「大腸がんの原因」はご存知ですか?医師が徹底解説!
大腸がんの初期症状とは?Medical DOC監修医が大腸がんの初期症状・原因・検査法・治療法や何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。
※この記事はMedical DOCにて『「大腸がんの前兆となる初期症状」はご存知ですか?医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修医師:
和田 蔵人(わだ内科・胃と腸クリニック)
目次 -INDEX-
「大腸がん」とは?
大腸とは水分の吸収を行い、便を作るはたらきをしている全長1.5〜2mの長さの筒状の臓器です。大腸がんとは、この臓器に発生するがんのことで、大腸がんと診断される方は年々増え続けています。2019年の報告では男性は前立腺がんについで第2位、女性は乳がんについで第2位です。また部位別のがん死亡数も、男性は肺がん、胃がんについで第3位、女性は第1位となっています。
大腸がんの主な原因
大腸ポリープ
大腸がんの主な原因として腺腫と呼ばれる大腸ポリープが挙げられます。腺腫が少しずつ大きくなり、大腸がんへ移行しますが6mm以上のサイズになるとがん化のリスクが高まるとされており、内視鏡での切除が推奨されています。主な診療科は消化器内科です。
生活習慣の乱れ
大腸がんの主な原因として生活習慣の乱れが挙げられます。食生活の欧米化による脂肪や肉類の過剰摂取、運動不足や肥満、飲酒も原因とされています。
大腸がんの家族歴
大腸がんの家族歴は、大腸がんの主な原因とされています。また家族性大腸ポリポーシスという、大腸に多数のポリープ(腺腫)が発生する遺伝性疾患では放置するとほぼ100%大腸がんを発症するとされています。主な診療科は消化器外科で、治療法は結腸切除術です。
「大腸がんの初期症状」についてよくある質問
ここまで大腸がんの初期症状を紹介しました。ここでは「大腸がんの初期症状」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
おならがよく出たり、臭いのは大腸がんの初期症状でしょうか?
和田 蔵人 医師
大腸がんが進行すると腸内細菌叢の変化などにより、おならが増えたり、臭くなったりする可能性があります。ただし食物繊維や肉や魚介類、卵や乳製品などの動物性たんぱく質の摂りすぎによっても、おならが増え、おならが臭くなることもあります。過度に心配する必要はありませんが、気になるようでしたら医療機関の受診をおすすめします。
大腸がんを発症すると便はどれくらい細くなりますか?
和田 蔵人 医師
日本人の大腸の内径は部位や個人差にもよりますが、3-5cm程度との報告があります。大腸がんによる通過障害をきたした場合、閉塞の程度にもよりますが、おおよそ1-2cmの細い便が出る場合があります。
編集部まとめ
大腸がんは初期の段階では症状が乏しく、症状が見られた場合にはある程度病気が進行していることもあります。症状がなくても大腸がんの可能性は否定せず、便潜血検査で陽性となった場合には必ず医療機関を受診しましょう。また腹痛や血便、便秘、便が細くなった、めまいや息切れ、ふらつきなどの症状があった場合には、大腸がんの初期症状の可能性がありますので、普段からご自身の体調や便をチェックするようにしましょう。
「大腸がんの初期症状」と関連する病気
「大腸がんの初期症状」と関連する病気は9個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
大腸がんは大腸に発生するがんであることから、主に大腸に関連する病気が多く考えられます。一般的に過敏性腸症候群は便秘、大腸憩室炎は腹痛、潰瘍性大腸炎や大腸憩室出血、虚血性腸炎では血便が出現します。また婦人科系の病気によっても下腹部を中心とした腹痛が出現することがあります。
「大腸がんの初期症状」と関連する症状
「大腸がんの初期症状」と関連している、似ている症状は8個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
「腹痛」症状の他に、血便、便秘、便が細くなった、貧血症状がある場合にも大腸がんの可能性が考えられます。複数の症状が併発している場合には必ず医療機関を受診しましょう。