ドライアイとは?症状や治療法を学び適切に対処しよう!
現在ドライアイを患わっている患者さんの数は増加しており、2,200万人はいるとも言われています。日本人の約20%はかかる病気であり、今は大丈夫でも誰でもドライアイになる可能性があります。誰でもかかるとされる病気ですがしっかりとドライアイのことを知り、適切に対処していけば症状の進行を抑えることができます。。さらに、対策をおこなうことでドライアイを患う可能性も下げることができます。今回はドライアイについてMedical DOC編集部がお届けします。
藤井 澄 (すみ眼科クリニック 院長)
目次 -INDEX-
ドライアイってどんな病気
ドライアイは涙の分泌に異常が生じ、目が乾きやすくなる病気のことです。主な異常は、涙の分泌量の不足や、涙自体の質のバランスが崩れることです。涙は目の表面を覆い、雑菌や外の乾燥などから目を守るバリアとしての役割があります。その涙に異常が起こることで目の表面に傷を作ってしまい、ドライアイとなるのです。ドライアイには大きく分けて4種類あります。
・涙液分泌減少型
・涙液蒸発亢進型
・BUT短縮型
・摩擦亢進型
まず『涙液分泌減少型』は、目が乾いても十分な涙が分泌されないことによるドライアイです。涙液分泌減少型によるドライアイは自己免疫疾患の基礎となってしまう症状でもあります。ただ、病的な理由がなくストレスや環境因子によって発症することのあるドライアイなのが特徴です。
『涙液蒸発亢進型』は涙が蒸発しやすくなるタイプのものです。涙膜の油層を作っているマイボーム腺に異常があり、油層が十分分泌されず涙が蒸発しやすくなるマイボーム腺機能不全が関与していることが多く、ドライアイ患者の約8割とも言われています。
『BUT短縮型』は涙の量に異常がないのに涙液層が破綻しやすく、ドライアイの症状がでるタイプです。目の表面に目立った傷がなく、涙の量も正常であることから、診察や検査を受けても異常が見つかりにくく、神経疾患、精神疾患、眼瞼痙攣などと間違えられることもあります。
『摩擦亢進型』は結膜のたるみ(結膜弛緩)や眼瞼下垂などが原因となって瞬目時の摩擦が生じてドライアイを生じるものです。特に結膜弛緩症では弛緩した結膜で涙液が眼表面に十分に行き渡らずに角膜表面が傷み、それにより涙がたくさんでて、ドライアイと流涙症が合併した「涙がでるドライアイ」の状態となります。
ドライアイの症状とは?
ドライアイには他の病気が潜んでいる可能性もあります。そのため、早めの治療が大事なのですが、症状を知らなければドライアイなのかどうかわかりません。ドライアイの大まかな症状は以下の通りです。
・目が乾いた感じがする
・ものが霞んで見える
・目がゴロゴロする
・目が疲れる
上記の中でも特に多いのが、『目が疲れる』という症状です。ドライアイの症状を訴える人の60%が目に疲れを感じている人が多いといわれています。目の疲れをよく感じるという人はドライアイを疑った方がいいでしょう。さらに、その他の症状もでていないか注意深く観察し、早めに病院で診てもらうのがおすすめです。
ドライアイかも!?見分けるポイントを紹介
もしかしたらドライアイかもしれないと思っていても、確信が持てなければ病院に行くのをためらってしまう方もいます。そこで、ドライアイを見分けるポイントを紹介します。
・目が疲れやすい
・目やにが出る
・目がゴロゴロする
・目が重たい感じがする
・目が乾く
・目に不快感がある
・目が痛い
・涙がよく出る
・視界が霞んで見える
・目がかゆい
・光が眩しく感じる
・目が充血する
これらの症状の中で半分当てはまっていれば、ドライアイの可能性が非常に高いです。どれも涙に異常が発生し、目が乾燥しやすくなったことで起こる症状なので、当てはまることが多ければ、早めに病院に行き適切な治療を行いましょう。
どんな人がドライアイになりやすい?
上記の症状に加えて、以下のことをしている方は特にドライアイになる可能性が高いです。
・コンタクトをしている
・パソコンを長時間使っている
・エアコンを長時間使う
・花粉症の方
・運転をよくする方
・高齢者
コンタクトレンズは目を乾燥させるため、目の充血やゴロゴロする感覚が起こりやすくなります。パソコンを長時間使っている場合や運転をよくしている方は、集中してしまうため瞬きが少なくなってしまい、涙液蒸発過多型のドライアイになりやすくなります。
エアコンを長時間使っている場合は、空気が乾燥してしまい目の乾燥を招き、ドライアイを患う可能性が非常に高いです。そして、花粉症や高齢者場合は、涙の分泌量に異常が発生してしまいドライアイの可能性が高まるのです。
目の症状に加えて、これらの行為を日頃からおこなっている方はドライアイを疑った方がいいでしょう。
ドライアイの治療法
ドライアイをずっと放置していると、症状が悪化し合併症を引き起こしてしまうかも知れません。さらに、常に目に不調を抱えているのは煩わしいです。ドライアイは治療できる病気です。少しでもドライアイかもしれないと感じたら、早めに眼科へ行き治療してもらいましょう。ドライアイの主な治療法は以下の通りです。
・人工涙液
・涙点プラグ
この2つがドライアイの治療法です。どういった治療法なのかを説明していきます。
人工涙液とはどんな治療法?
症状が軽い場合は、潤いを持たせる点眼薬で緩和させることができます。ドライアイの治療に用いられる点眼薬には人工涙液、ヒアルロン酸製剤、ムチンや水分を分泌促進する点眼薬、ムチンを産生する点眼薬があります。人工涙液は市販で手に入りますが、防腐剤が含まれていると目に悪い影響が出てしまう可能性があるため、防腐剤フリーのものを選ぶ必要があります。
涙点プラグとはどんな治療法?
『涙点プラグ』とは、シリコン製のプラグを涙点に挿入し、涙の排出を軽減させる治療法です。基本的に目の表面の傷が改善しない時の治療法としておこなわれます。人工涙液とは違い、自分の涙で目を潤おすことができるため、非常に効果の高い治療法です。さらに、涙液プラグによって涙の量を適量に保てるため、コンタクトの装着による負担を軽減することができるのも魅力の1つです。
涙点プラグは外来でおこなわれるのですが、処置が非常に簡単で5分程度で完了します。痛みもなく、外来ですぐに外すこともでき、料金も両目全ての涙点にプラグを入れても約1万円ほどです。もし、ドライアイで悩んでいるのならおすすめの治療法です。
ドライアイにならないための対策
せっかくドライアイを治療しても、再発してしまえば意味がありません。そのため、治療だけではなく再発防止の対策も必要です。対策法は以下の通りです。
・パソコンの位置を目の下にする
・エアコンなどの風を直接受けない
・加湿を心がける
・コンタクトレンズは正しく使う
・保湿用メガネを使う
どれも目を極度に乾燥させないことを重視した対策となっています。まばたきの減少や湿度の低下があれば、目が乾燥しやすくなり、またドライアイが再発してしまいます。常に目が乾かないような環境づくりをしていけば十分対策していけるので、ドライアイの再発防止のために実践しましょう。
ドライアイを知り適切に治療!
ドライアイに関して説明してきたことをまとめると、
・ドライアイは涙の異常によって起こる病気
・症状は目の疲れやかすみ、目の中がゴロゴロとするなど
・目が乾燥しやすい状況だとドライアイになりやすい
・治療法は涙点プラグや自己血清点眼などが有効
となっています。ドライアイは日本人の約20%が抱えている病です。さらにスマートフォンなどが当たり前になりまばたきの減少によって、ドライアイ患者は増え続けています。今は患わっていなくても今後ドライアイになることも十分ありえます。
そういった場合に備え、今回紹介したことを参考に適切にドライアイを治療していきましょう。そして、日頃から対策もおこない、ドライアイにならない努力もしていければ完璧です。
監修ドクターコメント
藤井先生
最近、パソコンやスマートフォンなどの普及により目を酷使して、目が疲れやすい、あるいは何となく目に不快を感じるという人が増えています。目に不快感があると仕事のみならず、日常生活でも大きな不便を感じたり、肩こり、頭痛、吐き気などの症状を招いたりすることがあります。目が重い、目やにが出る、目がゴロゴロするなどのちょっとした不快感などは、早期の診断と治療により改善することが多いので、早めに医療機関を受診することをお薦めします。
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