「仰向けで寝る」とメリットがたくさん! 仰向けで寝ると体と睡眠の質に良い理由
寝るときの姿勢は人それぞれですが、「アンポ接骨院」院長の安保先生によると、体に一番良いのは仰向けなのだそうです。仰向けで寝ると良い理由や体にどんなメリットがあるのか伺いました。
監修柔道整復師:
安保 純一(アンポ接骨院)
編集部
なぜ、立っているときと同じ姿勢で横になるのがいいのですか?
安保先生
人間は直立しているとき、背骨がゆるやかなS字カーブを描いています。なぜこのような弯曲があるのかというと、人間は直立二足歩行をするからです。人間が立って歩くときは、大きくて重い頭を、首や背骨で支えなくてはなりません。加えて、走ったり飛んだりすれば、首や背骨に対する負荷は数倍にもなります。
編集部
ボーリングの球と同じくらいの頭を、細い首や背骨で支えるのは大きな負担がかかりますね。
安保先生
しかし、背骨が自然なS字カーブを描いていれば、負荷を分散することができます。また、上下運動の衝撃も吸収することができます。そのため、背骨はゆるやかなS字カーブを描いているのです。
編集部
寝るときも、S字カーブをキープした方が良い、ということですか?
安保先生
そうです。背骨が自然なS字カーブを描いた状態で横になると、体圧が均等に分散され、体への負荷が少なくなります。また、血流がスムーズになるので、疲労回復の効果も期待できます。
編集部
なるほど、眠っているときの体の負担を軽減するために、仰向けが良いのですね。
安保先生
それから、仰向けで寝ると寝返りを打ちやすいというメリットもあります。寝返りは睡眠中、体にかかった負担を軽減し、体をほぐすために、無意識に行われる行動です。仰向けだと寝返りを打ちやすいので、体にかかる負荷を上手に解消することができます。
編集部
そのほかにも、仰向けで眠るメリットはありますか?
安保先生
たとえば、胃酸が逆流するのを防ぎ、消化管の問題を減らすことができるのも、仰向けで眠るメリットです。また、顔が枕や布団に触れないことから、顔の肌呼吸が守られますし、摩擦も起こりにくいため、吹き出物やシミ、しわ、たるみなどの肌トラブルが起きにくいということも挙げられます。
※この記事はMedical DOCにて【寝るときの姿勢が体に与える影響は? 「仰向け・うつ伏せ・横向き」どれがいい?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。