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丁寧な説明と臨機応変な対応で患者に寄り添う矯正治療【京都市下京区 あおい矯正歯科】

 更新日:2023/03/31

丁寧な説明と臨機応変な対応で患者に寄り添う矯正治療
丁寧な説明と臨機応変な対応で患者に寄り添う矯正治療

矯正治療において、1800年代に登場したプレート矯正、そしてそれに続くワイヤー矯正が長く行われているのは、治療効果という点でそれだけ確実性が高いからなのだろう。そして現在はマウスピース型矯正という新手法が出現し、矯正治療の選択肢はさらに広がっている。ただ、大切なことは新しいか古いかではない。患者が矯正治療に望む目的を、いかに高いレベルで実現できるかどうかにある。矯正治療の効果、望まれる結果の実現性を大切にしているという「あおい矯正歯科」の本田領院長にお話をうかがった。

Doctor’s Profile
本田 領(ほんだ りょう)
あおい矯正歯科 院長

1999年に大阪歯科大学を卒業後、同大学院にて歯科矯正学を修めた。2003年より同大学で勤務を開始。キャリアを積んで常勤助教授のポストを得た後、あおい矯正歯科(当時・山脇矯正歯科)の副院長として勤務。2012年、あおい矯正歯科院長に就任し、2014年からは院長と理事長を兼務している。患者の要望を負担なく高いレベルで叶えられる治療とは何かを追求し続け、多くの人に慕われている。日本矯正歯科学会認定医・臨床指導医。

歯並びがよくないと、歯や体の健康にどのような影響があるのでしょうか?

歯並びや噛み合わせの不具合を放置したとしても、一部の噛み合わせを除いては、歯がもたなくなるといった重大な問題に発展する割合はそれほど大きくありません。
間接的な影響でいえば、歯並びの凸凹で歯みがきがしにくくなり、その結果として虫歯ができやすい口内環境になってしまうことでしょうか。お口の健康をパーフェクトに管理し続けることはなかなか困難です。その点で、矯正治療を行っておくと、将来の歯と体の健康増進につながりやすくなります。

健康増進と見た目の印象アップにつながる矯正治療

患者さんは矯正治療の意義をどのようにとらえていると先生はお考えですか?

「見た目だけの問題なら、我慢すればいい」と考える方がいらっしゃる一方で、その「見た目」に深刻なコンプレックスを抱いて相談に来られる方もいます。どういった歯を理想の状態だと思うかは人それぞれですので、回答が難しい部分ですね。
ただ、80歳を迎えたときの歯の健康を基準にすると、矯正治療を行った方のほうが、天然の歯の残存数をはじめ、口内環境はよい傾向にあります。

「一部の噛み合わせを除いては、重大な問題に発展する可能性は小さい」とのことでしたが、問題が起こりえる一部の噛み合わせとはどのようなものでしょうか?

一つは、開咬という不正咬合です。しっかり噛んでも上下の歯が噛み合わない症状で、将来歯を失うリスクが高くなります。こうした、歯に極端な負担がかかる噛み合わせは、40代前半までを目安として、ある程度の治療を行うことが望ましいですね。

子どもの矯正治療についても教えてください

子どもの矯正治療をご相談いただくタイミングとしては、8歳前後がベストとお考えください。矯正治療をスタートできる時期にあたるため、この時期であれば、ご提案の幅も広がります。
子どもの矯正治療は、8歳から14、15歳にかけて、その時期の歯に適した治療を行っていきます。ご相談のきっかけは保護者さんであったり、お子さん自身であったりとさまざまです。治療が終わって、「これで友達の前でも歯を見せて笑える」とニッコリ微笑むお子さんの姿を見ると、こちらもうれしくなります。見た目のコンプレックスが要因で、人間関係に影響が出るのは、大人の世界だけの話ではなくなっているようですね。

健康増進と見た目の印象アップにつながる矯正治療

子どもの矯正治療には、どういう方法があるのでしょうか?

一般的にはワイヤー矯正、マウスピース型矯正歯科装置を用いる場合が多いかと思います。
しかし当院では、オーソドックスなプレート矯正を提案しています。1800年代から使われている方法で、子どもの顎の成長を促進・コントロールできる点で抜群の実績を持っています。
各治療のガイドラインを比較した上でも安心して使用できる、歴史のある子どもの矯正治療においては信頼のおける方法です。歯が極端に割れやすい性質などの理由があれば、マウスピース型矯正歯科装置を使うこともあります。

矯正装置は、メリット・デメリットも見極めた選択を

矯正装置は、メリット・デメリットも見極めた選択を

貴院で行っている矯正治療の種類について教えてください

ワイヤー矯正とマウスピース型矯正歯科装置を使った矯正、2つに大別できます。ワイヤー矯正を細かく分けると、歯の表側にワイヤーを装着する治療と、舌側に装着する治療、そしてインプラントの力を借りて歯を動かす歯科矯正アンカースクリューインプラント)があります。
マウスピース型矯正歯科装置を使う治療は文字通り、マウスピース型矯正歯科装置(インビザライン(※1))や、マウスピース型矯正歯科装置(アソアライナー(※2))を使う矯正治療です。

ワイヤー矯正とマウスピース型矯正歯科装置を使った治療について、メリットやデメリットなどについてはどうでしょうか?

まず、ワイヤー矯正についてお話しします。歯の表側・舌側、どちらにつけても、治療の効果に差はありません。表と裏との違いは、見た目の問題が一つと、費用の問題が一つ。表側にワイヤーを装着した場合、見た目にダイレクトに影響します。
裏側の場合、見た目を気にする必要はなくなります。ただ、使用する装置はオーダーメイドで作製する必要があり、その分の費用が割高になります。
舌側矯正は発音に影響が出やすいため、講師やオペレーターなど、声を仕事にしている人は避けたほうがよいでしょう。歯科矯正アンカースクリューインプラント)については、インプラント(人口歯根)を埋め込む手術が必要です。
マウスピース型矯正歯科装置を使うメリットは、やはり見た目のよさにあります。矯正装置を着けているようには見えず、取り外しもできるので、チャレンジしやすいと思う人も多いようです。その反面、1日20時間以上装着する必要があり、ストイックさが求められる面もあります。

それでは、貴院の矯正治療の流れについて教えてください

まずは初診と検査です。レントゲン検査などを行い、その結果が出次第ご来院いただいて、検査結果を踏まえたご説明と治療方針の提案を行います。
治療の方向性に安心と納得がいき、矯正の決断をいただけたら、実際の治療に入っていきます。
1カ月から1カ月半の間隔でご来院いただき、歯の定期チェックを行います。子どもの矯正治療において、慎重な判断が必要な生え変わりの時期にさしかかったタイミングなどでは、2週間から3週間間隔でお越しいただくこともあります。
矯正が一段落した後は、動かした歯が後戻りしないように保定装置を使って、歯が新しい場所を覚えるようにしていきます。

(※1,2) 未承認医薬品等であるため医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。

矯正装置は、メリット・デメリットも見極めた選択を

あらゆる可能性を想定して、臨機応変な治療を実践

あらゆる可能性を想定して、臨機応変な治療を実践

矯正治療に際して、先生が大切にしていらっしゃることを教えてください

治療に対する人体の反応にはバリエーションがあります。Aの状態にBの治療を施せば、一般的にはCの反応が起こる、というのが基本のルート。しかし、同じプロセスをたどっても、Dというイレギュラー反応が起こることもあるのです。
矯正治療においてもこれは同じで、たとえば出っ歯の治療をしていても、期待通りに歯が動いてくれないケースもあります。
当たり前の話ですが、患者さんが納得する範囲に着地しなければ、治療が成立したとはいえません。医師の仕事は、基本ルートとともにあらゆるイレギュラールートを想定し、もしイレギュラールートに入った場合も臨機応変な治療を行うこと。どんなときでも患者さんが安心して治療を受けられるよう、思いつく限りのパターンを考慮して治療方針・計画を立てています。

あらゆる可能性を想定して、臨機応変な治療を実践

マウスピース型矯正の治療費用について教えてください

当院では、検査費、矯正装置の材料費、技工費、診療費など、矯正治療の1サイクルにかかるすべての費用を含めたトータルプランをご用意しています。
成人の矯正治療は110万円(税込)、子どもの矯正では45万1千円(税込)を頂戴しています。治療の選択肢がワイヤー矯正であっても、マウスピース型矯正歯科装置を用いる治療であっても、基本的にはこの価格で対応しております。
ただし、舌側矯正についてはより複雑な技工が必要となるため、それぞれの金額に33万円(税込)から44万円(税込)を上乗せさせていただきます。
分割のご相談は、最大50回まで可能です。矯正治療は医療費控除の対象にもなりますが、控除対象にするかの判断は別の機関が行うため、当院で確約はいたしかねます。

最後に読者へのメッセージをお願いいたします

エビデンスで確立されている情報と、そこまでの裏付けはない情報とが世の中にはあふれています。見分ける術のない患者さんは、歯に対して真剣に向き合うあまり、すべての情報を見ては一喜一憂なさっている傾向にあります。
歯並びや噛み合わせが要因で、何か取り返しのつかない事態が起こるという可能性はほとんどありません。不安を感じたらお一人で悩まず、ぜひ専門医に相談することをおすすめします。

編集部まとめ

プレート矯正やワイヤー矯正といった、昔からある方法が現代に受け継がれている理由はどこにあるのでしょうか? それはやはり、患者さんの目的・要望に寄り添うにあたり、効果が見込める方法だからという点にあるのでしょう。さまざまな内容が謳われる矯正治療の成果ですが、エビデンスが揃っているものはそう多くはありません。数ある矯正治療法の選択に迷ったときは、エビデンスの数を基準に考えてみるとよいのでは……。結果を重視する本田先生の話をうがってそのように感じました。

あおい矯正歯科

医院名

あおい矯正歯科

診療内容

小児矯正 成人矯正 マウスピース型矯正 など

所在地

京都府京都市下京区四条通高倉西入ル立売西町71番地
GRAND CUBE (グランドキューブ) 四条4F

アクセス

阪急京都線「烏丸」駅15番出口より徒歩1分
京都市営地下鉄烏丸線「四条」駅15番出口より徒歩1分

この記事の監修歯科医師