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糖尿病の1型・2型・妊娠糖尿病の違いはご存じですか? タイプごとの予防と治療法

 公開日:2025/01/07
糖尿病

糖尿病は成因によって、1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病、そのほか特例の疾患に分類されます。治療法も分類ごとに異なり、インスリン注射や食事療法、運動療法が適用されます。本記事では、各分類の特徴や治療方針、予後について理学療法士の河江さんが解説します。

河江 敏広

監修理学療法士
河江 敏広(理学療法士)

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東都大学幕張ヒューマンケア学部理学療法学科准教授として理学療法士の育成に従事し、同時に糖尿病の運動療法に対する研究も数多く行っている。日本糖尿病理学療法学会副理事。Asian Association for the Study of Diabetes、American Diabetes Association、日本糖尿病協会、日本リハビリテーション医学会に所属。

編集部編集部

糖尿病はどのように分類されますか?

河江 敏広さん河江さん

糖尿病は成因によって分類されており、①1型糖尿病、②2型糖尿病、③その他の特例の機序、疾患によるもの、④妊娠糖尿病の4つに分類されます。

編集部編集部

各分類の糖尿病には、どのような原因がありますか?

河江 敏広さん河江さん

1型糖尿病は、自身をウイルスなどから守る自己免疫という作用が誤って膵臓を破壊してしまい、インスリンが欠乏することで発症します。2型糖尿病は、生活習慣と遺伝的な要因が組み合わされ発症します。妊娠糖尿病は糖尿病でない妊婦が妊娠することによって高血糖を呈するという病態であり、発症原因としては肥満、多児妊娠、高齢出産が挙げられています。

編集部編集部

各分類の糖尿病の治療方針や予後について教えてください。

河江 敏広さん河江さん

1型糖尿病においては、膵臓の機能が破壊されてしまうため、インスリン分泌が認められなくなります。そのため、インスリン注射により血糖コントロールを図る治療が行われます。2型糖尿病は、食生活の乱れや運動不足といった生活習慣が関与するため、適切な食習慣や運動習慣の獲得を目標に治療が行われます。血糖コントロールが良好にならない場合には飲み薬の糖尿病薬、場合によってはインスリン注射が用いられることもあります。妊娠糖尿病においても、まずは食事療法と運動療法が行われますが、血糖コントロールが良好にならない場合には、飲み薬では胎児に影響を及ぼす可能性もあるため、原則としてインスリン注射を用いて治療を行います。どの病態も治療をせず、高血糖を放置した場合には、糖尿病特有の合併症を発症しますが、良好な血糖コントロールが得られている場合は合併症を予防できるため予後は良好といえます。

※この記事はMedical DOCにて【糖尿病の運動療法は原因によって内容が変わる? 糖尿病の分類と運動について理学療法士が解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

この記事の監修理学療法士