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長く続く頭痛にはロキソニンは効かない? 慢性的な頭痛の対処法を医師が解説

 公開日:2025/01/02

慢性痛が続くと、一般的な痛み止めが効きにくくなる理由をご存知ですか? その理由や慢性痛の対処法を、「どばし泌尿器科クリニック」の土橋先生にお聞きしました。

土橋 富美子

監修医師
土橋 富美子(どばし泌尿器科クリニック)

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日本大学医学部卒業。国際医療福祉大学熱海病院麻酔科、国際医療福祉大学講師などを経て、2019年9月に熱海市にて「どばし泌尿器科クリニック」を夫婦で開業し、ペインクリニック内科を担当。日本麻酔科学会認定麻酔科専門医、日本ペインクリニック学会認定ペインクリニック専門医、緩和ケア研修修了。

編集部編集部

慢性痛にはロキソニンが効きにくいのはなぜでしょう?

土橋先生土橋先生

急性の痛みの原因は、ほとんどが炎症によるものですが、3か月以上続く痛みは、神経痛に変わってきます。そうすると、痛みの原因が違いますから、効く薬も違ってきます。神経痛の場合、一般的にはリリカトラムセットという薬が処方されます。神経痛の薬は、めまいやふらつき、眠気など、意識に影響する副作用があるため、市販では購入できません。また、神経痛の薬と一緒に使うことの多い睡眠薬も、市販はされていません。

編集部編集部

神経痛とはどういう痛みなのでしょう?

土橋先生土橋先生

人間の全身の組織には、神経と血管が張り巡らされています。急性期の炎症による痛みが起こると、神経や血管がキュッとかたくなった状態になり、血流も悪くなります。急性期のうちに傷が治って痛みがなくなれば問題はありませんが、痛みが長引くと、神経のほうが痛みを覚えて過敏になり、傷が治ったとしても「神経痛」という慢性的な痛みに変わることがあります。そうなると、急性期用の痛み止めは効きにくくなります。神経痛の薬は、過敏になった神経を鎮め、痛みを和らげる働きをします。

※この記事はメディカルドックにて【「ロキソニン」や「カロナール」は、どんな痛みでも服用して大丈夫?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

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