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「くも膜下出血」発症のリスクを上げやすい「食べ物」はご存知ですか?【医師解説】

 公開日:2025/11/15

くも膜下出血発症のリスクを上げやすい食べ物とは?Medical DOC監修医が解説します。

※この記事はMedical DOCにて『「くも膜下出血の予防法」はご存知ですか?発症のリスクを上げやすい食べ物も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

村上 友太

監修医師
村上 友太(東京予防クリニック)

プロフィールをもっと見る
医師、医学博士。
2011年福島県立医科大学医学部卒業。2013年福島県立医科大学脳神経外科学入局。星総合病院脳卒中センター長、福島県立医科大学脳神経外科学講座助教、青森新都市病院脳神経外科医長を歴任。2022年より東京予防クリニック院長として内科疾患や脳神経疾患、予防医療を中心に診療している。
脳神経外科専門医、脳卒中専門医、抗加齢医学専門医、健康経営エキスパートアドバイザー。

「くも膜下出血」とは?

くも膜下出血には怖いイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
そのイメージ通りで、発症した人の3分の1は死亡し、3分の1は何らかの後遺症が生じ、残りの3分の1の人が社会復帰できるという、発症してしまうと大変な病気です。
くも膜下出血は脳卒中の一つで、比較的女性に多めで、40歳以降に多く、加齢にともなって発症率は増加します。
大人の発症原因の多くは脳の動脈にできたコブ(脳動脈瘤)の破裂であり、これは予防することが可能なものです。読者の皆様には予防方法について知っていただければと思います。

くも膜下出血発症のリスクを上げやすい食べ物

前述と同様で、くも膜下出血を直接的に予防すると言われている食べ物はありません。
くも膜下出血の発症リスクを上げる要素として高血圧は重要です。血圧が高くなりやすい食べ物について説明します。
しょっぱい味の食べ物のほとんどは塩分が多めなので、注意は必要です
これは、食塩を多く摂り過ぎると血圧が上がりやすいことが知られているからです。
食塩の摂取量だけではなく、食べ過ぎ・飲み過ぎ、肥満などにも注意が必要です。

麺類や汁物

麺類や汁物は、1日1杯までとして、出汁や麺つゆは飲まないようにするのが良いでしょう。ラーメンの出汁には塩分が多く含まれています。例えば、ラーメン1人前に塩分は6~7g入っていますが、汁を飲まない場合には、塩分の摂取は1-2gで抑えることができます。
これは味噌汁やスープなども同じであり、具だけを食べて汁を残すことで塩分摂取量は減らすことが可能です。

外食・惣菜・弁当

外食を行う際には、主食と主菜、副菜がそろっている定食を選ぶのが良いでしょう。
前述したように味噌汁は具だけ食べて汁は残す工夫が必要です。
それに加えて、佃煮や漬物は全部食べ切らないこと、干物、練り製品、肉加工品(ハムやソーセージ)などは食べすぎないこと、付け合わせの野菜やサラダにはたっぷりドレッシングをかけるのではなく、主菜の味付けを利用するということを意識してみてください。ドレッシングや醤油、ソースなどは使っても少量にとどめると塩分を抑えられます。
店舗や商品によっては、成分表示されている場合もあるため、おおよそどの程度の塩分やエネルギーがあるのか確認するのも良いでしょう。

大量の飲酒とおつまみ

アルコールの過剰摂取は血圧の上昇に関係します。飲酒する際に一緒に食べるおつまみには塩分やカロリーが過剰となることも多いので、高血圧だけではなく肥満になるリスクもあります。過剰な飲酒によって肝機能も悪化することもあるので、お酒の飲みすぎは避けましょう。

「くも膜下出血の予防」についてよくある質問

ここまでくも膜下出血の予防法などを紹介しました。ここでは「くも膜下出血の予防」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

くも膜下出血を予防するためにはどんな運動がおすすめですか?

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

くも膜下出血の原因となる高血圧症を予防する対策として運動を行うのがおすすめです。
体に大きな負荷をかける激しい運動ではなく、有酸素運動やストレッチなどを週3回以上、30分間程度で定期的に行うことが良いと思います。

くも膜下出血を発症する可能性の高い人の特徴を教えてください。

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

さまざまな疫学研究から未破裂脳動脈瘤が破裂しやすくなる要因が知られています。
血圧が高いこと、年齢が高いこと、女性、日本人、喫煙者、家族内にくも膜下出血を発症した人がいることなどです。
人種や遺伝的な背景、性別、年齢は自分ではコントロールできませんが、血圧を下げることや喫煙しないことについては生活習慣の中で努力可能です。

編集部まとめ

くも膜下出血の原因にはさまざまありますが、成人では脳動脈瘤が、小児では脳動静脈奇形が多い疾患です。これらは先天的な問題や人種など自分ではどうしようもない要因も関与しています。しかし、特に脳動脈瘤では血圧を下げることや禁煙することで破裂率を下げることが可能です。また、定期的な脳ドックを受けることや定期的な運動などの習慣もぜひ実践してほしいです。
くも膜下出血の発症予防として自分自身で取れる対策として高血圧症の予防をあげましたが、食べ物については一部のみの紹介になっています。高血圧に関する他の記事も参考にしていただき、日々の食生活に役立たせていただければ幸いです。

「くも膜下出血の予防」と関連する病気

「くも膜下出血の予防」と関連する病気は8個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

脳神経科の病気

内科の病気

くも膜下出血をはじめ脳血管の病気の多くは高血圧が関与しているので、高血圧症の発症予防や悪化予防を行うことが重要です。脳動脈瘤や脳動静脈奇形などの異常血管は脳ドックなどの検査を受けることで確認できるので、定期的に受けるようにしましょう。

「くも膜下出血の予防」と関連する症状

「くも膜下出血の予防」と関連している、似ている症状は6個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

これらの症状が複数あった場合にはくも膜下出血をはじめ、何らかの脳の病気が疑われるのですぐに救急車を呼んで病院を受診するようにしてください。

この記事の監修医師