パイプカット手術の具体的な流れ! 手術の流れ、麻酔、術後の注意点を医師が解説

男性が受ける避妊手術「パイプカット」。女性の体に負担をかけずに高い確率で避妊できる方法ですが、日本ではあまり知名度がなく、手術の内容を知らない人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、パイプカット手術の流れについて、「木戸クリニック」の木戸先生に解説していただきました。

監修医師:
木戸 雅人(木戸クリニック)
編集部
パイプカットは、どのような流れでおこなわれるのですか?
木戸先生
当院の例で解説すると、まずは予約した日に来院いただき、パイプカットについてご説明します。また、手術の内容や合併症の可能性についてお話しします。そして、ご本人が手術を受ける意思を明確に持っており、手術内容や合併症についてしっかり理解していることを確認したら実際に手術へ進みます。
編集部
具体的な手術について教えてください。
木戸先生
手術方法は医療機関によって若干異なりますが、当院では皮膚を切開する前に、陰嚢正中の皮膚に局所麻酔をおこないます。また、精管を剥離する際にも、精管周囲に局所麻酔を注入します。非常に細く特殊な針を用いるため、針を刺す際の痛みはほとんど感じません。
編集部
その後は?
木戸先生
陰嚢正中の皮膚に沿って5〜6mm程度の小さな穴を開けます。そして、専用の器具を用いて周囲の組織から剥離し、精管を露出させます。その後、再吻合しないような処置をおこないます。出血がないことを確認し、術後の傷が綺麗になるように縫合します。10〜14日前後で糸が溶けるので、抜糸の必要はありません。ただし、今後は縫合しない手術に変更する予定です。
編集部
手術当日、制限はありますか?
木戸先生
当院では、シャワーは手術翌日から、バスタブに浸かる入浴は手術翌々日から可能としています。激しい運動、飲酒、自転車バイクに乗るなどの陰嚢に過度な刺激が加わる行為は出血のリスクにつながるので、翌日までは避けてください。
※この記事はメディカルドックにて<「パイプカット」したら二度と元に戻せない? デメリット・手術の流れを医師が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。


