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インプラント・ブリッジ・入れ歯の特徴や違い、選び方を歯科医が解説

 公開日:2023/02/28
インプラント・ブリッジ・入れ歯の特徴や違い、選び方を歯科医が解説

何らかの原因で自分の歯を失った場合に、その代わりになる歯を入れる治療では「ブリッジ」「入れ歯」「インプラント」の3つの治療法から選択できます。とはいえ、複数の治療法から選ぶとなると「どれを選んだらいいかわからない」と悩まれる方も多いでしょう。そこで今回は、それぞれの特徴や使用感・見た目などの比較、さらに選ぶ際のポイントを和田デンタルクリニック院長の和田先生に解説してもらいました。

和田 晃

監修歯科医師
和田 晃(和田デンタルクリニック)

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昭和大学歯学部卒業。同大学歯学部臨床研修修了後、大手医療法人に入社。日本におけるインプラントのスペシャリストの下で難症例インプラントを多数経験する。同医療法人の横浜・東京の分院長を経た後、横浜市港北区に和田デンタルクリニックを開設。「患者様にやさしい世界基準の歯科医療を提供」をコンセプトに、新しい設備と技術、科学的根拠に基づいた正確な診断・治療に終始する。日本口腔インプラント学会、国際インプラント学会所属。

「インプラント」「ブリッジ」「入れ歯」 3つの治療法の違いやメリット・デメリットを歯科医師が解説

「インプラント」「ブリッジ」「入れ歯」 3つの治療法の違いやメリット・デメリットを歯科医師が解説

編集部編集部

はじめに、「インプラント」はどのような治療法で、どんなメリット・デメリットがあるのかを教えてください。

和田 晃先生和田先生

インプラントは顎の骨の中にチタン製の人工歯根(フィクスチャー)を埋め込み、その上に人工歯を被せる治療法です。天然歯に近い構造なのでしっかり噛めて、見た目も自然なのが特徴です。デメリットとしては保険適用外なので費用が高額なこと、外科手術をともなうことなどが挙げられます。

編集部編集部

では、「ブリッジ」はどのような治療法で、どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか?

和田 晃先生和田先生

ブリッジは歯のないところの両側に残っている歯を削って土台を作り、橋渡しのように人工歯を被せる治療法です。ブリッジは保険・保険適用外のいずれの方法も選択できるため、費用の選択の幅が広がります。また、外科手術の必要がなく、治療も比較的簡単なこともメリットでしょう。一方で、残っている歯を削る必要があるほか、維持力や噛む負担もその歯にかかってしまうため、歯の寿命を縮める可能性がある点がデメリットとなります。

編集部編集部

3つ目の「入れ歯」はどのような治療で、どんなメリット・デメリットがありますか?

和田 晃先生和田先生

入れ歯は歯のないところを「床(しょう)」という歯ぐきと同じ色の樹脂で覆い、その上に人工歯を並べる取り外し式の補綴物です。自分の歯が残っている場合はその歯に「クラスプ」という金具をかけて入れて歯を固定します。入れ歯もブリッジと同様に保険・保険適用外のいずれかが選べ、保険の場合は費用が安く抑えられます。また歯を削ることがほとんどなく、比較的簡単に仕上がるのもメリットです。デメリットとしては、噛む力が弱いため噛めるものが限定されることや使用感、見た目がほかの治療法に比べ劣ってしまうことなどが挙げられます。

「インプラント」「ブリッジ」「入れ歯」を比較 費用や寿命の違いは?

「インプラント」「ブリッジ」「入れ歯」を比較 費用や寿命の違いは?

編集部編集部

インプラント・ブリッジ・入れ歯のそれぞれの使用感や噛み心地の違いを教えてください。

和田 晃先生和田先生

「噛む力を支える」という点では、インプラントが一番優れています。ただ、ブリッジも土台の歯がしっかりしていれば、体感的に噛み心地はインプラントとそれほど差はないでしょう。入れ歯に関しては、使用感・噛み心地ともにインプラントやブリッジに比べると劣ってしまいます。

編集部編集部

見た目(審美性)はどうでしょうか?

和田 晃先生和田先生

インプラントは、天然歯のような自然な見た目にしやすくなります。ブリッジもセラミックなどの素材を選べば、お口に馴染みやすいでしょう。ただ保険適用のブリッジは奥歯だと金属になるので、どうしても目立ってしまうでしょう。入れ歯に関しても金具が見えることもあるため、審美性が良いとはいえません。金具のない入れ歯も保険適用外で作れますが、自然とまではいえないような「入れ歯が入っている感じ」は多少残ってしまいます。

編集部編集部

耐久性や寿命の違いはどうでしょうか?

和田 晃先生和田先生

寿命については、ケアやメンテナンスによって大きく左右します。治療後もしっかりケアを行い、歯科医院での定期的なメンテナンスを継続すれば、インプラントもブリッジも良好な状態が長く維持できるでしょう。ただ、ブリッジは土台の歯に大きな負担がかかることを考えると、耐久性はインプラントのほうに軍配が上がります。入れ歯についてはその多くが樹脂製なので、長く使っているうちに素材が劣化したり割れたりしてきます。そのため、ある程度時間がたったら修理や作り直しが必要です。

編集部編集部

残っている歯への影響はどうでしょうか?

和田 晃先生和田先生

周りの歯に負担をかけない点ではインプラントが一番優れており、それがインプラントの最大の利点といえます。ブリッジは歯を削ることにくわえ、噛む力や維持力も土台となる歯に依存するため、その歯のダメージは大きいでしょう。また、入れ歯も残っている歯や金具を固定する歯に負担がかかってしまいます。

編集部編集部

気になる費用面ですが、保険の適用も含めその違いを教えてください。

和田 晃先生和田先生

インプラントは保険が適用できないため、費用面の負担はこの3つの中では最も大きくなります。その点でいうと、ブリッジと入れ歯は保険適用・保険適用外の両方から選べるため、費用面の選択肢は広いですね。ただ、保険適用の場合は費用が抑えられる分、使用感や見た目、耐久性などには限界があります。より快適なブリッジや入れ歯にしたい場合は保険適用外となりやすいため、そうすると費用も高くなってしまいます。

「インプラント」「ブリッジ」「入れ歯」 歯を抜いたあとどれを選べばいい?

「インプラント」「ブリッジ」「入れ歯」 歯を抜いたあとどれを選べばいい?

編集部編集部

3つの治療法のうち、歯医者さんが最もおすすめするのはどれですか?

和田 晃先生和田先生

それについては個々の患者さんのお口の状態や年齢、生活習慣にもよりますので、一概に「これがおすすめ」とは言い難いですね。患者さんが迷っている場合は、残っている歯の負担軽減や噛み合わせの安定を考えるとインプラントをおすすめすることが多くなります。ただ、その場合もその方のライフスタイルやバックグラウンドを含め、総合的に判断することが大切です。

編集部編集部

治療の選択で考慮したい「ライフスタイル」「バックグラウンド」をもう少し詳しく教えてください。

和田 晃先生和田先生

例えば喫煙者の場合、仮にインプラントを選んでも長期的な維持が難しいことが多いため、禁煙ができない場合は安易におすすめできません。また、ご高齢の方の場合は、将来的に介護が必要になった時のことも考える必要があります。もし介護が必要になった場合、インプラントやブリッジよりも取り外しのできる入れ歯のほうがメンテナンスは楽な可能性もあるわけです。このように、今がよくても将来はどうなのか、長期的なことも含めて選択していくことが重要になります。

編集部編集部

最後に、読者へメッセージをお願いいたします。

和田 晃先生和田先生

インプラント・ブリッジ・入れ歯にはそれぞれにメリットとデメリットがあり、向き不向きは個々のお口の状況や生活習慣、バックグラウンドによっても異なります。したがって、まずは自分に何が必要なのか、何が適しているのかを歯医者さんと一緒に考えていくことが大切です。悩んでいる方はぜひ私たち歯科医にご相談ください。

編集部まとめ

よく噛めて見た目もよく、自分の歯を削らなくていいことからインプラントが最も優れていると思いがちですが、一概にそうとは言えない部分もあることがわかりました。インプラント・ブリッジ・入れ歯それぞれのメリット・デメリットを理解するだけでなく、自身のライフスタイル、ライフステージにも目を向けることが重要なようです。これらも含めて総合的に判断し、最適な治療法を選んでくれる歯医者さんを見つけていきましょう。

医院情報

和田デンタルクリニック

和田デンタルクリニック
所在地 〒223-0053 神奈川県横浜市港北区綱島西2丁目2-1
アクセス 東急東横線「綱島」駅より徒歩30秒
診療科目 一般歯科、口腔外科、小児歯科、矯正歯科

この記事の監修歯科医師