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入浴時に発症しやすい「ヒートショック」 どのような原因で発症するかご存知ですか?【医師監修】

 公開日:2024/12/06

冬の入浴時、ヒートショックに気を付けろ」と聞いたことがある方も多いと思います。ヒートショックが起こると失神や心筋梗塞、脳梗塞など、命を落とすこともあると言います。しかし、ヒートショックはなぜ起こるのでしょうか。「厚木胃腸科医院」の寒河江先生に、詳しい解説をお願いしました。

寒河江 三太郎

監修医師
寒河江 三太郎(厚木胃腸科医院)

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北里大学医学部卒業後、国際親善総合病院での研修を経て慶應義塾大学一般・消化器外科教室に入室。その後、稲城市立病院、平塚市民病院、慶應義塾大学病院で消化器疾患を中心に幅広くキャリアを積み、2015年に父が院長を務める「厚木胃腸科医院」を継承。地域のかかりつけとして一般外来を行いながら、「厚木から胃や腸のがん患者をゼロにしたい」という思いのもと、専門分野である内視鏡による胃がんや大腸がんの早期発見・早期治療に尽力している。日本消化器内視鏡学会専門医、日本外科学会専門医、日本医師会認定産業医。

編集部編集部

はじめに「ヒートショック」について教えてください。

寒河江 三太郎寒河江先生

急激な温度変化がもたらす身体への悪影響のことです。温度が急に上下すると、それに伴って血圧も上下し、意識消失や不整脈などの症状を引き起こすリスクが高まります。入浴時に発生しやすく、溺死につながるケースが多いようです。場合によっては、心筋梗塞脳梗塞を発症し、そのまま死に至る恐れもあります。ある公的機関の調査によると、2011年は交通事故による死亡者数の約4倍、1万7000人がヒートショックにより亡くなったとされています。

編集部編集部

「ヒート」というからには、熱いお湯に入った瞬間が問題なのですよね?

寒河江 三太郎寒河江先生

もちろんそうですが、逆のケースでも起こりえます。つまり、温かいリビングルームから寒いトイレなどへ移動した場合などです。浴室は溺死に直結しているため注目されやすいものの、実はさまざまな場所にリスクが隠れています。

編集部編集部

ヒートショックをどのように防げばいいのですか?

寒河江 三太郎寒河江先生

家の中の温度差をなるべくなくすことですね。冬であれば、脱衣室やトイレに専用の暖房器具を置いておくといいでしょう。ただし、タオルなどへの延焼には十分気をつけ、タイマーや転倒事故防止機能の付いたものを選んでみてはいかがでしょうか。

※この記事はメディカルドックにて【[漫画付き]冬の「ヒートショック」を予防する方法はありますか?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

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