「朝起きると喉が痛い」原因はご存知ですか？対処法も医師が徹底解説！

朝起きると喉が痛いとき、身体はどんなサインを発している？Medical DOC監修医が主な原因や考えられる病気・対処法などを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。

監修医師：
小正 晃裕（医師）

「朝起きると喉が痛い」症状で考えられる病気と対処法

朝起きると喉が痛くて、声が枯れている、そんな症状を経験されたことがある方は多いのではないでしょうか。今回の記事では、「朝起きると喉が痛い」症状の原因や対処法、セルフチェック法をまとめてお伝えします。どのように対応すればよいのか、この記事が参考になれば幸いです。

朝起きると喉が痛い症状で考えられる原因と対処法

朝起きたときに喉が痛むのは、さまざまな原因によるものです。多くの場合、この症状は気候や季節の変わり目によるもので、特に冷暖房の使用による室内の乾燥が原因で起こります。また、口呼吸による喉の乾燥や、扁桃腺の腫れなど、感染症が原因の場合もあり、風邪やインフルエンザなどの初期症状としても知られています。
全体的な対処法としては、まず室内の湿度を適切に保つことが重要です。加湿器の使用や水分補給を心がけましょう。また、就寝中の口呼吸を避けるために、鼻の通りを良くする工夫も有効です。喉の痛みが強い場合や熱がある場合は、医師の診察を受けることが重要です。風邪の初期症状や扁桃腺の問題、アレルギーなど、さまざまな病気が隠れている可能性があります。
喉の痛みが続く場合や、発熱、強いだるさ、咳など他の症状が伴う場合は、内科や耳鼻咽喉科を受診しましょう。診察時には、症状の始まり方や持続時間、その他の症状などを詳しく伝えると良いでしょう。また、喉の痛みが急激で呼吸困難を伴う場合などは、緊急を要するため、すぐに医療機関へ受診することが推奨されます。

朝起きると喉が乾燥して痛い症状で考えられる原因と対処法

朝起きたときに喉が乾燥して痛む主な原因は、寝ている間の口呼吸です。口呼吸は、鼻の通りが悪い、アレルギーや風邪による鼻詰まり、あるいは睡眠中の体位などにより生じます。また、室内の乾燥、特に冬季やエアコンを使用する季節に多く見られます。これらの状況は、喉の粘膜を乾燥させ、痛みや不快感を引き起こします。
対処法としては、まず室内の湿度を調整することが効果的です。加湿器の使用や湿度を保つための対策を取りましょう。また、鼻の通りを良くするために、寝る前の鼻うがいや、アレルギーが原因の場合は適切なアレルギー薬の使用が有効です。さらに、枕の高さを調整して、口呼吸を減らす工夫も重要です。
喉の乾燥が続く場合、飲水量を増やして身体の水分バランスを保つことも大切です。また、蜂蜜入りのお湯やハーブティーなど、喉にやさしい飲み物を取ることで、症状の緩和が期待できます。
しかし、喉の痛みや乾燥が長期間続く場合、他の原因も考えられます。特に、喉の乾燥に伴い、声がかすれたり、咳が続いたりする場合は、耳鼻咽喉科を受診することをお勧めします。

風邪じゃないのに朝起きると喉が痛い症状で考えられる原因と対処法

朝起きると喉が痛いものの風邪症状ではない場合、その原因はさまざまです。主な原因としては、室内の乾燥、アレルギー反応、胃酸逆流、睡眠時無呼吸症候群、あるいはストレスや緊張によるものが考えられます。
乾燥が原因の場合は、加湿器の使用や適度な水分補給が効果的です。アレルギーが原因の場合には、アレルギーの原因物質を特定してそれを避けることが重要です。また、アレルギー用の薬を使用することも有効です。
胃酸逆流が原因の場合は、食事の内容を見直し、就寝前の重い食事やカフェイン、アルコールの摂取を控えることが勧められます。また、睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、専門の医療機関での診断および治療が必要です。
ストレスや緊張が原因の場合は、リラクゼーション、適切な睡眠習慣が効果的です。特に睡眠の質を高めることは、喉の痛みだけでなく、全体的な健康にも好影響を与えます。
これらの対処法にも関わらず症状が続く場合は、内科や耳鼻咽喉科の受診を検討しましょう。症状の詳細や生活習慣を医師に伝えるようにしましょう。

朝起きると喉が痛くて痰が出る症状で考えられる原因と対処法

朝に喉の痛みと痰が出る症状は、風邪や上気道感染症、アレルギー、あるいは環境因子（たばこや大気汚染）によるものが考えられます。
風邪や感染症が原因の場合、免疫システムがウイルスや細菌と戦う過程で、喉の粘膜が刺激されて痰が生じます。これに対しては、十分な休養と水分補給が重要です。また、症状が重い場合や長引く場合は、医師の診断を受けることが必要です。
アレルギーが原因の場合は、抗ヒスタミン薬やアレルギー症状を和らげる薬が効果的です。また、アレルゲンとの接触を避けることも重要です。
環境因子が原因の場合は、空気清浄機の使用や、たばこを避けるなどの対策が有効です。また、室内の湿度を適切に保つことも、喉の刺激を減らすのに役立ちます。
これらの対処法にもかかわらず症状が改善しない場合は、内科や耳鼻咽喉科の受診を検討しましょう。症状の詳細や生活習慣を医師に伝えるようにしましょう。

朝起きると喉が痛くて鼻が詰まっている症状で考えられる原因と対処法

朝に喉の痛みと鼻詰まりが発生する症状は、多くの場合、アレルギー、風邪やインフルエンザ、副鼻腔炎、あるいは室内環境の問題などに起因します。
アレルギーに対しての対策は上記で説明した通りです。
風邪やインフルエンザが原因の場合、ウイルス感染による喉の炎症と鼻腔の刺激が起こります。この場合、充分な休養と水分補給が重要です。また、症状が重い場合や症状が長引く場合は、医師の診断を受けることが必要です。
副鼻腔炎が原因の場合、鼻腔と副鼻腔の炎症が喉に影響を及ぼすことがあります。この場合、鼻洗浄や医師による適切な治療が必要になることがあります。
室内環境の問題、特に乾燥が原因の場合は、加湿器の使用や水分補給で症状が改善されることがあります。また、空気清浄機の使用でアレルゲンを減らすことも効果的です。
これらの対処法にもかかわらず症状が改善しない場合、耳鼻咽喉科への受診を検討しましょう。症状の詳細や生活習慣を医師に伝えるようにしましょう。

いびきをかいて朝起きると喉が痛い症状で考えられる原因と対処法

いびきをかいて朝に喉が痛い場合、その原因は主にいびきによる喉の過度な乾燥や、口呼吸による喉への負担にあります。いびきは、睡眠中の気道が部分的に閉塞することで発生し、これにより喉の粘膜が刺激され乾燥します。また、睡眠時無呼吸症候群（OSA）が原因でいびきが起こる場合もあります。
対処法としては、まず睡眠中の姿勢を見直すことが重要です。仰向けで寝るといびきが増えるため、横向きやうつ伏せで寝ることを試みましょう。また、枕の高さを調整することで気道が開きやすくなり、いびきの軽減につながります。
加湿器の使用や寝室の湿度を適切に保つことも、喉の乾燥を防ぐのに役立ちます。水分補給を心がけることも重要で、特に就寝前に水分を摂取することが推奨されます。
いびきがひどい場合や睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、専門の医療機関での診断と治療が必要です。睡眠時無呼吸症候群は、放置すると他の健康問題を引き起こす可能性があるため、早めの対応が大切です。
症状が改善しない場合や、いびきに伴う他の症状（昼間の過度な眠気、集中力の低下など）がある場合は、内科や耳鼻咽喉科の受診を検討しましょう。

すぐに病院へ行くべき「朝起きた時の喉の痛み」に関する症状

ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。

嚥下困難や高熱などの症状がある場合は、内科や耳鼻咽喉科へ

朝起きた時の喉の痛みで、特に注意が必要な症状は、喉の激しい痛み、高熱、呼吸困難、声のかすれ、飲み込みにくさ、首の腫れなどです。これらの症状は、扁桃炎、甲状腺炎、または細菌性の感染症など、重大な病気を示唆することがあります。
これらの症状が現れた場合、早めに医療機関への受診が必要です。特に、呼吸困難や嚥下困難がある場合は緊急性が高く、すぐ病院へ行くことが重要です。
受診すべき診療科は、内科または耳鼻咽喉科です。医師には、痛みの程度や痛みが始まった時間、発熱の有無、その他の症状などを詳しく伝えてください。また、過去の医療歴やアレルギーの有無なども伝えることが重要です。これにより、適切な診断と治療を受けることができます。

受診・予防の目安となる「朝起きると喉が痛い」症状のセルフチェック法

• 朝起きると喉が痛い以外に高熱がある場合
• 朝起きると喉が痛い以外に呼吸困難がある場合
• 朝起きると喉が痛い以外に飲みこみにくさがある場合
• 朝起きると喉が痛い以外に首の腫れがある場合

「朝起きると喉が痛い」症状が特徴的な病気・疾患

ここではMedical DOC監修医が、「朝起きると喉が痛い」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群（Sleep Apnea Syndrome, SAS）は、睡眠中に呼吸が一時的に止まる病気です。この病気は、気道の一部が塞がれることで起こり、夜間のいびきや日中の過度な眠気、朝の喉の痛みなどを引き起こします。原因としては、過体重、扁桃腺の肥大、鼻の問題、あるいは顎の構造的な問題などが挙げられます。
対処法としては、体重管理、適切な睡眠姿勢、禁煙やアルコール摂取の控えめなどの生活習慣の改善が重要です。治療法としては、CPAP（連続陽圧呼吸器）の使用や、場合によっては手術が考慮されます。
病院へ行くべき目安としては、いびきが大きく、日中の眠気や集中力の低下が顕著な場合、または、家族やパートナーからの呼吸停止の報告がある場合です。受診すべき診療科は、耳鼻咽喉科や呼吸器内科、睡眠専門のクリニックなどが適切です。

逆流性食道炎

逆流性食道炎は、胃酸が食道に逆流して食道の粘膜を刺激・炎症を引き起こす病気です。この病気の主な症状は、胸焼け、喉の痛み、咳、声のかすれ、そして特に朝起きた時の喉の不快感です。原因としては、食道と胃の間の筋肉（下部食道括約筋）の機能低下、過体重、食生活の乱れ、ストレスなどがあります。
対処法としては、食生活の改善（脂っこい食べ物やカフェイン、アルコールの摂取を控える）、食後すぐに横にならない、適切な体重の維持などが効果的です。また、枕を高くして寝ることで、夜間の胃酸の逆流を防ぐことができます。
治療には、プロトンポンプ阻害薬（PPI）やH2ブロッカーなどの薬が使用されます。これらの薬は、胃酸の分泌を抑制し症状の緩和をはかります。
病院へ行くべき目安は、胸焼けや喉の痛みが頻繁に起こり、日常生活に支障をきたす場合、または自己判断での対処を行なっても効果がない場合です。受診すべき診療科は、内科や消化器内科がよいでしょう。

咽頭炎

咽頭炎は、喉（咽頭）の粘膜が炎症を起こす病気です。主な症状は、喉の痛み、赤み、腫れ、時には発熱や咳が伴うこともあります。原因としては、ウイルス感染が最も一般的で、風邪やインフルエンザウイルスによって引き起こされます。また、細菌感染やアレルギー反応、環境因子（タバコの煙、大気汚染、室内の乾燥）によるものもあります。
対処法は、十分な休養と水分補給が基本です。また、喉を刺激する食べ物や飲み物（辛いもの、アルコールなど）の摂取を控え、加湿器で室内の湿度を適切に保つことが効果的です。うがいや、喉にやさしい温かい飲み物を摂ることも、症状の緩和に役立ちます。
治療法は、原因がウイルスの場合には自然治癒を待ちますが、細菌感染が原因の場合には抗生物質が処方されることがあります。また、症状を和らげるための市販の喉の薬も良いでしょう。病院へ行くべき目安は、喉の痛みが激しく食事が困難な場合、高熱を伴う場合、または症状が1週間以上改善しない場合です。受診すべき診療科は、耳鼻咽喉科や内科が適切です。

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎は、アレルゲン（花粉、ダニ、ペットの毛など）によって引き起こされる鼻のアレルギー反応です。主な症状には、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみがありますが、これらの症状は喉の痛みや違和感を伴うこともあります。特に、アレルギー性鼻炎が原因で口呼吸になると、喉の乾燥や刺激が引き起こされます。
対処法としては、まずアレルゲンとの接触を避けることが重要です。また、抗ヒスタミン薬やステロイド含有の点鼻薬などのアレルギー症状を和らげる薬が有効です。空気清浄機の使用や、室内の清潔を保つこともアレルゲンを減らすのに役立ちます。
治療法としては、症状の重さに応じて、抗アレルギー薬の内服や点鼻薬の使用、重症の場合は免疫療法（アレルゲン免疫療法）が検討されることもあります。
病院へ行くべき目安は、症状が日常生活に支障をきたすほど重い場合や、市販薬での改善が見られない場合です。受診すべき診療科は、耳鼻咽喉科やアレルギー科が適切です。

「朝起きると喉が痛い」時の正しい対処法は？

朝起きた時に喉が痛む場合、まずは症状を落ち着かせるために、十分な水分を摂取し、室内の湿度を適切に保つことが重要です。また、温かい飲み物や蜂蜜入りのお湯は、喉の痛みを和らげるのに効果的です。
症状が軽い場合、市販の喉の薬（のど飴、スプレー、うがい薬）を使用しても構いません。これらの薬は、喉の痛みや腫れを緩和する成分を含み、症状の一時的な緩和に役立ちます。例えば、鎮痛成分を含むのど飴や、消炎効果のあるスプレーなどがあります。
市販薬を使用してもよい症状は、軽度の喉の痛みや違和感です。しかし、発熱や強い咳、喉の腫れを伴う場合、市販薬を使用しても症状が改善しない場合には、医師の診察を受けることをお勧めします。市販薬の正しい使用方法は、製品の説明書に従ってください。
症状の緩和に役立つ栄養素としては、ビタミンCや亜鉛があります。これらは免疫システムのサポートに役立ち、回復を促進することが期待できます。また、十分な休息を取ることも、早期回復には重要です。
市販薬などの応急処置でも症状が改善しない場合は、医師の診察を受けることが重要です。特に、喉の痛みが数日以上続く、飲食が困難になる、呼吸に困難が伴う、発熱があるなどの症状がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。

まとめ　朝起きた時に喉が痛い場合は、内科や耳鼻咽喉科で相談

この記事では、朝起きた時に喉が痛い原因とその対処法について、さまざまな観点から解説しました。喉の痛みは乾燥、アレルギー、感染症、睡眠時無呼吸症候群、逆流性食道炎、咽頭炎など、多くの原因によって生じる可能性があることが分かります。重要なのは、自分の症状を正しく理解し、適切な対処法を取ることです。
日常生活での予防としては、室内の湿度を適切に保ち、バランスの取れた食事を心がけることが効果的です。健康な体を維持するためにも、喉の痛みには注意を払い、適切なケアを行いましょう。

「朝起きると喉が痛い」症状で考えられる病気

「朝起きると喉が痛い」から医師が考えられる病気は7個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

「朝起きると喉が痛い」症状で考えられる病気は多岐にわたります。発熱の有無やその他の症状が参考になることが多いですが、自己判断で良くならない場合には医療機関を受診して検査・診断を受けるようにしてください。

「朝起きると喉が痛い」に似ている症状・関連する症状

「朝起きると喉が痛い」と関連している、似ている症状は6個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

「朝起きると喉が痛い」症状に関連する症状としては上記のような症状が挙げられます。特に高熱やひどい咳、息苦しさや飲み込みにくさがある場合には早めの対処が望ましく、医療機関を受診するようにしてください。