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危険ないびきの特徴とは? 『睡眠時無呼吸症候群』の症状とリスク【医師監修】

 公開日:2026/03/19
いびきから疑う睡眠時無呼吸症候群のリスク

いびきの特徴や伴う症状から、睡眠時無呼吸症候群の可能性を推測することができます。音量が非常に大きい、リズムが不規則である、無呼吸のあとに激しいいびきが再開するといったパターンは注意が必要です。また、いびきを伴う睡眠時無呼吸症候群は、酸素不足により身体にさまざまな悪影響を及ぼします。本記事では、注意すべきいびきの特徴や伴う症状、そして酸素不足が身体に与える影響と睡眠の質の低下がもたらすリスクについて解説します。

松本 学

監修医師
松本 学(きだ呼吸器・リハビリクリニック)

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兵庫医科大学医学部卒業 。専門は呼吸器外科・内科・呼吸器リハビリテーション科。現在は「きだ呼吸器・リハビリクリニック」院長。日本外科学会専門医。日本医師会認定産業医。

いびきから睡眠時無呼吸症候群(SAS)を疑うポイント

いびきの特徴から、睡眠時無呼吸症候群の可能性を推測することができます。

注意すべきいびきの特徴

睡眠時無呼吸症候群に関連するいびきには、いくつかの特徴的なパターンがあります。まず、いびきの音量が非常に大きく、隣の部屋まで聞こえる、あるいは同室では会話ができないほどの音量である場合は注意が必要です。いびきのリズムが不規則で、大きないびきをかいたあとに突然静かになり、しばらくしてから再び激しいいびきが始まるというパターンも特徴的です。この静かな時間帯が無呼吸状態に相当します。仰向けで寝ているときに特にいびきがひどくなる場合も、気道の狭窄が起きやすい状態を示唆しています。また、いびきとともに「グーグー」という音だけでなく、「ガーガー」「ゴーゴー」といった重低音や、息を吸い込むときの「ヒューヒュー」という音が混じる場合もあります。

いびきに伴う他の症状の確認

いびきと同時に他の症状がある場合、睡眠時無呼吸症候群の可能性が高まります。夜間に何度も目が覚める、寝汗を大量にかく、朝起きたときに口が渇いている、頭痛がするといった症状は、睡眠の質が低下していることを示しています。日中の症状としては、会議中や読書中などの静かな場面で居眠りをしてしまう、集中力が続かない、記憶力が低下したと感じる、イライラしやすくなったといった変化があります。これらの症状が複数当てはまる場合は、医療機関での検査を受けることをおすすめします。特に、運転中に眠気を感じる、あるいは運転中に居眠りをしてしまったことがある場合は、交通事故のリスクが高まるため、早急な対処が必要です。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)のいびきに潜むリスク

いびきを伴う睡眠時無呼吸症候群は、睡眠の質を低下させるだけでなく、身体にさまざまな悪影響を及ぼします。

酸素不足が身体に与える影響

睡眠中に呼吸が止まることで、血液中の酸素濃度が低下します。この状態を低酸素血症といい、すべての臓器が酸素不足の状態に陥ります。脳は特に酸素を必要とする臓器であり、酸素不足により認知機能の低下や記憶力の低下が起こりやすくなります。心臓は酸素不足を補おうとして働きを強めるため、心筋に負担がかかります。長期的には心肥大や心不全のリスクが高まります。また、酸素不足に対する身体の反応として、交感神経が活性化し、血圧が上昇します。この血圧上昇が毎晩繰り返されることで、日中の血圧も高くなり、慢性的な高血圧症へと進行する可能性があります。血管の内皮細胞もダメージを受けやすくなり、動脈硬化が進行することも懸念されます。

睡眠の質の低下がもたらす影響

いびきや無呼吸により、睡眠中に何度も覚醒反応が起こります。これは脳波上で確認される軽い目覚めの状態で、ご本人は気づいていない場合もありますが、深い睡眠が得られなくなります。睡眠は深さによってレム睡眠とノンレム睡眠に分類され、さらにノンレム睡眠は浅い睡眠から深い睡眠まで段階があります。深い睡眠は身体の回復や成長ホルモンの分泌に重要な役割を果たしますが、睡眠時無呼吸症候群では深い睡眠が十分に得られません。その結果、朝起きても疲れが取れない、日中の眠気が強い、集中力が低下するといった症状が現れます。睡眠の質の低下は免疫機能にも影響を与え、風邪をひきやすくなったり、体調を崩しやすくなったりすることもあります。

この記事の監修医師