眼科で糖尿病網膜症と診断されたら内科での血糖値コントロールがマストなワケ
糖尿病は原因が改善されない限り、治療してもいずれ再発してしまうことが考えられます。「糖尿病の初期であれば、運動習慣や食事内容を見直せば改善していくはず」とは、糖尿病・内分泌内科りんごの花クリニックの武井先生。話を聞かせてもらいました。
監修医師:
武井 真大(糖尿病・内分泌内科りんごの花クリニック)
編集部
内科での治療方法について教えてください。
武井先生
目の症状が糖尿病が原因だとしたら、血糖値のコントロールが先決です。原因が改善されない限り、治療したところで、いずれ再発してしまうでしょう。糖尿病の初期であれば、運動習慣や食事内容を見直せば改善していくはずです。それでも血糖値のコントロールができない場合は、投薬による治療を検討しましょう。
編集部
先生の医院は、糖尿病に特化した内科ですよね?
武井先生
はい。「糖尿病と診断されたら、目の検査は“マスト”」ですが、逆もしかりです。「眼科で糖尿病網膜症と診断されたら、内科での血糖値コントロールは“マスト”」です。眼科でも内科の受診を勧めてくるでしょう。
編集部
先に眼科を受診して、他院の内科と連携する場合もあるのですか?
武井先生
眼科でも糖尿病の所見は付けられますし、血液検査をしてみれば血糖値という数字で見て取れます。ですから「目から糖尿病に気づくこと」は大いにあり得ることです。まずは、ご自身の主訴が目なのか身体なのかに応じて、眼科か内科かのどちらかを選択して受診してください。その後、受けていなかった方の標榜科を受診するのが、推奨される流れですね。
編集部
なるほど。糖尿病って「眼科と内科がセット」なんですね?
武井先生
そういう考え方で構わないと思います。「余裕があったら」とか「いずれ、そのうちに」ではなく、両方の「速やかな」受診がマストです。とくに糖尿病による目の病気は“突然”やってきますから、定期的な眼科でのウォッチが前提になるでしょう。また、血糖値コントロールができるようになったとしても、経過観察は必要です。
※この記事はMedical DOCにて【糖尿病で失明の危険性が!? 「糖尿病網膜症」ってどんな病気?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。