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「膵臓がんの3つの末期症状」はご存知ですか?医師が徹底解説!

 公開日:2024/09/13

膵臓がんの症状とは?Medical DOC監修医が膵臓がんの症状・初期症状・末期症状や何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。

※この記事はMedical DOCにて『「膵臓がんの症状」はご存知ですか?初期症状・末期症状も医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

中川 龍太郎

監修医師
中川 龍太郎(医療法人資生会 医員)

プロフィールをもっと見る
奈良県立医科大学卒業。臨床研修を経て、医療法人やわらぎ会、医療法人資生会南川医院に勤務。生活習慣病や肥満治療、予防医学、ヘルスメンテナンスに注力すると同時に、訪問診療にも従事している。日本プライマリ・ケア連合学会、日本在宅医療連合学会、日本旅行医学会の各会員。オンライン診療研修受講。

「膵臓がん」とは?

膵臓は胃の後ろ側にある細長い形をした臓器で、食物を分解する消化液の分泌や、血糖値を下げるインスリン、血糖値を上昇させるグルカゴンなどのホルモンを作る臓器です。この膵臓に「がん」が発生してしまうのが膵臓がんです。膵臓がんは数ある癌の中でも早期に発見することが難しく、症状が出現している場合にはがんが進行している場合も多く見られます。この記事では膵臓がんの症状について解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。

膵臓がんの末期症状

黄疸

初発症状の他に末期の症状としても黄疸が出現することがあります。がんが進行(ステージ2、ステージ3など)すると、がん細胞が血液やリンパ液の流れに乗って、近くや遠くの臓器、骨、リンパ節などに飛び火して増殖し、これを転移(ステージ4)と言います。膵臓がんは肝臓への血流が多いので、肝臓へ転移することが多いです。肝臓へがんが転移し、大きくなってくると黄疸が出現します。そのため、末期症状としても黄疸が見られるのです。

体重減少

がんが進行することによって膵液の分泌が少なくなるため、消化吸収の機能が低下します。また、周辺の臓器を圧迫することによって食欲も低下するため、末期になると体重が減少してしまいます。

お腹が膨れてくる

膵臓がんが進行すると腹膜という、腹部の臓器を包んでいる膜にがんが転移します。この状態を腹膜播種(ふくまくはしゅ)と言い、お腹の中に水(腹水)が溜まるがん性腹膜炎を起こしてしまいます。腹水によって、お腹の張りや食欲低下、腸管の機能が悪くなってしまうため、溜まっている水が多い場合には水を抜く処置を行う場合があります。お腹が膨れて苦しくなってきた時には、はやめにかかりつけの病院を受診して相談するようにしてください。

すぐに病院へ行くべき「膵臓がんの症状」

ここまでは膵臓がんの症状を紹介してきました。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。

急に黄疸が出現した場合は、消化器内科へ

腹痛や背部痛は膵臓がんの初発症状として多いものの、他の病気の可能性もあるので、特徴的な症状とは言えません。一方で、黄疸が出現してきた場合には膵臓がんの他に、胆嚢がん、肝臓がんなどの重症な病気を起こしている可能性が高くなります。そのため、眼の白目の部分や身体が黄色くなってきたと感じた場合には早めに消化器内科を受診して精密検査を受けることが勧められます。

受診・予防の目安となる「膵臓がん」のセルフチェック法

  • ・慢性的な腹痛がある場合
  • ・安静にしていてもよくならない背部痛がある場合
  • ・黄疸の症状がある場合

「膵臓がんの症状」についてよくある質問

ここまで膵臓がんの症状を紹介しました。ここでは「膵臓がんの症状」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

膵臓がんの余命一ヶ月の症状を教えて下さい。

中川 龍太郎医師中川 龍太郎(医師)

膵臓がんで余命一ヶ月と言われている場合、癌が大きくなり、他の臓器にも転移を起こしている場合がほとんどです。まず、膵臓がんが大きくなった場合には、お腹や背部の痛み、体重減少、食欲不振、黄疸などの症状を起こします。また、他の臓器に転移をしている場合には臓器別の症状を起こします。脳転移の場合には、四肢の筋力低下や麻痺、痺れ、頭痛などの症状があります。また肺転移であれば徐々に呼吸不全が進行していき、骨への転移では全身の痛みが起こります。これらにより最終的に衰弱し、食事や水分を摂ることが難しい状態になるのが、余命一ヶ月の症状となります。

膵臓がんは男性と女性で症状に違いはありますか?

中川 龍太郎医師中川 龍太郎(医師)

一般的に、男性、女性という性差によって、膵臓がんの症状に違いはありません。性別に関係なく、膵臓がんが進行することによって、ここまでご紹介してきた腹痛、背部痛、食欲不振、体重減少、黄疸などの症状が出現します。

編集部まとめ

膵臓がんは特有の症状に乏しく、無症状で進行することが多いため、早期に発見することが難しいがんの一つです。初期の症状として腹痛や背部痛、黄疸、糖尿病、食欲不振などがあり、進行すると多臓器への転移、がん性腹膜炎などを発症してしまいます。早期発見のためには定期的な健診や人間ドックなどを活用して、異常や症状がある場合には早めに病院を受診するなどの自身の健康管理に努めることが重要です。

「膵臓がんの症状」と関連する病気

「膵臓がんの症状」と関連する病気は6個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

消化器内科の病気

婦人科の病気

膵臓がんの症状と関連する病気は以上のものがあります。膵臓がんは早期発見も難しく他の疾患の可能性も探りながら見つけるしかありません。
早期発見のためには定期的な健診や人間ドックなどを活用することが重要です。

「膵臓がんの症状」と関連する症状

「膵臓がんの症状」と関連している、似ている症状は6個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

膵臓がんと関連している症状はこれらが挙げられます。膵臓がんは早期発見が非常に難しい病気ですので、複数該当する場合はすぐに医療機関を受診しましょう。

この記事の監修医師