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「心不全の初期症状」はご存知ですか?末期症状についても医師が解説!

 公開日:2026/03/05
心不全の初期症状・末期症状

心不全の初期症状・末期症状とは?Medical DOC監修医が解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「心不全を疑う咳」の特徴はご存知ですか?進行すると現れる症状も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

佐藤 浩樹

監修医師
佐藤 浩樹(医師)

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北海道大学医学部卒業。北海道大学大学院医学研究科(循環病態内科学)卒業。循環器専門医・総合内科専門医として各地の総合病院にて臨床経験を積み、現在は大学で臨床医学を教えている。大学では保健センター長を兼務。医学博士。日本内科学会総合専門医、日本循環器学会専門医、産業医、労働衛生コンサルタントの資格を有する。

「心不全」とは?

心不全とは、心臓に何らかの異常が生じ、ポンプ機能が低下し心機能が悪化した結果、全身に必要な血液を十分に送り出せなくなった状態をいいます。それに伴い、さまざまな症状が起こります。増悪と寛解を繰り返し、徐々に悪化していくのが特徴です。

心不全の前兆となる初期症状

心不全の前兆となる段階では、心臓の働きは弱まり始めていますが、臓器へ送られる血液量はまだ大きく低下していません。そのため、日常生活では気づきにくい軽い変化として現れ、年齢や体調のせいと受け取られることも少なくありません。こうした小さな変化に早めに気づき、適切な対処法を知ったうえで医療機関を受診することが大切です。代表的な症状を3つあげて解説いたします。

労作時の息切れ

心臓のポンプ機能が弱くなると、体を動かすために必要な酸素を十分に送り届けられなくなります。そのため、軽い動作でも呼吸が苦しくなりやすくなります。初期の段階では、階段を上がる、早歩きするといった身近な動作で息切れを感じることが多く、休むと回復することが多いです。見逃されやすい症状なので注意してください。

足首・下肢のむくみ

心臓の働きが低下すると、血液がうまく戻れず、足首やすねに余分な水分がたまりやすくなります。朝はむくみが目立たなくても、夕方になると靴下の跡が目立ったり、足が重く感じたりします。初期段階では休むと改善しますが、進行するとむくみが続き、体重が増えることが多いです。心不全に気づく重要なサインです。

横になると息苦しい

心臓のポンプ機能が低下すると、肺から心臓に戻る血液が滞り、肺の血管に圧力がかかりやすくなります。その結果、水分が肺にしみ出し始め、肺水腫の初期状態が生じます。横になると血液が心臓に戻りやすくなるため、この状態が悪化し、息苦しさを感じます。体を起こす、枕を高くするなどの体位で呼吸が楽になるのが特徴です。

心不全が進行すると現れる症状(末期症状)

心不全が末期まで進行すると、心臓のポンプ機能が大きく低下し、全身の臓器へ十分な血液を送れなくなります。そのため臓器の働きが弱まり、全身の機能が徐々に落ちていきます。自力で日常生活を送ることが難しくなり、安静中心の生活となることで生活の質も低下してしまうことも多いです。状態が深刻になると余命に影響を及ぼすこともあり、適切なケアがより重要となります。3つの症状をあげて解説いたします。

呼吸困難

末期心不全では、肺に水分が滞りやすくなるため、安静時でも息苦しさが強くなります。体を起こした姿勢をとると一時的に楽になることがありますが、根本的改善にはつながりません。会話が困難なほどの呼吸困難になることも多いです。緊急性が高く、早急に循環器科を受診してください。

全身のむくみ・体重増加

心臓のポンプ機能低下が高度のため、全身からの血液の環流が滞る状態になります。その結果、体内の水分が蓄積し、足だけでなく腹部や全身がむくむ状態となる事も少なくありません。この状態が継続すると、体重増加にもつながります。受診先は循環器科で、利尿薬の調整を含む治療が行われることが多いです。呼吸困難を伴うむくみは緊急度が高いので、救急車を要請するなど、早急な対応が必要です。

極度の全身倦怠感

末期心不全に至ると、血流が臓器に十分届かないため、極度の全身倦怠感が起こり、日常生活に支障が出る場合が多いです。さらに重症化すると、ぼんやりするなどの意識障害が起こることもあります。安静にしても改善が認められないことが多いです。家族など周囲の人が患者さんの意識の変化に気づくなど注意を払う必要があります。このような症状が現れた場合は、早急に循環器科を受診ください。

「心不全と咳」についてよくある質問

ここまで心不全と咳の特徴などを紹介しました。ここでは「心不全と咳の特徴」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

心不全が悪化するとどんな症状が現れますか?

佐藤 浩樹佐藤 浩樹 医師

心不全が悪化すると、心臓のポンプ機能がさらに低下し、全身への血液供給が不十分になります。そのため、さまざまな症状が起ります。呼吸苦、むくみ、全身倦怠感などが代表的な症状です。末期状態に進展すると、活動に著しい障害が出るため、日常生活を送ることが難しくなってきます。

まとめ

心不全は、日常の生活管理や基礎疾患の治療をしっかり行うことで予防できる病気です。高血圧、糖尿病、腎機能低下などの背景がある場合は、早い段階から適切な治療を続けることが重要です。また、息切れやむくみといった小さな体調の変化にも注意し、気になる場合は早めに医療機関を受診しましょう。普段の体調管理と医療との連携が、心不全を予防するための最も確実な方法です。

「心不全」と関連する病気

「心不全」と関連する病気は10個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

循環器系

呼吸器系

内分泌系

列記した疾患はいずれも心不全のリスクとなります。医療機関を受診し、これらの疾患の適切な治療により心不全の予防は可能です。

「心不全」と関連する症状

「心不全」と関連している、似ている症状は7個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

  • 呼吸困難
  • 全身倦怠感
  • 起坐呼吸
  • 胸部圧迫感
  • むくみ

今後、高齢化がさらに進み、心不全の患者さんの増加が予想されています。このような症状に気づいた場合は、放置せずに医療機関を受診ください。早期の適切な対応が、心不全の発症や進行を防ぎます。

この記事の監修医師