マウスピース型矯正は痛い?痛みを感じる原因・マウスピース型矯正の特徴についても解説
マウスピース型矯正は取り外しが容易なため、状況に応じて取り外しが行えるのが特徴です。また、あまり違和感を感じないほど薄く、生活する上での負担を減らせるものもあります。
しかし、人によっては治療中に痛みを感じたり、不快感を覚えることもあるといいます。
今回は、マウスピース型矯正の特徴や痛みを感じる原因について解説していきます。
監修歯科医師:
松井 力(きらら歯科クリニック)
日本歯科大学新潟歯学部卒業
平成6~8年
群馬県藤岡市医療法人ひまわり会江本歯科医院に勤務
平成9~12年
群馬県高崎市山名中央歯科医院院長としてとして勤務
平成12年4月
きらら歯科クリニック開業 現在に至る
目次 -INDEX-
マウスピース型矯正は痛い?
マウスピース型矯正は、ワイヤー矯正と比べて痛みを抑えられるのが特徴です。マウスピース型矯正はワイヤー・ブラケットを装着せず、ポリウレタンなどを使用した透明なマウスピースを口内に装着し矯正を行います。
マウスピース型矯正・ワイヤー矯正はどちらも歯列矯正の手段ですが、治療方法が異なるため、治療中の痛みにも違いがあります。
まずは、マウスピース型矯正の痛みについて解説していきます。治療中の痛みが気になる方は、歯科医師と相談して矯正方法を選びましょう。
段階的に歯を動かすためあまり痛みは強くないのが一般的
マウスピース型矯正はアライナー矯正とも呼ばれ、段階的にマウスピースを替えながら歯を動かし、矯正を行っていきます。
ワイヤー矯正のように常に圧力をかける必要がなく、少しずつ段階的に歯を動かしていくため、痛みを強く感じにくいのが一般的です。
痛みの感じ方には個人差もある
マウスピース型矯正はマウスピースを少しずつ変更し治療を行います。そのため当初は痛くなかったにも関わらず、変更したら痛みが出るようになるなど、痛みの感じ方は人によって異なります。またマウスピース型矯正は食事の際に取り外すことが多いです。この取り外しの刺激が蓄積し、痛みに繋がるケースも見られます。
さらに治療中に歯磨きなどで十分な口腔ケアを行わなかった場合や、装着するマウスピースが清潔に保たれていなかった場合、むし歯や歯周病が発生し痛みの原因になる可能性があるため注意しましょう。
マウスピース型矯正は1日のうち20時間程度装着する必要があります。治療に伴う痛み以外を感じた場合、歯科医師に相談してみましょう。
マウスピース型矯正で痛みを感じる原因は?
マウスピース型矯正で痛みを感じる原因は、大きく分けると治療の過程によるもの・歯科医院側のトラブルによるものがあります。
矯正治療の過程による痛みには、マウスピースの変更までに十分歯が動いていない・治療中のケア不足でむし歯や歯周病になってしまうなどがあります。歯科医院側のトラブルとしては、施術を担当する歯科医師の技量不足によるものが近年急増しています。
このトラブルを回避するためには、歯科医院のマウスピース型矯正の治療方針、対応などについてしっかり調べたうえで治療を受けることがおすすめです。その他にも、歯科医師の資格なども確認すると良いでしょう。
マウスピース型矯正の特徴
マウスピース型治療はワイヤー治療のようにワイヤー・ブラケットが露出しないため、審美性が高いことが特徴に挙げられます。このマウスピース型矯正が登場したのは1990年代であり、当初はマウスピース型では矯正できない症状が多く存在しました。
現在は研究が進み、以前と比べると治療を受けられる症例が増えています。ここからは、マウスピース型治療の特徴について解説していきます。歯列矯正の相談を行う前の事前知識として、参考になれば幸いです。
透明で周りから気付かれにくい
マウスピースは透明のため、周囲から気づかれにくいのが特徴です。従来のワイヤー治療ではワイヤー・ブラケットが目立ち、矯正中であることが周囲に気づかれやすいという特徴がありました。
現在はワイヤー治療もワイヤー・ブラケット共に透明な器具や、歯の裏に装着する治療法も存在します。しかし滑舌に影響が出たり、食事に違和感を感じるなどのデメリットがあります。
使用感や周囲に気づかれにくいという点に重点を置いている場合、マウスピース型矯正は有効な治療だといえるでしょう。
ほかの矯正方法より通院回数が少なくて済む
ワイヤー矯正の場合は、月に1回程度口内の確認やワイヤーの調整のために通院する必要があります。マウスピース型矯正は日数の経過に合わせてマウスピースを交換する治療法のため、通院は定期健診・マウスピースの受け取りなどで、通院回数を減らすことが可能です。
ただし自宅でマウスピースの管理を行う必要があるため、歯科医師からの説明をきちんと聞き守ることが重要です。装着方法を間違えると、効果が十分に発揮できないため注意しましょう。
自分で取り外し可能で清潔を保てる
マウスピース型は1日の内20時間程度装着しておく必要があります。食事の際や重い物を持つ際に食いしばりで歯に力を込める時などは、自分で取り外しが可能です。また歯磨きの際に取り外して、通常通りに歯を磨くことも可能です。
ワイヤー矯正の場合ワイヤー・ブラケットに汚れが溜まりやすくなりますが、マウスピース型矯正の場合その心配はほとんどありません。
注意点として、歯磨きをした後は忘れずにマウスピースの洗浄も行いましょう。洗浄を怠ってしまうと、マウスピースに付着した菌が、むし歯・歯周病の原因になる可能性があります。
薄くて違和感が少ない
マウスピース型矯正に使用される器具は薄い作りになっているため、使用していても違和感は少ないといわれています。そのため、発声を妨げにくいことも特徴にあげられます。
矯正器具によっては付け心地が悪くストレスの原因になったり、発声の邪魔になるといったトラブルを招く可能性があります。日常生活での違和感が不安な場合は、マウスピース型矯正で矯正可能か歯科医師に確認してみましょう。
矯正治療の経過が分かりやすい
ワイヤー矯正の場合、歯科医師がワイヤー・ブラケットを調整するため治療経過が実感しにくく、モチベーションの維持に悩む方もいるようです。マウスピース型矯正の場合、装着するマウスピースが治療が進むにつれ変わっていくため、治療が進んでいることを認識しやすいでしょう。
また、インビザライン(※1)と呼ばれるマウスピース型矯正の場合、事前治療で治療完成予想を立てるため、それに少しずつ近づいていくという達成感もモチベーション向上に繋がります。
自宅でのマウスピース管理が問題なくできて、治療の経過がはっきりした方が良い場合はマウスピース型矯正を検討してみるのがおすすめです。
(※1) 未承認医薬品等であるため医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。
マウスピース型矯正を受ける歯科医院を選ぶポイント
マウスピース型矯正の治療において重要な点は、治療に使用するマウスピースの品質です。マウスピース型矯正は痛みが少ないため需要が高く、「キレイライン矯正」「oh my teeth」「インビザライン」(※)などさまざまな商品が発売されています。そのため、十分な知識・技術を持たない歯科医師によって適切なマウスピースではない治療が行われ、トラブルの原因に繋がる危険性が指摘されています。
このトラブルを回避する方法の1つが、信頼できるブランドのマウスピースを利用している歯科医院を探すことです。マウスピース型矯正を検討している方は、歯科医院の公式ホームページなどで使用しているブランドを確認してみましょう。
(※)未承認医薬品等であるため医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。
信頼できるブランドを扱う歯科医院で受けると安心
マウスピース型矯正を受けるときは、信頼できるブランドを扱っている歯科医院で治療を受けると安心です。例えば、その中の一つに世界的にシェアの高いインビザラインがあります。
インビザラインはアメリカで開発されたマウスピース型矯正器具です。レントゲン・3Dプリンターで現在の状態から治療後の予想図までの準備をし、治療を開始します。
この手法によって、治療開始時点で各段階ごとのマウスピースを用意することが可能となっています。日本国内でのシェアも高い治療器具です。
ただし、デメリットもあります。22時間程度マウスピースを装着する必要があり、装着時間が短いと思うように矯正が進みません。また途中でむし歯や被せ物の治療が必要になるとマウスピースも修正が必要になります。
品質の低いマウスピースによる歯列矯正は思わぬ危険も
マウスピース型矯正において重要なのは治療予測からのズレを減らし、治療開始時に打ち立てた治療予測を実現することです。
そのためには事前検査・歯科医師による定期検診が欠かせませんが、治療に使用するマウスピースの質によっては予定通りの治療が進められない危険性があります。マウスピース型矯正を受ける際は、使用する器具もあらかじめ確認しておきましょう。
マウスピース型矯正のご相談ならきらら歯科クリニックへ
マウスピース型矯正について相談したい方はきらら歯科クリニックがおすすめです。
治療だけでなく治療後のメンテナンスや自宅でのセルフケアに力を入れており、口内トラブルを繰り返さないことを目標に掲げています。
検査に使用する機材としてマイクロスコープ・CT撮影・口腔内カメラなどを取り揃えており、滅菌対策にも力を入れています。
院内は待合室・治療スペース・カウンセリングルームがある本棟に加え、お子さん連れの方も安心して治療を受けられる託児棟や、個室にメイクルームを完備したSORRISO(ソリッソ)など、ニーズに合わせた施設であることが特徴的です。
2008年からインビザラインを提供している経験豊富な院長による治療
インビザラインは、日本で治療を開始したのが2006年と日が浅い治療法です。
きらら歯科医院の院長は2008年からインビザラインの治療を開始しており、インビザラインのスペシャリストです。
またマウスピース型矯正だけでなくインプラント・歯周病・顎咬合にも精通しているため、さまざまな視点から矯正治療を受けられます。
日本矯正歯科学会認定医によるカウンセリングも実施
矯正治療の概要や、費用・期間といったさまざまな疑問から治療に踏み切れない方は少なくありません。
きらら歯科医院では指定された医療機関で研修・臨床を受け、学会の審査に合格した日本矯正歯科学会 認定医によるカウンセリングを実施しています。
ご自身が納得して治療が受けられるよう治療計画の説明・相談も行っているため、矯正歯科に興味がある方は受診を検討してみましょう。
症例によってはマウスピース矯正とワイヤー矯正を組み合わせることも可能
症状によってはマウスピース型矯正のみでは治療が完了しない場合があります。
そのためきらら歯科クリニックでは、必要に応じて治療工程の一部でワイヤー矯正の併用を提案する場合があります。
具体例としては歯が折り重なりデコボコしている叢生(そうせい)と呼ばれる場合や、顎の上下左右のズレが酷い上下顎前突と呼ばれる場合です。
治療計画を立てる際、矯正治療の方針は慎重に決定しましょう。
Webによる予約も可能
きらら歯科クリニックは予約優先制のため、治療を受ける際はあらかじめ予約を行うとスムーズに治療を受けられます。
予約は電話もしくはWeb予約に対応しているため、状況に合わせて使い分けが可能です。
Web予約を行いたい場合は、公式ホームページ内に予約フォームのリンクが掲載されているので、そちらから予約することが可能です。
きらら歯科クリニックの基本情報
アクセス・住所・診療時間
JR飯田線 伊那北駅 徒歩3分
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
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9:00~13:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ★ | ▲ | - |
14:00~18:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ★ | ▲ | - |
★:8:00~13:00/14:00~17:00
▲:第3のみ診療(矯正日、9:00~13:00/14:00~17:00)
※予約優先制
参考文献