突然死(心臓麻痺)の症状・原因とは?
突然死(心臓麻痺)(読み方:とつぜんし(しんぞうまひ))とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。
この記事の監修ドクター:
品川 弥人 医師(しながわ内科・循環器クリニック院長)
突然死(心臓麻痺)とは
突然死とは健康そうに見えた人が予期せず突然帰らぬ人になる事であり、医学的には「症状が出現してから24時間以内の予期しない内因死」と定義されています。我が国では年間約10万人の突然死があり、このうち約6万人が心臓の異常が原因となる心臓突然死です。実に1日約160人もの人が心臓突然死している計算になります。
引用:日本不整脈心電学会
http://new.jhrs.or.jp/public/lecture/lecture-4/
突然死(心臓麻痺)の症状
平成六年度の厚生省の突然死に関する研究では、就寝中がもっとも多く、次いで入浴中、休養・休憩中、排便中となっています。また、突然死の原因でもっとも多い心筋梗塞発作は朝方にピークがあることが知られています。
心筋梗塞の発作には通常、激しい胸の痛みがともないます。
突然死(心臓麻痺)の原因
突然死の原因には、急性心筋梗塞、狭心症、不整脈、心筋疾患、弁膜症、心不全など心臓病によるものが六割以上と多く、ほかに脳血管障害、消化器疾患などがあります。
突然死の中でも心臓病に原因するものを心臓突然死といい、急性症状が起こってから1時間以内と短時間で死亡するため、「瞬間死」ともいっています。心臓突然死は年間約5万人といわれ、その中で特に多いのが急性心筋梗塞です。
心臓突然死は先にあげた心臓病が原因となりますが、心臓が停止する直接の原因は、心室細動という不整脈が大部分です。
心臓麻痺の治療方法
心室細動を正常な脈に戻すには心臓に電気ショックを通電して強制的に心臓の異常なリズムをリセットする「電気的除細動」をできるだけ早く行う以外にありません。除細動が1分遅れるごとに7~10%ずつ生存率が低下していきます。特に、脳は血流障害にはきわめて弱く、血流がとだえて数分たつと脳細胞が死んでしまいますので、電気的除細動までのあいだ心臓マッサージや人工呼吸などの心肺蘇生術を行って脳細胞のダメージを最小限に抑える必要があります。
引用:日本不整脈心電学会
http://new.jhrs.or.jp/public/lecture/lecture-4/