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「不整脈の予防法」や「子供が不整脈で突然死する前兆症状」はご存知ですか?

 公開日:2024/08/29

不整脈で突然死する前兆にはどんな症状がある?Medical DOC監修医が不整脈で突然死する前兆・不整脈を発症しやすい人の特徴や何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。

※この記事はMedical DOCにて『「不整脈で突然死する前兆症状」はご存知ですか?予防法も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

丸山 潤

監修医師
丸山 潤(医師)

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群馬大学医学部卒業。群馬県内の高度救命救急センター救急科及び集中治療科に2022年まで所属。2022年より千葉県の総合病院にて救急総合診療科および小児科を兼務。乳児から高齢者まで幅広い患者層の診療に努める。
【保有資格】
医師/医学博士/日本救急医学会救急科専門医/日本集中治療医学会集中治療専門医/DMAT隊員/日本航空医療学会認定指導者(ドクターヘリの指導者資格)/JATECインストラクター/ICLSインストラクター

「不整脈」とは?

心臓は生まれてから死ぬまで鼓動を打ち続けます。不整脈は、この鼓動のリズムが狂う症状の総称です。安静にしている時の脈の回数はほぼ同じです。不整脈はいつものリズムより極端に脈が少ない、多い、脈が飛ぶなど、さまざまな種類があります。
不整脈は高齢になればなるほど増える傾向があり、決して珍しい症状ではありません。不整脈がすべて危険なわけではありませんが、中には突然死を引き起こす危険なものがあります。
子供でも突然命を失う重度の不整脈は、まれに起こります。日本の小中高校では年間40名前後の児童、生徒が心臓発作で急死しています。
その原因の一つは不整脈と考えられ、一見すると健康そうな子供が突然発作を起こすことがあります。子供の心疾患は学校で行う心臓健診で見つかるケースがほとんどで、自覚症状に乏しいのが特徴です。

不整脈の予防法

不整脈は、心房細動などを未然に防ぐことで重症化を予防できます。一度でも心房細動を起こすと不整脈の頻度が増え、ますます心房細動を起こしやすくなる、という悪循環に陥りやすくなります。予防することで不整脈の悪化を防ぐことができます。

適正体重までダイエット

不整脈の原因のひとつはメタボ。メタボリックシンドロームは脂肪が多すぎる状態で、高血圧や糖尿病リスクを上げることが知られています。
不整脈の原因は多いですが、高血圧や糖尿病など、生活習慣病が原因になることがあります。生活習慣病は、不整脈の中でも特に危険な心房細動のリスクが上がります。適正体重までダイエットすることで高血圧や糖尿病リスクを減らし、不整脈リスクも下げることができます。定期健診でメタボ診断を受けた方は、バランスの取れた食事と適度な有酸素運動を意識して、適正体重までダイエットをしましょう。

カフェイン・アルコールは控えめに

カフェインは交感神経を刺激し興奮作用があり、心拍が上がります。心臓に余計な負担をかけてしまうので、不整脈が心配な方は控えましょう。アルコールも心拍を上げる作用があります。
どの程度控えれば良いかは個人の症状により異なります。医療機関に相談の上、適量を守って楽しみましょう。ノンアルコール飲料や、カフェインを極力取り除いたコーヒー、デカフェに切り替えるのもおすすめです。

ストレス解消を心がける

不整脈はストレス、寝不足や不摂生な生活でも悪化します。仕事などのストレスを解消するのは難しいですが、自分にできる範囲でストレス発散をしましょう。どうしても難しい場合は異動や転職も視野に入れて良いかもしれません。

学校健診を受ける・定期健診で心電図を測る

定期健診で心電図を測ることは、誰もが経験したことがあるはずです。子供も例外ではなく、平成6年から学校保健法で小中高1年生に心電図を測ることが義務付けられています。
不整脈は自覚症状がないことがあり、放置すると不整脈を繰り返し、どんどん悪化します。そのため早期発見、早期治療で、危険な不整脈のリスクを下げることができます。
子供には必ず学校健診を受けさせましょう。大人は必ず年に一度は定期健診を受け、心電図を測りましょう。もし要検査の診断を受けたら、定期健診のデータを持参して早めに循環器内科を受診しましょう。

脈拍の確認

脈拍は心電図を測るのが一番正確ですが、日常的に脈拍を確認すると早期発見、治療の目安になります。
脈の取り方は慣れると簡単にできます。椅子に座り、利き腕と逆の腕を軽く曲げ、手のひらを上に向けます。親指側の手首に軽く利き手の指の腹を当て、脈を探します。利き手の指をギュッと力強く押さず、軽く触れる程度に置きましょう。
1分間に100回以上、または50回以下の場合、脈が乱れる、脈拍が飛ぶなどの症状がある場合は不整脈の可能性があります。早めに医療機関を受診して下さい。
15秒脈を測り、4倍にすると1分間の脈拍の目安になります。Apple Watchなど、心電図アプリを活用するのも効果的です。

適切な治療・管理を行う

不整脈は生まれつきの疾患や心臓の疾患など、病気が元で起こることがあります。その場合は上記の方法で完全に防ぐことはできません。しかし、適切な医療を受けてから上記の方法を実践することで、不整脈の頻度を減らせる可能性があります。
不整脈の治療は心臓までカテーテルを通して異常な信号を出す場所を焼いて止めるカテーテル心筋焼灼術、弱った電気信号を補うペースメーカー、電気信号を正しく制御する植え込み型除細動器、薬物療法の4種類があります。
治療を受けることで不整脈が起こらなくなり、生活の質が向上することも珍しくありません。心臓カテーテル手術など、数日ほど入院が必要なケースもありますが、医師に薦められたらぜひご一考下さい。これ以上心臓にダメージを与えないためにも必要な医療処置です。
お子さんの手術は慎重になりますが、よく担当医と相談し、十分に理解した上でご検討下さい。

「不整脈で突然死する前兆」についてよくある質問

ここまで不整脈で突然死する前兆を紹介しました。ここでは「不整脈で突然死する前兆」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

子供が不整脈で突然死する前兆にはどのような症状や原因がありますか?

丸山 潤医師丸山 潤(医師)

子供の不整脈は自覚症状がないことが多く、前兆が表れにくい傾向があります。一般的な不整脈でよく現れる症状に、動悸があります。突然胸がドキドキと早鐘を打つように心拍が速くなる、逆にドキン、ドキンと急に遅くなる場合は、すぐに安静にしましょう。
心拍が速すぎると胸の痛み、胸やけのような症状が出ます。脳まで血流が流れず、めまい、失神などが現れることがあります。子供だと、これらの症状が起きても運動を続けてしまいがちです。心臓健診で正常だった子でも、これらの症状が出たら一旦休んで様子を見るようにしましょう。
子供の場合、何の前触れもなく突然致死的な不整脈で倒れることがあります。そんな時でも速やかにAEDを使用することで救命できる可能性があります。周囲の皆様にはぜひ定期的にAED講習を受けていただき、いざという時に実践してもらえたら嬉しいです。

編集部まとめ

日常生活の中で「不整脈」は身近な存在かもしれませんが、重大な合併症を引き起こす可能性があります。日々の小さなサインを見逃さず、早期発見・早期治療につなげることができれば、突然死のリスクを大きく減らすことができます。もし心配な症状があれば、遠慮せずに医師の診察を受けてください。
また、予防策としては、バランスの取れた食生活、適切な運動、十分な睡眠、ストレスの管理など、健康的なライフスタイルを心がけることが何よりも重要です。健康は一日にしてならず、日々の積み重ねが大切です。不整脈の予防と管理で、より良い生活を手に入れましょう。

「不整脈で突然死する前兆」と関連する病気

「不整脈で突然死する前兆」と関連する病気は9個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

循環器科の病気

  • 心臓震盪
  • 心室細動
  • 心室頻拍
  • QT延長症候群
  • 房室ブロック
  • 洞不全症候群

時々脈が飛ぶことがある程度であれば様子見で大丈夫ですが、動悸がひどい場合や気が遠くなる場合は病気が隠れている可能性があります。

「不整脈で突然死する前兆」と関連する症状

「不整脈で突然死する前兆」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

  • 胸痛
  • 失神
  • 目の前が真っ暗になる
  • 動機

不整脈の前兆は胸痛やめまい、動悸、失神など、さまざまな症状が現れます。めまいや失神は貧血、起立性低血圧などでも起こり、自己判断が難しい症状です。何度も続くときは、早急に医療機関に受診して精密検査を受けましょう。

この記事の監修医師