「大動脈瘤ができると現れる症状」はご存知ですか?破裂すると現れる症状も2つ医師が解説!

大動脈瘤とは?メディカルドック監修医が大動脈瘤ができると現れる症状などを解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「大動脈瘤」ができる主な5つの原因・初期症状はご存知ですか?医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
小鷹 悠二(おだかクリニック)
目次 -INDEX-
「大動脈瘤(だいどうみゃくりゅう)」とは?
大動脈は心臓から足まで血流を流す、体の中の最も太く、大きな血管です。
大動脈瘤は、「大動脈の壁の一部が膨らむ、または突出した状態」と定義されています。
成人の大動脈の正常径は、一般的に胸部が30㎜、腹部20㎜とされます。大動脈の壁の一部が局所的に拡張し、こぶ状に突出したり、嚢状に拡大した場合や、直径が正常径の1.5倍(胸部で 45 mm,腹部で 30 mm)を超えて拡大した場合に「大動脈瘤」と診断されます。
大動脈瘤ができると現れる症状
大動脈瘤の大半は無症状であることが多く、画像検査で偶然見つかるケースが多いです。
しかし、大動脈瘤の部位や大きさによっては症状が出現する可能性もあります。
主な症状としては以下のようなものがあります。
咳、息苦しさ、血痰
胸部の大動脈瘤が大きくなることで、空気の通り道である気道や肺が圧迫されることで、咳や息切れ・息苦しさ、血痰などの症状が出現することがあります。
ものが飲み込みにくくなる(嚥下障害)
胸部の大動脈瘤が大きくなり、食べ物の通り道である食道を圧迫してしまうことで、物理的にものを飲み込みにくくなってしまう、嚥下障害の症状が出現することがあります。
声が枯れる(嗄声)、誤嚥
胸部の大動脈瘤が大きくなることで、声帯の動きをつかさどる反回神経を圧迫し、反回神経の障害を生じてしまうことがあります。そうすると、声が枯れる嗄声、飲み込むときに気管に入ってしまう誤嚥を起こしやすくなります。
大動脈瘤が破裂すると現れる症状
大動脈瘤は破裂してしまうと致死率が非常に高く、多くは病院到着前に死亡し、緊急手術を実施しても入院中に20-40%がなくなってしまう、非常に予後が悪い病態です。
大動脈瘤が破裂した場合に生じる症状は、以下のようなものがあります。
非常に強い痛み
大動脈瘤が破裂する際には、胸や腹部など大動脈瘤がある場所に、非常に強い胸痛や腹痛が生じます。
胸腔内や腹腔内に大出血を起こすと、急激な血圧低下を生じ、一気にショック状態となり意識がなくなり、そのまま亡くなることもあります。
突然死
大動脈瘤破裂によって、胸腔内や腹腔内に出血を起こすと多量の血液が喪失するため、急激な血圧低下によるショック状態となり、突然死に至ることが多いです。
「大動脈瘤」についてよくある質問
ここまで大動脈瘤について紹介しました。ここでは「大動脈瘤」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
大動脈瘤の初期症状について教えてください。
小鷹 悠二 医師
初期の大動脈瘤は無症状なことが大半です。
ただ、部位によっては比較的早い段階でも、前述のような咳や呼吸への影響、飲み込みにくさ、声枯れなどの症状が出現することがあります。
大動脈瘤を手術した場合の入院期間を教えてください。
小鷹 悠二 医師
治療する部位や術式、緊急手術かどうか、本人の年齢や体力、合併症など、様々な要因によって変わります。
予定して行う待機的手術の場合、2-3週間前後となることが一般的です。基本的にはステントグラフト内挿入術の方が、外科治療よりは短期間の入院となります。
緊急手術の場合は、より状態が悪い状態で手術を行うため、より長期間の入院とリハビリが必要になることが多いです。そのため1か月以上の入院となることもあります。
編集部まとめ
大動脈瘤は、進行して破裂してしまうと命の危険もある非常に危険な疾患です。
どのような病気か正しく理解し、適切な予防策を講じることでリスクを下げることができるため、少しでも皆さんの健康を守るためにお役立ていただければと思います。
「大動脈瘤」と関連する病気
「大動脈瘤」と関連する病気は5個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
主に生活習慣病が原因となって発症することが多いと言われていまが、生活環境や嗜好品、遺伝的な要因なども原因となることがあります。
「大動脈瘤」と関連する症状
「大動脈瘤」と関連している、似ている症状は7個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- 胸痛や腹痛
- 突然死
- 咳
- 息切れ、呼吸困難
- 声枯れ
- 誤嚥
- 飲み込みの障害(嚥下障害)
大動脈瘤が進行して破裂すると致死率が高いので注意を要する病気です。多くは症状がないのですが、大動脈瘤の部位や大きさによっては上記のような症状が出現することもあります。