぐに皮膚科を受診することが難しいという場合は、まずは市販薬を試すことがおすすめです。
軽症の背中ニキビや炎症の少ない背中ニキビの場合は、市販薬や自然治癒で治ることもあります。
市販薬と皮膚科の選択肢の判断基準は難しいですが、市販薬を1週間使用しても改善が見られなかった場合には、皮膚科を受診するようにしましょう。
早く治したい場合にも皮膚科の受診を検討してください。それでは具体的に2つの治療法について見ていきましょう。

市販薬を使用する

薬局に行けば、数多くの背中ニキビ専用の市販薬が売られています。
薬用クレンザー・ジェル・ローション・クリームなどがあり、ニキビを治療するための抗菌作用や消炎作用を持っている薬剤が有効です。
配合されている成分によって、背中ニキビへの影響が異なるため注意しなければなりません。

• 抗生物質：アクネ菌などの細菌が増えるのを抑える
• 抗真菌成分：真菌と呼ばれるカビが増えるのを抑える
• 抗菌成分：抗菌作用・化膿止め作用を持つ
• 抗ヒスタミン成分：炎症を抑える・痒みを抑える
• 組織修復成分：皮膚のターンオーバーを促進する

全てではありませんが、市販薬にはこのような成分が配合されています。治療の目的に合わせて市販薬を選びましょう。
しかし、背中ニキビは市販薬では治らないことも多く、長引いてしまっている方も少なくありません。
自分が考えていた原因が実際の原因と違い、間違ったケアをしている可能性も否定できません。
あまりにニキビが治らなかったり、早くしっかりと治したかったりする場合は、医師に診てもらうことをおすすめします。

皮膚科を受診する

背中は他の身体の部位よりニキビができやすい環境のため、しっかりと早く治したい場合は皮膚科を受診しましょう。
皮膚科では一人一人の背中ニキビの状態に合わせて薬が処方されるため、なかなか治らなかったニキビも治る可能性が高まります。
皮膚科では原因をしっかり見極めることが可能です。背中ニキビがなかなか治らない時には、別の皮膚疾患や内科系の疾患が隠れている可能性があります。
あまりに長期間治らない場合には悩む前に皮膚科を受診しましょう。

美容医療で背中ニキビを治療する方法

背中ニキビは、美容医療でも治療できます。
ニキビに特化した美容医療であれば、背中ニキビが悪化してできたニキビ跡・クレーターを消すことも可能です。
美容医療は、皮膚科とは違って背中のアフターケアまで行えることが最大の魅力です。
ニキビ跡や色素沈着などは皮膚科では改善できませんから、より綺麗な背中を目指したい方はぜひ美容医療をご検討ください。

背中ニキビを早く治したいときは皮膚科を受診しよう

背中ニキビは、油分が多く、汗が多くなることが原因で生じるニキビの一種で、治療には時間がかかることが多いです。
また、原因がわからないままに間違ったケアをしてしまうと、より悪化してしまうこともあります。
まずは皮膚科を受診して、専門医による診断と治療を受けましょう。
ニキビは市販薬で済ませてしまいがちですが、市販薬は背中ニキビが軽症なときの応急処置として扱うことがおすすめです。