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「小脳梗塞のリハビリ法」はご存知ですか?医師が徹底解説!

 公開日:2025/11/28
小脳梗塞のリハビリ法とは?Medical DOC監修医が解説します。

※この記事はMedical DOCにて『「小脳梗塞の症状」はご存知ですか?原因やリハビリ法も医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

村上 友太

監修医師
村上 友太(東京予防クリニック)

プロフィールをもっと見る
医師、医学博士。
2011年福島県立医科大学医学部卒業。2013年福島県立医科大学脳神経外科学入局。星総合病院脳卒中センター長、福島県立医科大学脳神経外科学講座助教、青森新都市病院脳神経外科医長を歴任。2022年より東京予防クリニック院長として内科疾患や脳神経疾患、予防医療を中心に診療している。
脳神経外科専門医、脳卒中専門医、抗加齢医学専門医、健康経営エキスパートアドバイザー。

「小脳梗塞」とは?

小脳梗塞とは、頭の後ろ側にある小脳という部分に起こる脳梗塞です。小脳は、ふらつかずに立ったり、まっすぐ歩いたりするために必要なバランス感覚を調整する重要な役割を担っています。この小脳に脳梗塞が起こる場合の特徴的な症状について解説していきます。

小脳梗塞のリハビリ法

装具療法によるリハビリ

小脳梗塞の患者さんは、最初は四肢のバランス調整が難しいことが多いので、杖などを使ってリハビリすることが有用です。通常のT字の杖のほか、両手で持てるタイプの杖などを使って歩行練習を行っていきます。最初は歩行が安定していないので、入院中からリハビリを開始します。歩行が安定してきたら、杖を使って日常生活を送ることを目標に日常生活でよくする動きの練習をして、ある程度できるようになったところで自宅へ退院します。

重りや弾性包帯を使ったリハビリ

小脳梗塞では、筋肉がだらんと力が抜けてしまい、良い姿勢を維持できないことがあります。このような患者さんには弾性包帯(よく伸び縮みする包帯)を巻くことで、関節の動きなどをある程度制限することで良い姿勢を維持できるようお手伝いします。また、重りをつけて、体を動かした時に遠心力や重りの抵抗が発生するようにすることで、腕を振っている感覚や移動している感覚を分かりやすくするといった方法もあります。 これらのリハビリは身体への負担が大きく、疲労が蓄積してしまう可能性もあります。試してみて疲労が大きい場合は、どの程度取り入れるかを主治医や担当の理学療法士と相談すると良いでしょう。

フレンケル体操

小脳梗塞などが原因で”思ったところにスムーズに手を伸ばす動作“がうまく出来なくなった人へのリハビリとして「フレンケル体操」というものがあります。フレンケル体操とは自分の体の動きを目で見ながら、何度も繰り返し練習するリハビリです。健康な人にとっては思った通りに体を動かすのは簡単なことですが、小脳に障害が出てしまうとそれぞれの筋肉をちょうど良いタイミングでちょうど良い具合に動かすというのが難しくなってしまいます。そこで、“自分のしたい動きをよく見て、目からの情報で動きを修正する”という訓練を何度も繰り返すことで体にその動きを覚えさせるのが、このフレンケル体操です。例えば歩行のリハビリであれば、歩く時に足で踏む場所にマークをつけて、そのマークをよく見て踏みながら歩くといったリハビリを行います。 小脳梗塞のリハビリは入院中から開始します。家に帰るために必要な動きができるようになったら退院し、その後は通院でリハビリを継続します。

「小脳梗塞の症状」についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「ここまで小脳梗塞の症状などを紹介しました。ここでは「小脳梗塞の症状」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

小脳梗塞の失調という症状はどのような状態でしょうか?

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

私たちが体を動かす時、たくさんの筋肉が同時にタイミングよくちょうど良い力加減で調整されています。失調症状とは、この筋肉のコントロールがうまくできず、スムーズな動きが出来なくなることを指します。また、体のバランス感覚が鈍くなってしまうことで、うまく動けなくなってしまうこともあります。具体的には歩く時にふらついてしまう、何かを掴もうとした時に手がふるえてうまく掴めないといった症状が見られます。失調症状が口に起こると、はっきりと話せなくなり、食べ物や飲み物をうまく飲み込めなくなってしまいます。

編集部まとめ

脳梗塞の症状としては、めまいや頭痛は一般的によく知られている症状です。しかし小脳梗塞が起こると、まっすぐ歩けなくなる、ろれつが回らなくなるといった特徴的な症状が出現します。脳梗塞の治療は早く始めるほど後遺症が残りにくくなります。小脳梗塞を疑う症状が現れたら、すぐに脳神経内科もしくは脳神経外科を受診しましょう。

「小脳梗塞の症状」と関連する病気

「小脳梗塞の症状」と関連する病気は5個ほどあります。 各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

脳神経内科・脳神経外科の病気

小脳は頭の後ろ側にある脳の一部です。小脳梗塞ではめまいが出たり、しゃべりづらくなったりしますが、耳からのめまいや大脳の脳梗塞によるしゃべりづらさとの区別が難しい場合もあります。

「小脳梗塞の症状」と関連する症状

「小脳梗塞の症状」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。 各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

  • めまいがする
  • 話しにくい
  • 歩くとふらふらする
  • 身体の半分が動かしにくい
  • 頭痛
これらの症状がある時には「小脳梗塞」「脳出血」「良性発作性頭位めまい症」「メニエール病」などの可能性があります。動けないほどのめまいやふらつきがある場合はすぐに医療機関を受診しましょう。

この記事の監修医師