目次 -INDEX-

  1. Medical DOCTOP
  2. 配信コンテンツ
  3. 「食後の血糖値」を下げる食べ物・飲み物はある?今日からできる改善法を医師が解説

「食後の血糖値」を下げる食べ物・飲み物はある?今日からできる改善法を医師が解説

 公開日:2026/03/29
「食後の血糖値」を下げる食べ物・飲み物はある?今日からできる改善法を医師が解説

食後血糖値の異常を改善するには?メディカルドック監修医が、食物繊維を意識した食事の工夫や、食後1〜2時間後の運動、規則正しい生活習慣のポイントを詳しく解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「食後の血糖値」はどう変化する?血糖値の異常で現れる症状も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

伊藤 陽子

監修医師
伊藤 陽子(医師)

プロフィールをもっと見る
浜松医科大学医学部卒業。腎臓・高血圧内科を専門とし、病院勤務を経て2019年中央林間さくら内科開業。相談しやすいクリニックを目指し、生活習慣病、腎臓病を中心に診療を行っている。医学博士、産業医、日本内科学会総合内科専門医、日本腎臓学会腎臓専門医、日本透析医学会透析専門医、日本東洋医学会漢方専門医、日本医師会認定産業医、公認心理師。

食事と血糖値の関係性とは?

「血糖値」とは、血中に含まれるブドウ糖(グルコース)濃度を示す値です。ブドウ糖は、体を動かすエネルギー源として使われ、食事に含まれる炭水化物・タンパク質・脂質といった栄養素が消化・吸収されることで供給されます。
これらの栄養素はそれぞれ血糖値への影響の仕方が異なります。

栄養素 多く含まれる食材 血糖値における特徴
炭水化物 ご飯・パン・麺類など 消化吸収が速く、食後の血糖値を大きく・速く上昇させる。血糖値を変動させる最大の要因。
タンパク質 肉・魚・大豆製品など 糖に変わるスピードが緩やかなため、血糖値の上昇は比較的穏やか。
脂質 油・バターなど 糖に変わるスピードが緩やかなため、血糖値の上昇は比較的穏やか。

また、野菜や海藻類に豊富な食物繊維は、糖の吸収を遅らせることで、食後の急激な血糖値上昇を抑える重要な役割を果たします。

「食後血糖値」の正しい対処法・改善法は?

食後血糖値の異常は、生活習慣を見直すことで改善が期待できます。ここでは、今日から始められる具体的な方法を解説します。

血糖値を下げる飲み物や食べ物はある?

「これを食べれば血糖値が下がる」という、魔法のような食品はありません。ただし、日々の食事に上手に取り入れることで、血糖コントロールを助けてくれる食べ物や飲み物はあります。
・糖分を含まない飲み物(コーヒー・緑茶・麦茶など)
・食物繊維を多く含む野菜・海藻・きのこなど
・白米より血糖値の上昇が穏やかな玄米や発芽玄米
・通常のパンより血糖値の上昇が穏やかな全粒粉パン
 
ただし、基本的には炭水化物・タンパク質・脂質をバランスよく摂ることが大切です。特定の食べ物だけを偏って摂るのではなく、栄養バランスのよい食事をよく噛んで食べることを心がけましょう。

運動で食後の血糖値を下げることはできる?

運動は食後の血糖値を下げるのに非常に効果的です。運動をすると、筋肉への血流が増えてブドウ糖が細胞によく取り込まれるため、効率よく血糖値が低下します。また、運動を継続すると筋肉の量も増えるため、より糖をエネルギーとして上手に使えるようになります。
 
食後であれば効果はあるため、食後1〜2時間頃に運動をするとよいでしょう。取り入れやすく、おすすめなのはウォーキングやジョギングなどの有酸素運動や、筋肉トレーニングです。ヨガや太極拳、水泳なども効果があります。有酸素運動の場合、1日15〜30分を1日2回程度おこなうのが目安となります。ただし、1日だけ長く運動をするよりも、無理のない範囲で続けることが大切です。食後の血糖値が気になる方は、ぜひ食後の散歩を取り入れてみてください。
 

食後血糖値の改善で心がけたい生活習慣

食後血糖値を改善するには、以下のような生活習慣を心がけるのがおすすめです。
・食事は1日3食をバランスよく規則正しく摂る
・食べすぎに注意し、腹8分目を心がける
・ゆっくりとよく噛んで食べる
・糖分を含まない水分をこまめに摂取する
・アルコールは飲みすぎに注意し、タバコはやめる
・食事の際は食物繊維の多い野菜、タンパク質の多い魚や肉、糖分の多い炭水化物の順で食べる
 
無理のない範囲から、少しずつ取り入れてみてください。

「食後血糖値」についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「食後血糖値」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

空腹時血糖は健康診断で検査しますが、食後血糖値はどこで検査できますか?

伊藤 陽子医師伊藤 陽子(医師)

食後血糖値は、絶食状態で75gのブドウ糖を含むソーダ水を飲んで血糖値の移り変わりを調べる「75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)」という検査をおこないます。
検査を希望する方は、まずかかりつけの内科にご相談ください。内科で検査をする場合もあれば、専門の糖尿病内科へ紹介することもあります。

血糖値が気になる場合、主食はパンとご飯どちらが良いでしょうか?

伊藤 陽子医師伊藤 陽子(医師)

パンと白米はどちらも血糖値を上げやすい食品です。食べる量や組み合わせる食材によっても異なるため、「どちらのほうが血糖値によい」とは、一概に言えません。パンもご飯も、精製度の低いものを選んだ方が、血糖値を上げにくいとされています。血糖値への影響を考えるなら、ご飯なら白米よりも玄米や発芽玄米、パンなら普通の小麦粉のパンより全粒粉パンを選ぶとよいでしょう。また、ご飯なら濃い味の佃煮やおかず、パンならバターやジャムなどを組み合わせると血糖値は上がりやすくなります。薄めの味付けを心掛け、よくかんでバランスよく食べるようにしましょう。

食後血糖値の異常を指摘された場合、何を控えた方が良いですか?

伊藤 陽子医師伊藤 陽子(医師)

まず控えるべきは、砂糖が多く含まれており、血糖値を急激に上げやすい清涼飲料水やジュース類です。菓子パンやケーキ、スナック菓子など、精製された糖質と脂質を多く含む食品も摂りすぎに注意しましょう。また、ラーメンとチャーハンといった「炭水化物の重ね食べ」は糖質の摂りすぎが起こりやすいため、注意が必要です。炭水化物・タンパク質・脂質をバランスよく摂ることを心掛けてみてください。

食後血糖値が200を超える人は糖尿病なのでしょうか?

伊藤 陽子医師伊藤 陽子(医師)

食後2時間の血糖値が200mg/dLを超えただけですぐ糖尿病と確定するわけではありませんが、通常の方より糖尿病のリスクが高いことは確かです。基本的には血糖値(75gOGTT)が200mg/dL超えている場合、別の日に検査をおこない、以下のうちどれかが当てはまれば糖尿病と診断されます。
・空腹時血糖が126mg/dL以上
・随時血糖が200mg/dL以上
・HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー:過去1か月間の血糖コントロールの状態をあらわす値)が6.5%以上
・喉や口がひどく渇く、尿が増える、体重が減るなど、血糖値が高い状態をあらわす症状が出ている
・糖尿病が原因で目の神経が傷む「糖尿病性網膜症」がある
食後血糖値が200を超えている場合、血糖値を下げるインスリンがうまく働いていない可能性が高く、放置するのは危険です。必ず内科や糖尿病内科を受診してください。

まとめ 「食後血糖値」が気になる場合は速めに内科を受診しよう!

食後血糖値は、わたしたちの体の状態をあらわす一つの指標です。通常、食後に血糖値が上がっても、インスリンの働きで2時間ほどすれば正常な範囲に戻ります。しかし、インスリンの分泌が足りなかったり、効きが悪かったりすると血糖値がうまく下がらずに、食後の高血糖が続くことがあるのです。
特に「隠れ糖尿病」や「血糖値スパイク」といった状態は、動脈硬化を悪化させ、心筋梗塞や脳梗塞、認知症といった重大な病気のリスクを高めることにつながります。食事の内容や運動に気を配り、急激な食後血糖値の上昇を抑えるように心がけましょう。
食後血糖値は、内科や糖尿病内科で検査・相談できます。気になることがある方は、一度受診することをおすすめします。

「血糖値」の異常で考えられる病気

「血糖値」から医師が考えられる病気は5個ほどあります。各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

内分泌系の病気

  • 妊娠糖尿病
  • グルカゴノーマ

消化器系の病気

血糖値が高い状態は、糖尿病などの病気が強く疑われます。放置すると動脈硬化が進み脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まるため、内科・糖尿病内科を受診して適切な治療を受けましょう。

「血糖値」に似ている症状・関連する症状

「血糖値」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する症状

これらの症状がみられる場合、血糖値の異常がある可能性があります。健康診断の結果で血糖値異常を指摘されたり、これらの症状が強くみられる場合にはまず内科を受診して相談してみましょう。

この記事の監修医師