腸閉塞にもさまざまなタイプがあるのをご存じですか?【医師解説】
腸閉塞は大きく分けて「機械的閉塞」と「機能的閉塞」の2つの原因があり、そのなかでもさらに細かく分かれるそうです。おおつ消化器・呼吸器内科クリニックの大津先生に教えてもらいました。
監修医師:
大津 威一郎(おおつ消化器・呼吸器内科クリニック)
編集部
腸閉塞の原因はなんですか?
大津先生
腸閉塞には、大きく分けて2つの原因があります。1つ目は、腸管が狭くなっているといった物理的な原因で詰まってしまう「機械的閉塞」です。もう1つは、腸管の形そのものに問題はないけれど、炎症や薬の副作用など何らかの問題によって腸管の血流や神経の障害が起きて、腸の収縮がうまく機能しなくなる「機能的閉塞」です。
編集部
まずは、腸管そのものに問題があるのかないのかで区分するのですね。
大津先生
そうです。さらに機械的閉塞・機能的閉塞は、2種類に分けられます。まず、機械的閉塞は、腸管の血流が悪くならない「単純性腸閉塞」と、腸管の血流が悪くなる「複雑性(絞扼性)腸閉塞」に分類されます。
編集部
もう一方の機能的閉塞は、どのように分類されるのですか?
大津先生
1つは、腹部の手術後や腹膜炎などで腸の動きが止まる「麻痺性腸閉塞」です。もう1つは、薬物による中毒や精神的な問題で腸が痙攣(けいれん)する「痙攣性腸閉塞」です。
※この記事はMedical DOCにて【知っておきたい「腸閉塞」のリスクと対策、最悪の場合は命を落とすことも】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。