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高血圧(本態性高血圧)の症状や原因、治療方法とは?

 更新日:2023/03/27

本態性高血圧(読み方:ほんたいせいこうけつあつ)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
高橋宏樹 医師(高橋医院 副院長)

本態性高血圧とは

原因の判らないものをいい、高血圧症の約90%がこれに入ります。本態性高血圧症は遺伝的な因子や生活習慣などの環境因子が関与しており、生活習慣病といわれています。原因としては以下のことが考えられます。

引用:国立循環器病研究センター 循環器病情報サービス
http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/disease/hypertension.html

高橋宏樹医師 高橋医院副院長監修ドクターのコメント
本態性高血圧とは、原因の分からない高血圧のことを言い、ほとんどの高血圧はこの本態性高血圧に分類されます。

本態性高血圧の症状

高血圧自体が何かの症状を引き起こすことは通常ありません。健康診断やほかの病気の診断の際に血圧測定を行い、病気に気がつくケースが一般的です。患者さんの中には、軽い頭痛やだるさ(倦怠感)、肩こり、めまいなどを訴える方もいますが、これらの症状と高血圧(本態性高血圧)の関連ははっきりしていません。
ただし長年、高血圧の状態を放置しておくと、心臓の負担が大きくなり、血管が硬くなるなどして、虚血性心疾患(きょけつせいしんしっかん)や脳卒中を起こす可能性があるので注意が必要です。

引用:エーザイの一般生活者向けサイト
http://www.eisai.jp/diseases-and-symptoms/detail/pbaid_3_nodeid_143_faqid_230_detail.html

本態性高血圧の原因

日本人の高血圧の85~90%は、原因のはっきりしない本態性高血圧といわれています1)。もともと高血圧になりやすい体質や、塩分の摂り過ぎ、肥満、過度の飲酒、運動不足、ストレス、喫煙などが原因で発症すると考えられます。

引用:ファイザー 生活習慣病オンライン
http://www.sageru.jp/bloodpressure/knowledge/2types.html

本態性高血圧の検査法

高血圧であることを診断するためには、一度だけでなく、何度か血圧を測り記録していくことが必要です。また血圧は日中常に変化し、ストレスや環境によっても数値が変わります。とくに医師の前に座ると緊張してしまって血圧が上がってしまう「白衣性高血圧(びゃくいせいこうけつあつ)」という状態もありますので、装置を身につけて24時間、あるいは数日間血圧を測定することも必要になる場合があります。また、家庭血圧を測定することも行われます。そこでホルモンの検査なども行い、原因となる内臓の病気がないことがわかると「本態性高血圧」と診断されます。

引用:エーザイの一般生活者向けサイト
http://www.eisai.jp/diseases-and-symptoms/detail/pbaid_3_nodeid_143_faqid_230_detail.html

本態性高血圧の治療方法

本態性高血圧は、まず生活習慣の改善が基本です。生活習慣の改善とは、減塩・減量・運動の推進・節酒・禁煙を中心に行います。
減塩は塩分摂取1日6g未満を目指しますが、近年日本人の塩分摂取量は、減少傾向にあるものの1日約10gといわれており薄味に慣れる必要があります。生活習慣の修正をしても血圧が改善しない場合や、重度の高血圧、合併症のある場合は内服治療が検討されます。二次性高血圧では、主に原因となる病気の治療を行います。
血圧を下げる薬(降圧薬)には多くの種類があり、患者さんの状況によって使用する薬を決定します。降圧目標を達成するために、複数の降圧薬を組み合わせることもあります。
また、降圧薬を飲み始めると一生飲み続けなければならないと思われている方も多いと思います。降圧薬は高血圧の原因を治しているわけではないので、中断すれば当然血圧は上がります。ただし、内服していても生活習慣の改善により血圧が十分に下がってくれば減量や中止出来る場合も多くあります。

引用:順天堂大学医学部附属順天堂病院 腎・高血圧内科
https://www.juntendo.ac.jp/hospital/clinic/zinzo/about/disease/kanja02_08.html

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