症状を改善し、明るく快適な生活を取り戻す。健康とQOLの回復を両立する整形外科の診療【神戸市東灘区 小林整形外科クリニック】

整形外科では、骨・関節・筋肉、神経・腱などの運動器の病気、ケガの診断や治療が行われる。つまり範囲としては、首以下の全身を診る診療科となる。ただ、範囲が広すぎるがゆえに、どんな状況のときに受診すればよいのかわかりにくい。特に、腰・膝・肩など関節の痛みなどは本来整形外科で診る代表的な症状だが、「歳のせいだから」とあきらめていたり、あるいは我慢や自己流の対処で解決しようとする人もいる。整形外科の特徴や診療の内容、受診すべきタイミングなどについて、JR甲南山手駅から徒歩1分の位置にある「小林整形外科クリニック」の小林恵三理事長に詳しい話を伺った。
症状の改善をより重要視する整形外科という診療科の特殊性
整形外科には、どのような症状でお悩みの方が来られますか?
腰、膝、肩、首、手足の痛み・しびれ、関節の痛み・曲げ伸ばしが難しい、骨折・脱臼・打撲などに伴う痛み・腫れ、切り傷・擦り傷など、実にさまざまです。

たとえば肩こりや腰痛は国民病ともいわれるくらい身近な症状です。そういった症状であっても、受診できるのでしょうか?
もちろんです。症状が強い・慢性化している場合だけでなく、「ちょっと気になる」といった症状であっても気軽にご相談ください。整形外科というのは、ほかの診療科と比べて少し特殊なんです。患者さんが感じる症状が、より重要視される診療科といえます。
なぜ、整形外科では特に自覚症状が重要視されるのでしょうか?
画像検査で骨や筋肉、腱などに明らかな異常がなくても、患者さんが痛みなどの症状を感じる限り、何らかの治療を行います。命にかかわる疾患が少ないこともあり、多くの患者さんにとって「何の病気か」ということよりも「症状を改善する」ことのほうが、優先順位が高いんです。
確かに、痛くて受診したのに、「検査で問題がないので治療はしません・終わりです」と言われてしまえば、患者さんにとっては何も解決していないことになりますね
もちろん、その症状の原因となる疾患を特定したり、検査結果に基づいて治療を行うことは大切です。その上で、症状まで改善して、初めてよくなったといえるのが整形外科という診療科です。
整形外科をより身近に感じられるお話です。患者さんの年齢層に傾向はありますか?
加齢、関節の酷使、運動不足、筋力の低下などが重なるほど痛みなどの症状が出やすいことから、やはり中高年の方が多くなります。ただ、若い人の中にも潜在的な患者さんは多いと思います。多少痛くても、“若さ”で乗り切ってしまうところがあります。

若い人はマッサージ店などに行くケースも多いイメージがありますが、いかがでしょうか?
「病院やクリニックに行くほどではない」という意識があるのかもしれませんね。マッサージ店にせよ整体院・整骨院にせよ、症状がよくなるのであれば問題ないと私は思います。 ただ、たとえば頻繁にマッサージ店に行かないと日常生活に支障が出る、なかなかよくならないといった場合には、整形外科を受診してほしいですね。
治療は保存療法を中心に対応

整形外科を受診したら、最初は何を行いますか?
当院ではまず、どんなときにどんな症状があるか、日常生活のどんな場面で不便や不安が生じるかといった問診を行います。既往歴・家族歴、服用中の薬などについてもお尋ねします。
生活の中で感じる不便なこと、不安なことまで聞いてもらえるんですね
はい。症状を改善し、以前の快適な生活を取り戻すことが目標となるため、丁寧にヒアリングします。日々の暮らしや仕事だけでなく、スポーツなどの趣味も、苦痛なく、楽しく取り組めるようになっていただける治療のための第一歩です。
検査ではどのようなことを行いますか?
視診・触診、レントゲン検査、関節の動きなどを見る各種テスト、血液検査などを行います。もちろん、必ずすべて行うというわけではなく、疑われる疾患に応じて検査を選択します。そのほか、CT検査やMRI検査が必要になった場合には、提携する病院をご紹介します。
疾患・症状によって異なるかとは思いますが、どのような治療が行われるのでしょうか?
まずは通常、保存療法を行います。薬物療法・ステロイドやヒアルロン酸の注射療法・装具療法、物理療法などにより、痛みをはじめとする症状を落ち着かせます。痛みが落ち着いてからは、運動療法を積極的に行っていきます。
物理療法とはどういったものなのでしょうか? 痛みはありますか?
運動療法と共にリハビリテーションに分類され、電気・温冷・水圧など物理的な作用によって筋肉のリラックス・血行促進、痛みの軽減を図ります。基本的に治療に痛みはなく、むしろ心地よく受けていただけます。当院でも、マイクロ波治療器、低周波治療器、腰・頚椎牽引装置、干渉電流型低周波治療器、ウォーターベッド、医療用マッサージ機などを用いた物理療法を行っています。
保存療法で十分な効果が得られない場合には、手術が必要になりますか?
はい、手術を検討します。ただ、痛みやしびれといった症状に気づいてから長く放置しなければ、ほとんどは保存療法で改善が可能です。 また、手術が必要になった場合も、当院では長くお付き合いのある病院を速やかにご紹介できる体制を整えておりますので、ご安心ください。
手術と聞くと、抵抗を感じる患者さんも多いのではないでしょうか?
整形外科疾患には、「今すぐ手術を受けなければ大変なことになります」というものはほとんどありません。ですから、「リハビリをもう少し頑張りながら検討する」「患者さんの決心がつくまで待つ」といったことも比較的しやすいんです。大切なのは、医師と相談しながら、“自分にとっての適切な手術のタイミング”を見逃さないことです。
病院をはじめとする院外との連携が質の高いチーム医療につながる

貴院には「足と靴の専門外来」が設置されているとのこと。こちらはどのようなことを行うのでしょうか?
外反母趾、偏平足、足底筋膜炎、O脚・X脚などの足・脚の異常は、靴が原因になっていることが少なくありません。そこで足と靴の専門外来では、足に合った靴の選び方の指導、型取りを行った上でのインソール(中敷き)の作製などを行っています。
オーダーメイドのインソールは、市販のインソールとは品質に差がありますか?
足の形や身体のバランスは人それぞれですから、市販のインソールがピッタリ合うということはなかなかありません。また、合っているように感じていたのに医学的に見ると実はそうではなかった、というケースもあります。専門知識のある人が、患者さんの身体を見て、ミリ単位でつくるということが大切になります。
インソールの作製などは、直接先生がされるのでしょうか? また、保険は適用されますか?
疾患の診断や指導は私がしますが、お招きした義肢装具士の方に直接カウンセリングを行っていただきます。インソールの作製も、その義肢装具士が行います。保険も適用されますのでご安心ください。 ※足と靴の専門外来の受診をご希望の方には、事前に通常の外来を受診していただき、疾患・症状の診断を行います。その際に、足と靴の専門外来のご予約をお取りします。
もうひとつ、「枕の専門外来」も行っています。こちらは枕をつくることができるのでしょうか?
はい。山田朱織枕研究所から枕診断士の方をお招きし、患者さんに合った大きさ・形・高さ・硬さで、オーダーメイドの「整形外科枕」を作製します。肩こりや首のこり、不眠、いびき・無呼吸、不良姿勢などでお悩みの方におすすめです。 ※1~2カ月に1回のペースで、不定期で枕診断士の方をお招きしております。自費診療のため事前の受診は不要ですが、予約が必要です。まずは一度お電話でお問い合わせください。 「枕の専門外来」 リスク:治療費が高額になる場合がある。慣れるまでに違和感や、首の軽い痛み、頭痛などを感じる場合がある。 期間・回数:一か月・一回
お話を伺っていると、院外の専門家の方々のお力も借りながら、よりよい治療・サービスを提供することを大切にされているように感じます
そうですね。私一人だけ、当院だけの力でできることには限界があります。義肢装具士や山田朱織枕研究所、あるいは病院とチームになって協力・連携してこそ、質の高い医療が実現できると考えています。

貴院の自費診療となる治療・サービスの費用を教えてください
整形外科枕は2種類あり、25cm×50cmの標準サイズが38,500円、30cm×60cmのワイドターンが45,100円となっています。いま申し上げた費用はすべて税込みです。
最後に、読者の方々へのメッセージをお願いします
整形外科は、痛みやしびれをはじめとするさまざまな症状の改善、そしてその原因となっている疾患の治療を行う診療科です。歳のせい・気のせいだとご自身で判断せず、まずは「お話をするつもり」で、お気軽にご相談ください。
編集部まとめ
整形外科という診療科の特徴、実際に行われる検査・治療などについて、詳しいお話を聞けました。小林整形外科クリニックでは、整形外科・リウマチ科・リハビリテーション科、それに2つの専門外来と、幅広く、多角的な視点を持って診療されています。どんな症状でも気軽に相談できる雰囲気・体制のクリニックですので、「ちょっと気になる」ようなことがあれば、同クリニックを訪ねてみてはいかがでしょうか。

医院名
医療法人恵会小林整形外科クリニック
診療内容
整形外科 リウマチ科 リハビリテーション科 など
所在地
兵庫県神戸市東灘区森北町1丁目7-13
アーク玉谷ビル2F
アクセス
JR東海道・山陽本線「甲南山手」駅より徒歩1分



