妊娠中や授乳中のカフェインはどこまでOK?赤ちゃんへの影響と目安量とは【医師解説】

妊娠中や授乳中の方、成長期のお子さん、高齢の方、特定の疾患をお持ちの方など、カフェインの影響を受けやすい状況があります。これらの場合、通常よりも少ない量で健康への影響が現れる可能性があるため、摂取量の調整や医師への相談が重要です。また、服用中の薬剤とカフェインが相互作用を起こすケースもあります。ここでは、特に注意が必要な状況とそれぞれのリスクについて解説していきます。

監修医師:
小坂 真琴(医師)
2022年4月~2024年3月、今村総合病院(鹿児島県鹿児島市)で初期研修を修了
2024年4月よりオレンジホームケアクリニック(福井県福井市) 非常勤医師として在宅診療を行いながら、福島県立医科大学放射線健康管理学講座大学院生として研究に従事
2025年10月よりナビタスクリニックに勤務
週1度、相馬中央病院 (福島県相馬市) 非常勤医師として内科外来を担当
特定の状況下でのカフェイン摂取リスク
カフェインの影響は、個人の健康状態や生活状況によって大きく変わります。妊娠中、授乳中、成長期の子ども、高齢者、特定の疾患を持つ方、服薬中の方などでは、カフェイン摂取に特別な注意が必要です。これらの状況では、通常よりも少ない量で健康被害が生じる可能性があるため、摂取量の制限や医師への相談が推奨されます。
また、カフェインと相互作用を起こす薬剤も多く存在します。薬剤の効果を増強したり減弱したりする可能性があるため、服薬中の方は医師や薬剤師に確認することが重要です。
妊娠・授乳期における注意点
妊娠中のカフェイン摂取は、胎盤を通じて胎児に移行するため、胎児の成長や発達に影響を及ぼす可能性があります。高用量の摂取は流産、早産、低出生体重児のリスクを高めることが報告されています。妊娠中の推奨摂取量は1日200mg以下とされている場合が多く、コーヒーであれば1日2杯程度が目安です。
授乳中も、カフェインは母乳に移行し、乳児が摂取することになります。乳児はカフェイン代謝能力が未熟であるため、母親が摂取したカフェインの影響を受けやすく、不眠や興奮、易刺激性といった症状が現れることがあります。授乳中の推奨量は1日300mg以下とされていますが、乳児の様子を観察しながら調整することが望ましいです。
薬剤との相互作用
カフェインは多くの薬剤と相互作用を起こします。気管支拡張薬や一部の抗生物質、抗うつ薬、ホルモン製剤などは、カフェインの代謝を遅らせ、血中濃度を上昇させることがあります。逆に、カフェインが薬剤の効果を変化させる場合もあります。
睡眠薬や抗不安薬の効果をカフェインが減弱させることがあり、治療効果が得られにくくなる可能性があります。鎮痛薬の中には、カフェインを配合することで効果を高めている製品もあるため、重複摂取に注意が必要です。抗凝固薬を服用している方では、カフェイン摂取が薬効に影響を与える可能性があります。服薬中の方は、カフェイン摂取について必ず医師や薬剤師に相談し、適切な摂取量を確認することが重要です。
まとめ
カフェイン中毒は、カフェインの過剰摂取によって引き起こされる健康被害であり、適切な知識と対処法を身につけることで予防可能です。急性中毒では動悸、震え、吐き気といった症状が現れ、重症例では生命に関わることもあります。慢性的な依存状態では、離脱症状により日常生活に支障をきたすことがあります。
安全な摂取量は健康な成人で1日400mg以下が目安ですが、個人差が大きいため、自身の体質を理解することが重要です。症状が現れた際は、カフェイン摂取を中止し、水分補給と安静を心がけ、重度の場合は速やかに医療機関を受診してください。日常生活では摂取量を記録し、代替飲料を活用するなど、カフェインとの健全な付き合い方を実践することが大切です。
気になる症状がある方や依存状態が疑われる方は、医療機関に相談し、適切な支援を受けることをおすすめします。カフェインは適量であれば日常生活を豊かにする有益な物質ですが、過剰摂取には十分な注意が必要です。正しい知識を持ち、自身の身体と向き合いながら、安全にカフェインを活用していきましょう。




