「口腔がん」を疑う「今すぐ病院へ行くべき症状」はご存知ですか?【医師解説】
公開日:2025/11/16

※この記事はMedical DOCにて『「口腔がんの症状」はご存知ですか?初期症状・末期症状も医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
中川 龍太郎(医療法人資生会 医員)
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奈良県立医科大学卒業。臨床研修を経て、医療法人やわらぎ会、医療法人資生会南川医院に勤務。生活習慣病や肥満治療、予防医学、ヘルスメンテナンスに注力すると同時に、訪問診療にも従事している。日本プライマリ・ケア連合学会、日本在宅医療連合学会、日本旅行医学会の各会員。オンライン診療研修受講。
目次 -INDEX-
「口腔がん」とは?
口腔がんとは、唇、舌、口の内側、歯茎、口蓋や口腔の底部など、口の中の部分に発生する悪性の腫瘍を指します。初期の口腔がんは、痛みや自覚症状が少ないため、気づかないことが多いです。しかし、進行すると食事の際の痛みや、口の中にしこりができる、出血するなどの症状が現れることがあります。また、舌や口の中にできた潰瘍(かさぶた)が1か月以上治らない場合も注意が必要です。 喫煙やアルコールの過剰摂取、不衛生な口腔状態、HPV(ヒトパピローマウイルス)感染などがリスクとされています。口の中に痛みや異常を感じた場合、または上記のリスクを持つ方は、口腔外科や歯科を受診し、早期発見と早期治療を受けることが大切です。すぐに病院へ行くべき「口腔がんの症状」
ここまでは口腔がんの症状を紹介してきました。 以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。白いできものがある場合は、歯科・口腔外科へ
これまでご紹介したように、口腔がんは初期では症状が乏しく、気づいた時には進行していることが珍しくありません。そのためいかに早く気付けるかが重要になります。 先述の通り、口の中に白いできものがある場合は、白板症の可能性があるため、早めに受診しましょう。早期発見が何より重要です。受診・予防の目安となる「口腔がん」のセルフチェック法
- ・硬いしこりがある場合
- ・白い板のような病変がある場合
- ・治りの悪い口内炎がある場合
「口腔がんの症状」についてよくある質問
ここまで口腔がんの症状を紹介しました。ここでは「口腔がんの症状」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
口腔がんは歯茎や頬に発症するのでしょうか?
中川 龍太郎(医師)
はい。歯茎や頬の内側の粘膜にも発症します。
口腔がんを発症しやすい場所とその症状を教えて下さい。
中川 龍太郎(医師)
口腔がんが発生しやすい場所は、最も多いのは舌になります。口腔癌の部位別発生割合は、舌60.0%、頬粘膜9.3%、口底9.7%、上顎歯肉6.0%、下顎歯肉11.7%、硬口蓋3.1%と報告されています。症状としては、痛みがない場合も多いため、見た目で「しこり」「白いできもの」が長く存在する、といったものがあります。
口腔がんがリンパ節に転移した場合、どんな症状が現れやすいですか?
中川 龍太郎(医師)
口腔がんは頸部(首)のリンパ節に転移することが多いため、首のしこりとして出現しやすいです。
編集部まとめ
口腔がんは症状で気づきにくいため、早期発見しづらい病気です。ご自身で気付くには、「できものが長い間直らないな」という何気ない異常から受診するほかありません。安易に自己判断です、医療期間を受診しましょう。「口腔がんの症状」と関連する病気
「口腔がんの症状」と関連する病気は3個ほどあります。 各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。 口腔がんとしてまとめてご説明していますが、その中で舌癌が圧倒的に多く、次に頬の粘膜からのがんが多いですので、そのあたりの異常には特に注意しましょう。「口腔がんの症状」と関連する症状
「口腔がんの症状」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。 各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。 口腔がんの症状はさまざまで、これらのような症状が出る場合も口腔がんの症状と考えられます。複数認められる場合は早めに医療機関を受診しましょう。参考文献




