噛める人生を取り戻す、安心・安全なインプラント治療【中津市 医療法人加来歯科】
失った歯を補う治療法として、一般社会にかなり認知が進んできたインプラント。「第二の永久歯」とも呼ばれ、快適な噛み心地が得られることが大きな特徴の一つだが、安全面に対する不安から治療を迷っている人も多いのではないだろうか。日本口腔インプラント学会専門医であり、30年以上インプラント治療に携わってきた「医療法人加来歯科」の加来敏男先生に、インプラントの注意点や安心・安全な治療についてお話を伺った。
加来 敏男
医療法人加来歯科 理事長・院長
九州大学歯学部卒業。九州大学歯学部大学院修了。九州大学歯学部第2補綴科助手を経て、1987年、加来歯科医院開業(3代目)。2005年、医療法人加来歯科開設。
日本口腔インプラント学会・専門医・代議員、日本歯周病学会会員、日本臨床歯周病学会会員・認定医、日本歯科補綴学会会員、ITIフェロー(セクションジャパン理事)。
インプラントとブリッジ・入れ歯(義歯)の違い
歯を失ったとき、ブリッジで補う人が多いと思います。実際に患者さんを治療して、先生はどのように思われますか?
歯がなくなったとき、ブリッジにする患者さんは結構多いですね。治療にあまり時間がかからず、すぐに歯を補えるメリットはあるのですが、ブリッジは両隣の健康な歯をかなり削ることになってしまいます。
治療後はどうしてもすき間ができやすくなり、そこからむし歯になる方もいます。また、奥から2番目の臼歯をブリッジにすることが多いのですが、大きい歯なので両隣に相当な負荷がかかって破損してしまうケースもあります。
入れ歯の場合は、いかがでしょうか?
インプラント治療のメリットとデメリットについて教えてください
一番のメリットは、昔に戻ったように噛めることです。人工の歯根がしっかり顎の骨に固定されるため違和感がなく、人工歯であることを忘れてしまうほど自然な感覚になるんですね。メンテナンスをしっかりしていれば何十年も使えますし、ほかの歯に負担をかけずに治療できることも大きなメリットです。
デメリットは、やはり外科手術が必要になることです。治療に時間を要し、保険適用外のためお金もかかります。
インプラント治療が難しいケースや注意点
顎の骨以外でも治療が難しいケースがあれば教えてください
最終的なゴールを定めて治療プランを立てる
貴院でのインプラント治療の流れについて教えてください
まずは口腔内の状態を確認し、むし歯、歯周病、噛み合わせなど全体的にチェックをします。基礎的なことが大丈夫であれば、インプラントの準備をスタートします。治療方針や費用についても、詳しくご説明いたします。
CT撮影では、全体のバランスを考えてどこに歯が必要か想定し、予め用意した人工歯をはめて撮影します。最終的なゴールを定めることで、治療プランが立てやすくなります。CTでは歯と骨しか見えないため、口腔内スキャナーで歯ぐきの状態をスキャンし、軟組織も含めて治療を考えます。
インプラントを入れるベストな位置が決まったら、ドリルガイドを用意して手術を行います。インプラントと骨がくっついたら型取りをして仮歯を入れ、様子を見ながら調整し、人工歯を入れて仕上げをしていきます。
骨が十分にある方であれば、治療期間は3カ月から4カ月ほどになります。
院内にはどんな設備がありますか?
CT、口腔内スキャナー、ガイドを作製するための3Dプリンター、CAD/CAMシステム、手術器具などすべて院内にあります。ここまで揃えている歯科医院は少ないと思います。
設備の操作も歯科技工士が行っているところが多いですが、当院の場合は全部私が責任を持って行っています。
治療に痛みはありますか? その痛みに対してどのような処置をされていますか?
治療中は麻酔をするのでほとんど痛みはありませんが、人工骨を入れた場合には手術後に痛みを感じる方がいます。その場合は、食間に鎮痛剤を飲んでいただきます。ほとんどの方は1日、長い方でも2、3日で痛みは治まりますね。
インプラントは穴を掘って埋めるので、歯肉を切開する術式に比べて傷は小さく、ほとんど痛みを感じない人の方が多いです。
安心・安全な治療に徹底的にこだわる
インプラント治療に使う素材は、どこのメーカーを選んでいますか?
スイスのストローマン社のインプラントを一貫して使っています。世界でも有数のシェアを誇り、実績も豊富で信頼できるメーカーです。
ストローマンは基礎的な研究の裏付けがしっかりして、現在も研究・開発に力を入れています。さまざまな症例に合った製品ラインナップがあり、強度と精度に優れているので安心です。
最後に先生の治療に対するこだわりや大切にしていることを教えてください
最終的に患者さんのためになることを考えて、治療することを大切にしています。どうやったら患者さんが快適に過ごせるか、歯が長持ちするかを常に考えていますね。インプラントでいえば、10年先ではなく、20年、30年先を考えた治療を心がけています。
なかには、すぐ噛めるようにしてほしいという方もいますが、急いで不確実な治療をするよりは、体のバランスを考えて長期的に問題が起こらない方法を選んでいただきたいと思います。皆さんのお役に立てるよう、これからも努めていきます。