水虫で考えられる病気・原因は?医師が徹底解説!
カビの一種である白癬菌が、足の裏や足趾(足の指)の間、爪などで増殖することで引き起こる病気です。白癬菌による病気のうち、60%が足白癬(足の裏や足趾の症状を呈するもの)、27%が爪白癬(爪の症状を呈するもの)です。
足白癬には、趾間型(足趾間に出現)、小水疱型(つちふまずを中心に出現)、角質増殖型(かかとを中心に出現)に分類されますが、複数の病型が混じることもあります。
爪白癬は足趾、特に第一足趾(足の親指)に多く、足白癬に合併しやすいと言われます。
蒸し暑い季節になると、日本人の4人に1人の割合で水虫に罹患しているともいわれ、男性が罹る疾病のイメージではありますが、老若男女問わず条件が合えば感染してしまうポピュラーな感染症の1つです。
水虫は感染する病気です。既に感染している人の皮膚の角質などに付着する菌を介して、傷ついた自身の角質から菌が侵入し、さらには菌が好む高温多湿な環境があると繁殖しやすく、特に糖尿病などの基礎疾患がある場合には、感染リスクが高まります。
水虫の症状は、足がかゆくなるイメージがありますが、かゆみが生じるのは全体の約10%に留まります。具体的には以下のような症状が現れます。
- 足の裏や、足趾と足趾との間がかゆい
- 足の指の皮がふやけてグジュグジュしている
- 足の裏に小さな水疱ができる
- 夏場は症状がでるが、それ以外の季節はでない
すぐ病院に行った方が良い「水虫」症状は?
- かぶれている、ヒビが割れているなどの症状範囲が広がっている、かゆみが強い場合
- 化膿している、痛みが生じている場合
これらの場合には、早めに病院受診を検討しましょう。
行くならどの診療科が良い?
主な診療科目は皮膚科です。
問診、視診、患部の顕微鏡検査を実施する可能性があります。
病院を受診する際の注意点は?
持病があって内服している薬がある際には、医師へ申告しましょう。
いつから症状があるのか、他に気になる症状はあるのか、などを医師へ伝えましょう。
治療をする場合の費用や注意事項は?
保険医療機関の診療であれば、保険診療の範囲内での負担となります。
患者さんだけでなく、同居している全ての人のスキンケアが予防対策として重要です。毎日入浴して足趾間を含めて石鹸で足を洗い(擦りすぎない)、タオルで拭いて、特に足趾間を乾燥させましょう。
水虫のある人と同じ足拭きマットやスリッパなどの使用も感染する可能性があるので、通常の洗濯や掃除を行うことなども効果的な予防となります。