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裏側矯正のデメリットは解消できる?矯正方法次第では解消可能【江戸川区 アルファー歯科】

 更新日:2023/03/27
アルファー歯科
アルファー歯科

見た目が目立ちにくいことから、近年注目を浴びている裏側矯正。メリットはあるものの、デメリットもあるため、治療を受けるのを懸念されている方もいらっしゃることでしょう。

そこで今回は、裏側矯正について知見のある【アルファー歯科 廣光 敦先生】に、以下のテーマについてお話を伺いました。

  • 裏側矯正と表側矯正、それぞれのメリット・デメリット
  • 裏側矯正のデメリット解消に効果的な「リンガル矯正WIN」
  • 裏側矯正の治療中に注意すべきこと


Doctor’s Profile
廣光 敦
アルファー歯科 院長

1990年に城西歯科大学を卒業し、6か所の大手医療法人にて歯科医師を経験し、2008年からアルファー歯科を開院。治療による体の負担をできる限り軽減したいという考えから、できる限り抜歯をせずに治療を行う。歯の治療を行うだけでなく、口元の美を考慮した治療を心がけており、日本アンチエイジング歯科学会や国際審美学会などの学会にも積極的に参加し、日々審美性を重視した治療を提供している。

矯正には、裏側矯正と表側矯正があります。

それぞれの特徴の違いについて、医師から伺った意見を以下の表にまとめました。

裏側矯正 表側矯正
矯正の種類 ・STb
・2Dリンガル
インコグニート※など
・WIN矯正
・セルフライゲーションストレート矯正‐ALIAS
・ブラケット矯正
特徴 ・矯正が目立ちにくい
・食後のストレスが少ない
・スポーツ時など万が一の衝突でも、矯正器具があたる可能性が低いため口内をケガするリスクが軽減できる
・幅広い症例に対応できる
・費用を抑えることができる
・治療期間が短い
治療期間の目安 3年程度 2年~3年程度
メリット ・矯正が目立ちにくい
・虫歯になりづらい
・裏側に矯正器具をつけるのでスポーツ時の衝突など唇のケガのリスクを軽減できる
・歯の表面のエナメル質を気づけず矯正ができる
・治療が比較的短期間でできる
・ひどい歯並びも治療が可能
・比較的費用を抑えて治療ができる
・矯正器具が舌に触れないため、食事の際のストレスが少ない
デメリット ・費用が他に比べると高い
・装着後慣れるまで話しづらさを感じることがある
・咬み合わせによっては付けられないケースもある
・歯が小さい人は付けられない可能性がある
・矯正が目立つ
・ワイヤー等に食べかすが詰まりやすい

このように2つの矯正方法は、特徴や条件はもちろん、メリットやデメリットも大きく異なります。

なかでも裏側矯正のメリットとして注目すべきは、歯の裏側に矯正装置をつけるため、他人から分かりにくいという点。

表に矯正装置をつけていると、笑顔を人に見せづらいと感じる方も少なくありませんよね。
人と接客する仕事の場合、矯正したくても矯正装置を見せたくない方もいるでしょう。

その点で裏側矯正は、人目につきにくいことから、精神的な負担を軽減できるという点が大きな特徴といえます。
また、裏側に装置をつけることにより、ワイヤーやブラケットが唇に当たってケガをするリスクも軽減でき、さまざまなスポーツやアクティビティなどを普通に行えるといったメリットも。

ただし、裏側矯正を行う場合は、医師に専門知識と歯の動きを予想する想像力が求められます。そのため、信頼できる医師のもとで治療を受けるようにしましょう。

【裏側矯正と表側矯正】それぞれのメリット・デメリットを徹底解析

【適正年齢は?】矯正は何歳までにすべきか知りたい!

裏側矯正の治療に適している年齢は、前もって知りたいですよね。何歳くらいまでに治療をうけた方が良いのか、また適齢期の理由について廣光先生にお話を伺いました。

編集部編集部

裏側矯正をする適正年齢とその理由を教えてください。

廣光先生廣光先生

歯の状態によっても異なりますが、一般的に裏側矯正高校生ぐらいから可能となり、女性は35~36歳までが適正年齢とされています。
それ以上の年齢になると代謝が落ちてしまうので、歯の動き(治り)が悪くなってしまうのです。

つまり、裏側矯正の治療を始める場合は、代謝が高い年齢の方が適しているということですね。

裏側矯正のデメリットをもっと詳しく

メリットが多い裏側矯正ではありますが、前途の通り、当然デメリットも存在します。では、裏側矯正のデメリットとは、具体的にどのようなものなのでしょうか?

治療時間が長い
歯の裏側はスペースが狭いことから、治療に時間がかかるとされています。そのため、ブラケットをつけるときに口を開いている時間も長いという点は、しばしば懸念される方もいらっしゃるそうです。

しかし、治療を行う医師が丁寧に施術を行えば、そもそものところそれほど負担を感じることもないといいます。

オーダーメイド治療のため高額になりやすい
歯の裏側は平らではないので、治療に時間がかかるうえに、表側矯正で使用する装置は使えません。

そのため、一人ひとりに合わせたオーダーメイド治療となることから、他の矯正装置よりも費用が高額になる傾向にあります。

ただし自分の歯に合った装置がつけられるので、医師の指示に従い治療を継続すれば矯正をスムーズに行えるというメリットにもつながることでしょう。

歯が小さい人には向かない治療法?
裏側矯正は、咬み合わせによって使用できないケースがあります。なかでも、歯が小さい方には使用できないことがほとんどなのだとか。

【裏側矯正と表側矯正】それぞれのメリット・デメリットを徹底解析
とはいえ、そういった方にも医師が歯の状況に合わせた適切な治療を提示してくれるので、まずは相談してみることから始めてみてはいかがでしょうか?

治療開始後……やっぱりデメリットが気になる!

治療開始後、歯磨きや歯間ブラシなどの口内ケアが難しかったり、歯並びがなかなか改善できなかったりと、デメリットが解消できないケースも考えられますよね。そのような場合、どのような対応が可能なのか、廣光先生にお話を伺いました。

編集部編集部

表側矯正と裏側矯正、途中で矯正方法の変更はできるのでしょうか?

廣光先生廣光先生

矯正方法の変更というのは、一般的にはあまり行ないません。しかし、大いにあり得る話だと思います。

例えば、裏側矯正で進捗が良くない場合、一度表側矯正で治してから、裏側矯正に再び治療法を変更する、というケースもあります。

ただし当院の場合、表側矯正から裏側矯正の切り替えは、無料では承っていません。

【医師談】裏側矯正のデメリットを解消する治療とは

裏側矯正のデメリットはリンガル矯正WIN※で解消することが可能です。
この治療方法について解説します。

リンガル矯正WINによる裏側矯正の4つの特徴

リンガル矯正WINは、歯の裏側に固定式のブラケットを装着して治療を行います。
歯茎の状態に問題がなければ、患者の歯の問題に合わせた治療が行えるのです。

特徴①矯正していることが目立ちにくい
ブラケットで歯の動きをコントロールしながら、歯の裏側にリンガル矯正WINをつけるため、装置が外から見えなくなり、矯正中であることを気づかれることはほとんどありません。

特徴②患者の歯の状況に適したブラケット
リンガル矯正WINは、歯科医療機器の技術が優れているのドイツ製なので、患者の歯の状況に合わせた品質の高いブラケットができます。

特徴③矯正の装着による違和感が少ない
リンガル矯正WINは、ブラケットの凹凸があまりないことも特徴的です。
そのため、裏側矯正で気になる点である装置に舌があたる違和感を軽減できます。

特徴④歯のダメージを抑えながら矯正ができる
子どもの歯の表面は発達途中のため、治療法次第では歯に損傷を起こすことがあります。子どもの頃に歯の損傷があると、大人になってからも影響が残ることも想定されるので、細心の注意が必要です。
その点でリンガル矯正WINは、歯の形状を考慮して作られることから、歯へのダメージを押さえながら矯正を行えるため、子どもはもちろん大人までの全年齢に適した裏側矯正治療といえるでしょう。

このようにリンガル矯正WINを使用すれば、さまざまな特徴を活かして矯正効果が期待できるのです。

医師の立場から見たリンガル矯正WINの魅力に迫る

リンガル矯正WINには様々な魅力があるということは、おわかりいただけたかと思います。では、医師の立場から見ても、リンガル矯正WINに魅力があるのか、廣光先生にお話を伺いました。

編集部編集部

廣光先生がお考えになる、「リンガル矯正WIN」の魅力と、デメリット解消へのメカニズムについて、教えてください

廣光先生廣光先生

リンガル矯正WINは、デジタル機器を駆使することにより、歯の状況を正確に把握し、治療におけるリスクを想定することが可能となります。
これらを参考に、患者様に適した治療計画を立てることができるのです。

また、光学スキャニングカメラを使用して治療後をイメージしやすくなることから、治療に対する患者様の不安を軽減することができる治療法といえます。

しかし、なかには思い通りに治療が進まないケースもあるのです。実際、「想定したとおりに矯正できなかったらどうしよう」と考える方もいらっしゃることでしょう。
そのような場合でも、過去のデータを活かしてその都度対応することが可能です。

つまり、リンガル矯正WINは、リスクを軽減し自分に適した計画のもと、治療が行える。また万が一治療が思うように進まない場合でも、状況に応じた治療方針の変更が実現できる、ということですね。

【アルファー歯科】裏側矯正の治療費
リンガル矯正 979,000円(税込)

治療期間の長さは解消される?

裏側矯正の治療期間は歯の状態などによっても異なりますが、一般的には3年程度です。
しかし、裏側矯正は加速装置を併用することにより期間の短縮を目指すことが可能とされています。

また加速装置の中でも注目を集めているのが、オルソパルス」※です。

オルソパルスは口にはめるタイプの加速装置で、近赤外線(きんせきがいせん)で口内の細胞を活性化させ、歯の移動を安全に加速できるとされています。

オルソパルスが注目される大きな理由は、治療期間の短縮が可能なことです。

オルソパルスは基本的にどのような治療法でも加速装置として用いることができ、治療期間の短縮効果が期待できます。

また、必要な治療時間の目安は1日10分程度のため、自宅でも継続しやすいという点も選ばれる特徴の一つです。

オルソパルスの効果……治療期間はどのくらい短縮できるのか?

では実際にどのような効果があり、治療期間をどの程度短縮できるのか、廣光先生にお話を伺いました。

編集部編集部

廣光先生がお考えになるオルソパルスの魅力使用することで、どの程度治療の期間が短縮できるのかについて、教えてください

廣光先生廣光先生

オルソパルスはマウスピース型装置(インビザライン※)と相性が良く、一般的には2週間で1つのアライナー(マウスピース)を交換するところ、3日に1枚交換できるようになる為、患者さんにメリットがあります。

3日で1つ交換ができる場合、実質1カ月で10枚交換可能なことからも、オルソパルスの効果が高いことが分かります。

また、血行が良くなるため、矯正の痛みを和らげる効果もあるなど矯正治療を行う場合は併用したい装置です。

裏側矯正の場合、どの程度期間が短縮できるのかは明言できませんが、治療期間の短縮につながります。

【医師談】裏側矯正のデメリットを解消する治療とは
つまり、オルソパルスは治療期間の短縮に効果があるため、治療期間が長い裏側矯正でも治療期間の短縮が目指せるのですね。
リンガル矯正WINで、裏側矯正のデメリットを解消しつつ、オルソパルスで期間の短縮が目指せるので、併用することで順調に治療が行えることでしょう。

【裏側矯正】治療中の注意点

次に、治療中に気をつけたい注意点について、解説します。

注意点を把握しておくことで、裏側矯正で起こるトラブル防止につながることでしょう。

注意点①食事で気をつけるべきこと

裏側矯正を行う中で、気になるのが「食事について」です。毎日のことだからこそ、どのような注意点があるのか知りたいですよね。そこで、食事に関して気をつけるポイントついて、廣光先生にお話を伺いました。

【裏側矯正】治療中の注意点

編集部編集部

裏側矯正の治療中、「食事」に関する注意すべきことを教えてください

廣光先生廣光先生

表側と裏側矯正で食事の注意点は、あまり変わりません。どちらにも共通していえる注意点とは、装置に対して影響を与えるものは避けた方が良いということです。

では具体的に食事に関して、どのような食べ物が装置に影響を与えるのか、解説します。

注意①硬い食べ物
氷やフランスパンなどの硬いものは、思い切り噛む必要があるため、その衝撃で装置が外れ、破損することがあるのです。

また、骨付き肉などにかぶりついて噛み切る場合でも歯に衝撃があるため、装置が破損するリスクが考えられます。

注意②糖分の高い粘着性のある食べ物
粘着質なガムやキャラメルは装置にくっついてしまうため、装置が外れる原因になり得ます。
また裏側矯正は比較的虫歯になりにくいとされているものの、糖分の多いものを過剰に摂取すれば、当然虫歯になる可能性は高まることでしょう。

注意③着色性のある食べ物
キムチやカレーなどの着色性の高い食事、赤ワインのような着色性の高い飲み物は、装置を着色する原因となるので避けましょう。

注意④繊維質が多い食べ物
そばやパスタなどの麺類、もやしや白菜などの繊維質の多い食材は、装置に挟まりやすいため、食べ残しがないよう歯磨きや歯間ブラシなどを丁寧にする必要があります

裏側矯正をしながら快適な食生活を過ごすために

それでは次に、食べ物による装置の破損や外れ、食事中の不快感を軽減するコツをいくつか解説します。

歯に衝撃を与えにくくするためには、食品を小さく切って食べることが重要なポイントに。これによって、装置が破損するリスクを軽減することができます。

また矯正したばかりの頃は装置に慣れていないので、食事に不快感を覚えることもあるでしょう。そのような場合も、少しずつ食べることで、不快感を軽くできます。

さらに食べかすについては、こまめに飲み物で流すことで、それほど気になりません。
このように矯正中は食事に気を配りながら、過ごすことを心がけましょう。

適切な口内ケアでより良い矯正へ

治療中、矯正装置や歯のケアをどのように行うのか、気になりますよね。矯正装置と歯を適切にケアする方法について、廣光先生にお話を伺いました。

編集部編集部

裏側矯正の治療中、「口内のお手入れ」について、注意すべきことを教えてください

廣光先生廣光先生

日常生活では歯みがきでケアを行い、歯科医院ではクリーニングを行うなど歯を清潔な状態に保つ必要があります。

通常の歯ブラシでは、歯の裏側にある汚れを落とすことは難しいため、タフトブラシを使用して汚れを落としましょう。

また、歯ブラシだけでは歯間の汚れを落としにくいため、歯間ブラシを使用することもおすすめします。

つまり、日常生活では歯みがきによるケア、歯科医院ではクリーニングを行うといった、お手入れを常に心がける必要があるということですね。
また、歯みがきに関しては、ただ磨くだけではなく、タフトブラシや歯間ブラシで効果的に汚れを落とすと、清潔な口内環境を保てることがわかりました。

歯と装置のケア
ここからは、具体的な歯と装置のケアについて解説していきます。
裏側矯正で使用する装置や歯に対して、適切なケアを行うことで順調に矯正を行うことができるでしょう。
特に歯科医院のクリーニングでは、医師が丁寧に歯の洗浄を行ってくれるので、歯の汚れを的確に落とすことができると期待されます。

しかし現実問題、歯のクリーニングには費用と時間がかかるため、頻繁にクリーニングに通うのは難しいという方もいらっしゃることでしょう。

そのため、大切になってくるのは「日頃の歯みがきによるケア」

前提として、矯正中の歯みがきには、歯間ブラシを活用しましょう。歯とワイヤー間の食べ物を取り除いてから歯ブラシで磨くのがおすすめのケア方法です。

そして次のような点にも、注意してください。

【裏側矯正】治療中の注意点
  • 外側を磨くときは毛先を歯と歯茎の間にあてながら、歯を1本ずつ磨く。磨き残しを防ぐためにも、一気に磨くことは避けましょう
  • 噛み合わせに関しては、咬む所に毛先をあてながら歯ブラシを小刻みに動かして汚れを落とす
  • 矯正装置の周りは、歯ブラシの向きを縦や横にしながら磨く
  • 食べかすや汚れを見落とさないよう、鏡をしっかり見ながら歯みがきをする

矯正中に歯みがきを怠ると、装置と歯の間に汚れがたまり、虫歯や歯周病、口臭などのトラブルが起きることも想定されます。だからこそ、毎日丁寧に歯みがきを行うことが大切なのです。この他、裏側矯正の治療中の過ごし方に関しては、医師からのアドバイスもしっかり確認しましょう。

編集部まとめ

裏側矯正のデメリットは、信頼できる歯科医院で解消しよう

裏側矯正は、多少のデメリットや注意点があるものの、解消可能なことがほとんどです。
裏側矯正を行う場合は、治療中、そしてアフターケアまで信頼できる歯科医師のもとで治療を受けるようにしましょう。

※「インコグニート」「リンガル矯正WIN」「オルソパルス」「インビザライン」は未承認医薬品等であるため、医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。

医院情報

アルファー歯科

アルファー歯科
所在地 〒132-0035
東京都江戸川区平井5-23-2
アクセス JR総武線「平井駅」より徒歩30秒
診療内容 歯科矯正審美治療・歯科一般

この記事の監修歯科医師