目次 -INDEX-

  1. Medical DOCTOP
  2. 配信コンテンツ
  3. 子宮がんになりやすいのはどんな人? リスクを下げるためにできること【医師解説】

子宮がんになりやすいのはどんな人? リスクを下げるためにできること【医師解説】

 公開日:2025/12/03

子宮がん検診を受けたあと、結果の見方がよく分からず、不安になったことはありませんか? 結果にはいくつかのパターンがありますが、それぞれの意味を正しく理解することが大切です。そこで子宮がんになりやすい人についてショコラウィメンズクリニックの木崎先生に解説してもらいました。

木崎 尚子

監修医師
木崎 尚子(ショコラウィメンズクリニック)

プロフィールをもっと見る
東京女子医科大学卒業。川崎市立井田病院・川崎病院で初期研修。東京女子医科大学病院産婦人科、国際親善総合病院産婦人科、湘南藤沢徳洲会病院産婦人科、茅ヶ崎徳洲会病院産婦人科などを経て、2021年10月、横浜市都筑区にショコラウィメンズクリニックを開院。古くから薬能があるとされ、また、人を癒やしたりリラックスしたりする効果があるとされるチョコレートのように、ほっとできる空間を提供したいとの思いから、「ショコラウィメンズクリニック」と命名。

編集部編集部

まず、子宮がんについて教えてください。

木崎 尚子先生木崎先生

子宮がんは、子宮に発生する悪性腫瘍で、大きく「子宮頸がん」と「子宮体がん」に分けられます。子宮頸がんは子宮の入り口部分(子宮頸部)にでき、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染が主な原因とされています。子宮体がんは子宮内部(子宮体部)の内膜に発生するがんで、主に女性ホルモンが影響しています。

編集部編集部

子宮がんになりやすい人はいますか?

木崎 尚子先生木崎先生

子宮頸がんはHPV感染が主な原因のため、性行為を経験するすべての女性がリスクを持ちますが、特にHPV感染の持続感染者や喫煙者はリスクが高まります。子宮体がんは肥満や高血圧、糖尿病の方や無月経の方、妊娠・出産経験のない方などがハイリスクとされています。

編集部編集部

子宮がんは若い人もかかりますか?

木崎 尚子先生木崎先生

子宮頸がんは「マザーキラー」と呼ばれているほど、若い人の発症が多いがんです。30代半ばで発症する方が多いのですが、最近は20代の発症も増えてきています。一方、子宮体がんは50代以降に多く見られますが、若い人でも肥満やホルモンバランスの乱れなどが原因で発症することがあります。乳がん術後のホルモン治療をしている方にも多く見られます。

編集部編集部

子宮がんを予防する方法はありますか?

木崎 尚子先生木崎先生

子宮頸がんの一次予防として、ライフスタイルの見直し(性交渉時のコンドーム使用など)とHPVワクチンの接種があります。また、定期的な子宮がん検診を受けることが二次予防とされています。一方、子宮体がんは、確立された予防方法はありません。健康的な生活習慣を心掛け、肥満や糖尿病などにならないようにすることが大事ですが、それはあくまで「リスクを減らす」方法であり、確実に予防できるわけではありません。

※この記事はメディカルドックにて<子宮がん検診の結果の見方を知っていますか? 「NILM」「ASC-US」とは?【医師解説】>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

この記事の監修医師