なぜ親知らずの抜歯は痛いと言われるのか?痛みを抑える治療法とは
公開日:2025/11/26

親知らずの抜歯と聞くと、多くの方が「痛そう」「怖い」という印象を抱くのではないでしょうか。実際に、親知らずの抜歯はほかの歯の抜歯と比べて痛みや腫れが伴いやすいといわれています。しかし、なぜ親知らずの抜歯は痛みを感じやすいのでしょうか。その理由には、親知らずが生える位置や角度、周囲の組織との関係が深く関わっています。 本記事では、親知らずの抜歯が痛いといわれる理由を解説するとともに、痛みを抑えるための治療法や抜歯後のケアについて紹介します。

監修歯科医師:
小林 大輔(小林歯科・口腔外科クリニック)
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経歴
2000年 東京歯科大学 卒業
慶應義塾大学 医学部歯科口腔外科学教室 入局
慶應義塾大学病院 歯科口腔外科
国立病院機構栃木医療センター歯科口腔外科
都立多摩総合医療センター歯科口腔外科
国立病院機構霞ヶ浦医療センター歯科口腔外科
都内歯科医院 勤務
2023年 小林歯科・口腔外科クリニック 開院
2000年 東京歯科大学 卒業
慶應義塾大学 医学部歯科口腔外科学教室 入局
慶應義塾大学病院 歯科口腔外科
国立病院機構栃木医療センター歯科口腔外科
都立多摩総合医療センター歯科口腔外科
国立病院機構霞ヶ浦医療センター歯科口腔外科
都内歯科医院 勤務
2023年 小林歯科・口腔外科クリニック 開院
目次 -INDEX-
なぜ親知らずの抜歯は痛いと言われるのか
親知らずの抜歯が痛いといわれる背景には、いくつかの要因が関係しています。
親知らずは、一般的に15歳前後で生えてくる永久歯の中で最も奥に位置する歯です。現代人は顎が小さくなる傾向にあり、親知らずが正しく生えるためのスペースが不足しているケースが多く見られます。そのため、斜めに生えてきたり、顎骨の中に埋まったまま出てこなかったりすることがあります。
このような親知らずの生え方の問題が、抜歯時の痛みに直結しています。親知らずが真っ直ぐ生えている場合はシンプルに抜歯できますが、斜めに生えたり埋まったりしている場合は、歯茎を切開したり、骨を削ったり、歯を分割したりといった処置が必要になることがあります。これらの処置は周囲の組織に負担をかけるため、抜歯後に痛みや腫れが生じやすくなるのです。
親知らずの位置や角度が痛みを左右する理由
親知らずの生える位置や角度は、抜歯時の痛みや腫れに大きな影響を与えます。親知らずが真っ直ぐ生えていて、しっかりと噛み合わせに参加している場合は、通常の抜歯と同じように処置が進みます。しかし、親知らずが斜めや横向きに生えている場合や、手前の歯を押すように生えている場合は、抜歯の難易度が上がります。 特に、親知らずが顎骨の中に完全に埋まっている「埋伏歯」と呼ばれる状態では、歯茎を切開して骨を削り、歯を分割してから取り出すという複雑な処置が必要になります。このような処置では、周囲の歯茎や骨、神経への刺激が避けられないため、術後の痛みや腫れが強く出やすくなります。また、抜歯にかかる時間が長くなるほど、組織へのダメージも大きくなるため、痛みが長引く可能性もあります。抜歯前に痛みが強くなる「智歯周囲炎」とは
親知らずの周囲に炎症が起きる「智歯周囲炎」は、抜歯前から痛みが強くなる原因の一つです。親知らずは口腔内の最も奥に位置しているため、歯ブラシが届きにくく、食べかすや歯垢が溜まりやすい環境にあります。特に、親知らずが斜めに生えていたり、一部だけ歯茎から出ている状態では、歯と歯茎の間に細菌が繁殖しやすく、炎症を引き起こします。 智歯周囲炎が起こると、親知らずの周りの歯茎が赤く腫れ、強い痛みを伴います。場合によっては、口が開きにくくなったり、顔が腫れたりすることもあります。炎症が強い状態で抜歯を行うと、麻酔が効きにくくなったり、抜歯後の治りが遅れたりする可能性があるため、多くの場合は炎症を抑えてから抜歯を行います。そのため、智歯周囲炎を繰り返している方は、症状が落ち着いている時期に計画的に抜歯を検討することがおすすめです。下顎の親知らずはなぜ痛みやすい?神経との位置関係
下顎の親知らずは、上顎の親知らずと比べて抜歯時の痛みや腫れが強く出やすいといわれています。その理由の一つが、下顎の骨の中を通る「下歯槽神経」という太い神経との位置関係です。下歯槽神経は、下顎の歯や唇、顎の感覚を司る重要な神経であり、親知らずの根の先端がこの神経に近接しているケースがあります。 抜歯の際に下歯槽神経を傷つけてしまうと、唇や顎の感覚が鈍くなったり、しびれが残ったりする可能性があります。そのため、下顎の親知らずの抜歯では、事前に歯科用CTで神経の位置を正確に把握し、慎重に処置を進めることが欠かせません。また、下顎の骨は上顎の骨よりも硬いため抜歯に時間がかかりやすく、周囲の組織への負担も大きくなります。こうした理由から、下顎の親知らずは抜歯後に痛みや腫れが生じやすいのです。痛みを抑えるための抜歯方法と麻酔技術
親知らずの抜歯に対する不安を軽減するために、現在ではさまざまな痛みを抑える方法が用いられています。適切な麻酔技術や先進の設備を活用することで、抜歯時の痛みを抑えて快適な治療を受けられるでしょう。
抜歯時は局所麻酔を行い、抜歯する部分の感覚を麻痺させます。局所麻酔がしっかりと効いている状態であれば、抜歯中の痛みを感じることはほとんどありません。しかし、親知らずが複雑な生え方をしている場合や、抜歯に時間がかかる場合、患者さんによっては恐怖心や緊張から気分が悪くなったり、強い不安を感じたりすることがあります。そのような場合には、静脈内鎮静法という方法が有効です。
局所麻酔・静脈内鎮静法の違いと特徴
局所麻酔は、抜歯する歯の周囲に麻酔薬を注射し、痛みを感じないようにする方法です。意識はしっかりとあり、歯科医師とのコミュニケーションも可能ですが、処置中の音や振動は感じるため、それが不安につながる方もいます。 一方、静脈内鎮静法は、腕の静脈から鎮静薬を投与し、うとうとと眠っているような状態で抜歯を受けることができる方法です。意識は完全にはなくならず、声をかければ反応できる程度ですが、抜歯中の記憶がほとんど残らないため、恐怖心や不安が強い方、嘔吐反射が強い方に適しています。静脈内鎮静法を用いるとリラックスした状態で治療を受けることができるため、患者さんの負担を大きく軽減できます。ただし、静脈内鎮静法はまれに呼吸や血圧に影響する場合があるため、実施する際は専門的な知識と技術を持った歯科医師による管理が必要です。歯科用CTを用いた安全で精密な抜歯
親知らずの抜歯を安全かつ正確に行うためには、事前の精密な検査が欠かせません。従来のレントゲン撮影では、親知らずの位置や角度を平面的にしか把握できませんでしたが、歯科用CTを使用することで、親知らずの根の形や向き、周囲の神経や血管との位置関係を立体的に確認することが可能になります。 歯科用CTによる詳細な診断により、抜歯の難易度を事前に把握して適切な治療計画を立てることができます。また、神経や血管を傷つけるリスクを抑えることができるため、安全性の高い抜歯が行えます。このように、先進的な設備を活用することで、患者さんに負担の少ない治療を行うことが可能です。当日抜歯も可能なスムーズな診療体制
親知らずの抜歯を検討している方の中には、仕事や家事などで忙しく、何度も通院する時間が取れないという方も少なくありません。大学病院や総合病院は初診時に検査を行い、後日改めて抜歯の予約を取るという流れが一般的で抜歯までに時間がかかってしまいます。 一方、歯科口腔外科の専門的な知識と経験を持つ歯科医師が在籍し、歯科用CTなどの設備が整っている歯科医院では、初診当日に検査と抜歯を同日に行えることがあります。患者さんの親知らずの状態や全身の健康状態によっては当日の抜歯が難しい場合もありますが、スムーズな診療体制が整っていることで、患者さんの負担を大きく軽減できます。抜歯を検討している方は、事前に診療体制を確認しておくとよいでしょう。抜歯後の痛みと腫れを抑えるためのポイント
親知らずの抜歯後は、適切なケアを行うことで痛みや腫れを抑えられます。抜歯後の経過は個人差がありますが、一般的な症状の推移や注意すべきポイントを理解しておくことで、安心して回復を待つことができるでしょう。
抜歯後の痛みや腫れは、炎症反応によって生じる自然な現象です。抜歯によって歯茎や骨に傷ができるため、体はそれを治そうとして炎症を起こします。この炎症が痛みや腫れの原因となりますが、適切な処置と自己管理によって症状を和らげることが可能です。
痛みや腫れのピークはいつ?
親知らずの抜歯後、痛みや腫れがどの程度続くのか、いつがピークなのかは多くの方が気になるポイントです。一般的に、抜歯後の痛みは当日から翌日にかけて最も強く感じられることが多く、その後は徐々に落ち着いていきます。麻酔が切れると痛みを感じ始めるため、処方された痛み止めを適切なタイミングで服用することが大切です。 腫れは、抜歯の翌日から翌々日にかけてピークを迎えることが多く、その後は少しずつ引いていきます。特に下顎の親知らずを抜歯した場合は、頬が腫れて顔の輪郭が変わることもありますが、これは一時的なものです。通常、1週間程度で腫れは目立たなくなり、2週間ほどで完全に元の状態に戻ります。 ただし、抜歯の難易度や個人の体質によって経過は異なるため、気になる症状が続く場合は早めに歯科医院に相談しましょう。痛みを抑えるための生活習慣とセルフケア
抜歯後の痛みや腫れを抑えるためには、日常生活での過ごし方にも注意が必要です。 まず、抜歯当日は安静にし、激しい運動や長時間の入浴は避けましょう。体温が上がると血流が良くなり、出血や腫れが強くなることがあります。シャワー程度にとどめ、体を温めすぎないようにすることが大切です。 また、抜歯後は患部を刺激しないように、反対側の歯で食事をするよう心がけましょう。硬い食べ物や刺激の強い食べ物は避け、柔らかくて栄養のあるものを選ぶとよいでしょう。食後は優しく口をすすぎ、清潔を保つことも重要ですが、強くうがいをすると傷口から出血することがあるため注意が必要です。喫煙は傷の治りを遅らせるため、抜歯後は控えることをおすすめします。処方された抗生物質や痛み止めは、指示通りに服用し、自己判断で中断しないようにしましょう。ドライソケットを防ぐための注意点
抜歯後に注意したい合併症の一つに「ドライソケット」があります。ドライソケットとは、抜歯した部分にできる血餅(かさぶたのようなもの)が剥がれてしまい、骨が露出した状態になることです。血餅は傷口を保護し、治癒を促す役割を果たしますが、これが失われると激しい痛みが続き、治りが遅れてしまいます。 ドライソケットを防ぐためには、抜歯後の口の中の扱いに注意が必要です。抜歯当日は強くうがいをしたり、傷口を舌や指で触ったりしないようにしましょう。また、抜歯部位を吸うような動作も血餅が剥がれる原因になります。喫煙やストローの使用は避け、傷口を安静に保つことが大切です。万が一、抜歯後2〜3日経っても強い痛みが続く場合は、ドライソケットの可能性があるため、速やかに歯科医院を受診しましょう。矯正治療で抜歯が必要なケースもある
親知らずの抜歯は、痛みや炎症といったトラブルを解消するためだけでなく、矯正治療の一環として行われることもあります。矯正治療を進めるうえで、親知らずが歯並びに悪影響を及ぼす可能性がある場合には、事前に抜歯を検討することがあります。
矯正治療で親知らずを抜く理由とは
矯正治療では、歯をきれいに並べるために十分なスペースを確保することが重要です。顎が小さい方や歯が大きい方の場合、すべての歯を理想的な位置に並べるスペースが不足していることがあります。このような場合、矯正治療を始める前、あるいは治療中に親知らずを抜歯することで、必要なスペースを確保して歯を適切な位置に動かします。 また、親知らずが斜めに生えていたり、埋まったままになっていたりする場合、将来的に手前の歯を押して歯並びを乱す可能性があります。そのため、矯正治療の効果を長期的に維持するために、事前に親知らずを抜歯することがあります。矯正治療を行う歯科医師は、口腔内の状態を総合的に判断し、親知らずの抜歯が必要かどうかを見極めます。 矯正治療のメリットは、口元の見た目を改善することができる、噛み合わせが改善されることでよく噛めるようになるなどがあります。デメリットは治療期間が長いことや治療中に痛みを伴うことがあるなどが挙げられます。費用相場は50〜150万円(税込)程度です。抜歯のタイミングと矯正治療への影響
矯正治療における親知らずの抜歯のタイミングは、患者さんの口腔内の状態や治療計画によって異なります。一般的には、矯正治療を始める前に抜歯を行うことが多いですが、治療の進行状況を見ながら途中で抜歯を行うこともあります。抜歯後は傷口が治るまでに一定の期間が必要なため、矯正装置の装着や調整のスケジュールを考慮しながら計画を立てます。 親知らずを抜歯することは、スペースができて歯をスムーズに動かすことができるようになったり、親知らずによる将来的な歯並びの後戻りを防ぐなど、矯正治療の効果を長期間維持することにつながる可能性があります。抜歯のタイミングや必要性については、矯正治療を担当する歯科医師と十分に相談し、納得したうえで治療を進めることが大切です。専門的な判断が必要な「矯正+抜歯」治療
矯正治療と親知らずの抜歯を組み合わせた治療は、専門的な知識と経験が求められます。矯正治療を行う歯科医師は、歯並びや噛み合わせの問題を総合的に評価し、適切な治療計画を立てる必要があります。一方、親知らずの抜歯は、特に埋伏歯や複雑な生え方をしている場合、歯科口腔外科の専門的な技術が必要です。 そのため、矯正治療と抜歯の両方に精通した歯科医師、あるいは矯正治療を行う歯科医師と口腔外科の専門の歯科医師が連携して治療を進めることが理想的です。患者さんは、自分の口腔内の状態をしっかりと把握し、どのような治療が必要なのかを理解したうえで、信頼できる歯科医院を選ぶことが大切です。 矯正治療を検討している方は、親知らずの状態についても早めに相談し、適切なタイミングで抜歯を行えるようにしましょう。親知らずの抜歯なら小林歯科・口腔外科クリニックにご相談を
親知らずの抜歯に不安を感じている方、痛みを抑えた治療を受けたいと考えている方は、専門的な知識と技術を持つ歯科医院での治療がおすすめです。東京都江東区亀戸にある小林歯科・口腔外科クリニックは、親知らずの抜歯をはじめとする口腔外科治療に力を入れており、患者さん一人ひとりに寄り添った丁寧な診療を行っています。ここからは、小林歯科・口腔外科クリニックの特長を紹介します。
日本口腔外科学会 口腔外科専門医による精密でスピーディーな抜歯
小林歯科・口腔外科クリニックの院長は、日本口腔外科学会 口腔外科専門医の資格を持ち、大学病院や総合病院で豊富な経験を積んできた歯科医師です。
親知らずの抜歯は、生え方や位置によって難易度が大きく異なりますが、専門の歯科医師による適切な診断と技術により、安全かつスムーズな抜歯が期待できます。特に、複雑な生え方をしている親知らずや埋伏歯の抜歯においては、専門的な知識と経験が欠かせません。小林歯科・口腔外科クリニックでは、豊富な症例経験をもとに、患者さんの負担を抑えた治療を提供しています。大学病院などでの対応が必要と言われた難易度の高い抜歯や外科処置にも対応可能だそうです。初診当日の抜歯にも対応しており、親知らずの状態や全身の健康状態によっては当日の抜歯が難しい場合もありますが、患者さんの希望を尊重しながら柔軟に治療しているそうです。
また、小林歯科・口腔外科クリニックは矯正歯科にも対応しており、矯正治療に伴う抜歯を行うことも可能です。
静脈内鎮静法でウトウトしている間に抜歯可能
親知らずの抜歯に対する恐怖心や不安が強い方、嘔吐反射が強い方には、静脈内鎮静法を併用した抜歯が適しています。小林歯科・口腔外科クリニックでは、患者さんがリラックスした状態で治療を受けられるよう、静脈内鎮静法による抜歯にも対応しています。 静脈内鎮静法を用いることで、うとうとと眠っているような状態で抜歯を受けることができ、治療中の記憶がほとんど残りません。意識は完全にはなくならないため、歯科医師とのコミュニケーションは可能ですが、抜歯中の音や振動を感じにくくなるので、穏やかな気持ちで治療を受けられるでしょう。歯科用CTを活用した精密で安全性の高い治療
親知らずの抜歯を安全に行うためには、事前の精密な診断が不可欠です。小林歯科・口腔外科クリニックでは、新しい歯科用CTを導入しており、親知らずの根の形状や向き、周囲の神経や血管との位置関係を立体的に把握することができます。 従来のレントゲン撮影では、親知らずの位置を平面的にしか確認できませんでしたが、歯科用CTを使用することで、三次元的な情報を得ることができます。これにより、抜歯の難易度を詳細に評価し、神経や血管を傷つけるリスクを抑えた治療計画を立てることが可能だそうです。小林歯科・口腔外科クリニックでは、このような先進の設備を活用し、患者さんが安心感を持って治療を受けられる環境を整えています。 また、クラスB滅菌器や口腔外バキューム、医療機関向けの空気清浄機であるメディカルライトエアーなど、院内感染予防対策にも力を入れており、清潔で安全な診療環境を提供しています。 親知らずの抜歯を検討している方は、経験豊かな歯科医師が患者さん一人ひとりに適切な治療を提案している、小林歯科・口腔外科クリニックに相談してみてはいかがでしょうか。小林歯科・口腔外科クリニックの基本情報
アクセス・住所・診療時間・費用・治療期間・治療回数
JR総武線 亀戸駅 徒歩5分
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