インプラント治療の相談はどうする?インプラント治療のよくある悩みや歯科医院の選び方
インプラント治療に興味があるけれど、手術・治療期間・費用などに対して不安を抱えている方もいるのではないでしょうか。
インプラント治療は健康な歯を削る必要がなく、しっかり噛めることがメリットですが、手術が必要で治療費が高額というデメリットも存在します。
納得して治療を受けるには、歯科医院で事前に悩みを相談することが大切です。
本記事では、インプラント治療のよくある悩みや歯科医院の選び方を解説していきます。
監修歯科医師:
下川 博之(ららデンタルクリニック)
2001年 東京歯科大学 歯科臨床研修医
2002年 東京歯科大学 歯科補綴学第一講座病院助手(現老年歯科補綴学講座)
2004年 都内歯科医院 勤務
2009年 鵠沼アルカディア歯科インプラントセンター 勤務
2013年 上大岡アルカディア歯科院長
2019年 ららデンタルクリニック開院
目次 -INDEX-
インプラント治療の特徴
インプラント治療とは、むし歯・歯周病・外傷などによって歯を失った箇所の顎骨にインプラントを埋め込み、人工歯を取り付けて歯の機能を回復させる治療法です。
まずはメリット・デメリットや治療の流れなど、インプラント治療の特徴を確認しておきましょう。
インプラント治療のメリット・デメリット
インプラント治療のメリットには、以下のようなものが挙げられます。
- ブリッジのように隣の歯を削る必要がない
- 入れ歯のように取り外す手間がない
- しっかり噛める
- 人工歯部分が破損しても交換しやすい
- 見た目がよい
- 発音の回復が可能
残っている歯への負担が少なく人工歯をしっかり固定できる一方で、次のようなデメリットも存在します。
- 外科的手術が必要
- 全身状態によっては手術が難しい場合がある
- 治療期間が長め
- 細菌感染を起こす可能性がある
- 保険適用外のため費用が高額
- 骨量が不足していると治療が難しい場合がある
インプラントは骨と強固に結合しますが、粘膜との結合は弱く、メンテナンスが不十分だと感染リスクが高まります。
インプラント治療の流れ
インプラント治療では、まず手術の前に十分な診察・検査を行い治療計画を立てます。むし歯や歯周病などが見つかった場合は、インプラント治療よりも先に治療が必要となります。
次に、患者さんに合わせてガイドの型取りをし、埋入手術を行う流れが一般的です。
手術では歯肉の下にある歯槽骨にドリルで穴を開け、ネジ型のインプラント体を埋め込みます。3~6ヵ月後にインプラントと骨が結合したら、アバットメント(土台)を立てて人工歯を被せます。
埋入手術の際にインプラントを歯肉で覆った場合は、歯肉を切開してインプラントの頭を出す手術が必要です。治療後は定期的なメンテナンスを行い、お口の中をよい状態に保ちます。
治療後のメンテナンスの重要性
インプラントを長持ちさせ、お口の中をよい状態に維持するためには、治療後のメンテナンスが重要です。
インプラント治療後、人工歯の欠け・脱落・緩みなどの不具合が生じても、しっかりメンテナンスを受けていれば早期解決につながるでしょう。不具合がなくても、定期的にチェックしてもらうことでトラブルを防げる可能性が高まります。
また、日頃のケアが不十分だとインプラント周囲炎のリスクが高まります。歯科医院でメンテナンスや指導を受け、細菌感染を防いだり早期に治療したりすることが大切です。
インプラント治療のよくある悩み
インプラント治療にはさまざまなメリットがあるものの、外科手術が必要だったり治療費が高額になったりすることから、不安や悩みを抱えている方もいることでしょう。
ここでは痛みや治療期間など、インプラント治療のよくある悩みを解説していきます。
外科的手術や痛みへの不安
インプラントを埋め込む際に、歯肉を切開したり顎骨に穴を開けたりなどの外科的手術が必要です。しかし、麻酔下で行うため痛みを感じることは少ないでしょう。
麻酔医がいる歯科医院では局所麻酔ではなく静脈内鎮静法を使用でき、よりリラックスして手術を受けられます。術後麻酔が切れて痛みを感じる場合は、処方された鎮痛薬を服用します。通常は数回の服用で痛みが治まっていきますが、長期間続く場合は歯科医院に相談しましょう。
治療期間の長さや費用への不安
治療期間は症例によって異なりますが、顎骨とインプラントが結合するまでには数ヵ月かかります。
また、通常のインプラント治療は保険適用外のため治療費が高額で、インプラント1本あたりの費用相場は300,000〜500,000円(税込)です。外傷・腫瘍で顎骨を失った場合や先天的に歯・顎骨が欠損している場合など、保険が適用されるのは一部のケースに限られます。
治療費には手術代、検査費・人工歯の費用・薬代なども含まれます。後悔しないためにも、治療期間や費用を事前にしっかり確認しましょう。
持病があって治療が不安
インプラント治療では外科的手術を行うため、持病があって不安な方もいることでしょう。持病があっても治療できる場合もありますが、全身状態や服用している薬によってはインプラント治療が適さないことがあります。
インプラント治療にあたり、注意が必要な疾患は以下のとおりです。
- 循環器系疾患(高血圧・心臓疾患など)
- 呼吸器系疾患(喘息・慢性気管支炎など)
- 糖尿病
- 骨粗しょう症
- 腎臓・肝臓の機能障害
インプラント治療を行う際はお口の中だけではなく全身状態の把握も重要なため、持病や服薬について歯科医院で聞かれた場合は正確に伝えましょう。
治療後の保証やアフターケアへの不安
インプラント治療後、万が一トラブルが発生した場合の保証やアフターケアがしっかり受けられるのか、気になる方もいるのではないでしょうか。
保証制度を導入している歯科医院は多くありますが、保証内容や期間は歯科医院によって異なるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
また、アフターケアもインプラント治療では重要です。治療後の定期検診の頻度や受けられるアフターケアの内容なども、事前に確認しておくことをおすすめします。
骨が少なくてインプラント治療を断られた
インプラントを埋め込む部分に十分な骨がない場合、そのままではインプラントを入れられないため治療を断られるケースがあります。
骨が少ないケースでも骨を造る手術を行えば治療は可能ですが、対応していない歯科医院だと治療が難しい場合があります。骨が少ないことが理由でインプラント治療を受けられなかった方は、骨を造る手術に対応している歯科医院を探してみましょう。
インプラント治療を相談する歯科医院の選び方
インプラント治療を検討している方は、まず歯科医院で相談し、診察や検査を受けてから治療を受けるかどうか決めることをおすすめします。
納得したうえで質の高い治療を受けるためにも、悩みをしっかり相談でき、設備や滅菌対策などが十分な歯科医院を選びましょう。
心配なことや不安なことをしっかり相談できるか
インプラント治療は外科的手術を伴うため、治療を受ける前に心配なことや不安なことはしっかり相談して解消しておきましょう。相談しやすい歯科医院のポイントは、以下のとおりです。
- メリットだけではなくデメリットも説明してくれる
- インプラント以外の治療法の選択肢も提案してくれる
- お口だけではなく全身状態もしっかり確認してくれる
- 治療スケジュールや費用も治療前に丁寧に説明してくれる
インプラント治療を相談する際は、患者さんが納得できるまで丁寧に説明し、同意のうえで治療を進めてくれる歯科医院をおすすめします。
歯科用CTなどの検査設備が揃っているか
事前検査でお口の中の状態を正確に把握することは、精密なインプラント治療を行ううえで大切です。
歯科用CTは顎骨の状態や骨内部の神経・血管などを立体的に把握できる検査機器で、インプラントをより的確な位置と角度で埋入するのに役立ちます。
歯科用CTをはじめとした検査設備が揃っている歯科医院であれば、お口の中をより正確に解析できるでしょう。
滅菌対策が徹底しているか
治療時の細菌感染リスクを抑えるため、滅菌対策を徹底している歯科医院を選ぶことも重要なポイントです。
手術室は清潔な環境に保たれているか、治療器具の滅菌が徹底されているかなど、衛生面の取り組みを確認しておきましょう。
インプラント治療を成功させるためにも、高性能な滅菌システムを導入し、しっかり感染症対策がとられている歯科医院を選びましょう。
保証やアフターケアがしっかりしているか
治療後のトラブル防止や、万が一トラブルが生じた場合を考慮すると、保証やアフターケアがしっかりしている歯科医院がおすすめです。
保証について公式ホームページに明記していたり、アフターケアの説明が丁寧にされたりする歯科医院は、信頼性が高いでしょう。
保証内容・保証期間・条件などは歯科医院によって異なるので、公式ホームページを確認しましょう。
インプラント治療の経験が豊富か
インプラント治療は専門性が高い治療のため、経験が豊富な歯科医院を選ぶことも大切です。歯科医院の公式ホームページで、インプラントの治療経験が掲載されている場合は参考にするとよいでしょう。
また、定期的に研修会や学会に参加し、知識や技術の研鑽を積んでいる歯科医師も、インプラント治療において信頼性が高いといえます。
骨が少ないなどの難症例にも対応可能か
難症例にも対応している歯科医院であれば、骨が少なくてインプラント治療を断られた方でも治療を受けられる可能性があります。
骨が少ない場合は、下顎の奥の骨を移植したり人工的な材料を用いて骨を増やしたりすれば治療が可能です。難症例にも対応可能な技術力と経験がある歯科医院かどうか、ホームページで症例や取り組みなどをチェックしてみましょう。
インプラント治療の悩みは事前の相談が大切
インプラント治療の悩みがある場合は、事前に歯科医院に相談し、治療の流れや不安な点をしっかり確認しておくことが大切です。
納得したうえで治療を受けるためには、歯科医院側からの説明だけではなく、患者さん側の悩みや疑問点の解消も重要です。
些細なことでも気になる点があれば、まずは気軽に相談してみましょう。
インプラントのご相談はららデンタルクリニックへ
インプラント治療に悩んでいる方は、患者さんの目線に立ったインプラント治療を行っている、ららデンタルクリニックへ相談してみてはいかがでしょうか。
ららデンタルクリニックでは、日本口腔インプラント学会などに所属する院長先生が、患者さんのさまざまなお口の環境改善に取り組まれています。
X線や歯科用CTによる術前検査と全身状態も含めた包括的な治療
ららデンタルクリニックでは、全身状態・噛み合わせ・X線・歯科用CTなどの術前検査や、食生活・癖の状況把握など詳細な検査を行い、包括的な治療計画を提案しています。
インプラント埋入にこだわらず、お口の中全体を考慮して歯列矯正を含めた総合的な治療を提案してくれる点が魅力です。
ららデンタルクリニックに相談すれば、自分にインプラント治療が合っているのか、もしくはほかの治療法がいいのか、相談に乗ってくれるでしょう。
骨が少ない場合でも大がかりな手術なしでインプラント治療が可能
従来、骨が少ない場合にインプラント治療を行う際は、上顎洞挙上術(サイナスリフト)や骨造成などの大がかりな手術が必要でした。しかし、エクストラワイドショートインプラントとドリリングテクニックと呼ばれる新しい技術により、大がかりな手術なしで治療できるケースが増えています。
また、新しい技術による治療では、従来の骨を造る手術よりも治療期間を短縮できることも魅力です。ららデンタルクリニックではこれらの技術をインプラント治療に取り入れています。
骨が少ないという理由でインプラント治療を諦める前に、まずはららデンタルクリニックに相談してみましょう。
リラックスした状態で治療を受けられる環境
ららデンタルクリニックでは、患者さんがリラックスした状態で治療を受けられるよう、痛みに配慮した治療を行っています。
不安が強い方や痛みに弱い方のために、麻酔科医の管理下で行う静脈内鎮静法による治療も用意されています。静脈内鎮静法は眠っているような状態の間に手術が終わり、恐怖や痛みを感じにくいことが魅力です。
高血圧症や糖尿病などの疾患がある方でも行えるので、治療が不安な方や痛みに弱い方は、ららデンタルクリニックに相談してみてはいかがでしょうか。
ららデンタルクリニックの基本情報
アクセス・住所・診療時間・費用・治療期間・治療回数
京浜急行・ブルーライン 上大岡駅より徒歩10分
神奈中バス 最戸町駅より徒歩1分
神奈川県横浜市南区別所1丁目14-1 イトーヨーカドー横浜別所店1階
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
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10:00~13:30 | ● | ● | ● | ● | ● | ▲ | ▲ | ▲ |
15:00~19:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ▲ | ▲ | ▲ |
▲:9:00〜13:30/15:00〜18:00
【費用(税込)】
CT:19,800円
一次手術:198,000〜220,000円
インプラント上部構造(人工歯):1本につき165,000〜230,000円
付随処置:22,000〜55,000円
ソケットリフト 1歯 33,000円
サイナスオートグラフト 1歯 33,000円
オッセオデンシフィケーション 1歯 33,000円
GBR骨造成単独オペ(再生治療材料費込) 1歯 66,000円
サイナスリフトU再生治療材料費込) 片側 154,000円
【治療期間】約2〜4ヶ月(骨造成や歯肉移植をする場合は、さらに6ヶ月程度かかる場合がある)
【治療回数】2〜6回
参考文献