目次 -INDEX-

  1. Medical DOCTOP
  2. 配信コンテンツ
  3. 「腹膜播種」になりやすいのは何がん?”転移すると現れる症状”と検査方法を医師が解説!

「腹膜播種」になりやすいのは何がん?”転移すると現れる症状”と検査方法を医師が解説!

 公開日:2026/04/01
「腹膜播種」になりやすいのは何がん?”転移すると現れる症状”と検査方法を医師が解説!

腹膜播種とはどのような状態?メディカルドック監修医が、がんが腹膜に広がる仕組みや、胃がん・大腸がん・卵巣がん等の転移しやすい疾患、CTや画像による診断・検査を詳しく解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「腹膜にがんが見られるステージ4の余命」はどれくらいかご存知ですか?医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

中路 幸之助

監修医師
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

プロフィールをもっと見る
1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

腹膜播種(ふくまくはしゅ)について

そもそも腹膜腫とはどのような状態のことなのでしょうか?以下で詳しく解説します。

腹膜播種とは

腹膜播種とは、がん細胞が内臓と腹壁の間に存在する薄いまくである腹膜に達し、広範囲に散らばった状態のことで、まるで種が播かれるようにがん細胞が腹部内に広がるため腹膜播種と称されています。
また、腹膜播種は、がんの転移パターンの中でも特に予後を悪化させる要因とされており、早期発見と治療が患者さんの生存率向上につながります。

腹膜播種の症状

初期段階では、症状が現れにくく、超音波検査やCT検査でも発見が難しいとされています。しかし、がん細胞が腹膜に付着し、成長して目に見える大きさの腫瘍になって来ると、腹部の膨満感、便秘、腹痛、吐き気、嘔吐などの自覚症状が現れはじめます。
さらに進行すると、腸閉塞、黄疸、水腎症、大量の腹水の蓄積など、深刻な症状が現れ、これらはがん性腹膜炎へとつながり、治療が難しくなります。また、腹痛、体重減少、食欲不振などの症状も腹膜播種に関連してみられます。

腹膜に転移しやすいがん疾患

腹膜に転移しやすいがん疾患として特に消化器系のがんが挙げられます。これは、腹膜が腹部内臓を覆う薄い保護膜であり、がん細胞がここに到達しやすい環境であるためです. 中でも胃がんは、腹膜転移を起こす代表的ながんであり、日本において腹膜播種の大半を占めています。
また、スキルス胃がんの場合は、発見時に既に腹膜転移を伴っていることが少なくありません。ほかにも、大腸がんや婦人科系のがんである卵巣がんも腹膜転移を起こしやすいがんとして知られており、特に卵巣がんは、元々の発生部位から離れ、腹膜へと広がりやすい性質を持っています。
したがってこれらのがんと診断された場合は、腹膜転移の可能性を念頭に置くことが重要です。

腹膜播種の診断・検査

初期段階では、腹部の超音波検査やCT検査などの画像診断が中心となります。これらの検査によって、腹腔内の腹水の溜まり具合や腹膜の異常が視覚化され、腹膜播種の可能性を探ります。
さらに、より詳細な診断を目指し、腹部穿刺によって腹水を採取し、がん細胞の存在を顕微鏡下で確認することもあります。

「腹膜播種」についてよくある質問

ここまで腹膜播種を紹介しました。ここでは「腹膜播種」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

腹膜播種とがん性腹膜炎の関連性について教えてください。

中路 幸之助中路 幸之助 医師

がん細胞が原発部位から腹腔内に転移し、腹膜に広がることを腹膜播種といいます。この状態は、特に大腸、胃などのがんが進行し、がん細胞が腹膜を破って腹腔内に散らばることによって起こります。腹膜播種が進行すると、がん性腹膜炎を引き起こし、患者さんは腹部の痛みや腹水の蓄積、腸閉塞、水腎症といった深刻な症状に直面する場合があります。

腹膜播種の治療法はありますか?

中路 幸之助中路 幸之助 医師

腹膜播種の治療法は、がんの種類や進行度、患者さんの健康状態に応じて慎重に選択されます。主に、原因となるがんへの化学療法や手術が優先されますが、腹膜播種自体への直接的な治療は難しく、そのため、症状緩和を目的とした対症療法が中心となります。例えば、痛みの管理のために鎮痛薬が用いられたり、腹水が溜まり腹部が膨らんだりすることに対しては腹水穿刺による除去が行われます。

編集部まとめ

ここまで腹膜に転移したがん疾患のステージ4の余命についてお伝えしてきました。
要点をまとめると以下の通りです。

⚫︎まとめ

  • ・腹膜播種とは、がん細胞が内臓と腹壁の間に存在する薄いまくである腹膜に達し、広範囲に散らばった状態のこと
  • ・腹膜に転移しやすいがんとして、胃がんや大腸がん、卵巣がんが挙げられる
  • ・腹膜播種は、がんの転移パターンの中でも特に予後を悪化させる要因とされており、早期発見と治療が患者さんの生存率向上には重要

「腹膜播種」と関連する病気

「腹膜播種」と関連する病気は5個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法などの詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

消化器内科,婦人科,泌尿器科

具体的な症状や治療法については、担当の医師と相談しましょう。

「腹膜播種の症状」と関連する症状

「腹膜播種の症状」と関連している、似ている症状は7個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する症状

これらの症状が持続する場合、または新たにあらわれた場合、医師の診察を受けることが大切です。

参考文献

この記事の監修医師

注目記事