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「喉の奥が痛い」症状で考えられる病気・予防法はご存知ですか?【医師監修】

「喉の奥が痛い」症状で考えられる病気・予防法はご存知ですか?【医師監修】

喉の奥が痛い原因はさまざまであり、風邪や感染症が一般的な理由とされています。しかし自律神経や二次疾患が原因になることもあるため、対処法もさまざまになってしまうのが現状です。
今回は、喉の奥が痛くなる症状につながる病名や症状について解説します。喉の奥が痛い症状を緩和・回避する方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

佐藤 恵美

監修介護福祉士
佐藤 恵美(介護福祉士)

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1976年生まれ、愛媛県出身。介護・福祉系ライターとして活動中。高校卒業後、販売や営業事務職を経験。30代後半から通信制の大学や専門学校で学びながら看護助手として勤務。夜勤もこなしつつ、介護福祉士、社会福祉士など複数の資格を取得。現在は老人保健施設で支援相談員として従事している。

「喉の奥が痛い」考えられる病名・症状は?

喉の奥が痛い状態について考えられる病名や症状には、以下のようなものがあります。

  • ・咽頭炎・扁桃炎
  • ・インフルエンザ
  • ・新型コロナウイルス
  • ・自律神経の乱れ
  • ・二次疾患

咽頭炎・扁桃炎

咽頭炎や扁桃炎は、喉の奥が痛い状態になりやすい主な症状です。これらの疾患は、ウイルスや細菌感染によって発症します。咽頭炎・扁桃炎の原因になるウイルスは、以下のとおりです。

アデノウイルス ・49もの亜型が知られているウイルス
・咽頭炎をはじめ、上気道炎・肺炎・髄膜炎・中耳炎・下痢を引き起こすこともある
・潜伏期は5~7日
・アデノウイルスによる咽頭炎は通常の風邪よりも発熱期間が長い
・インフルエンザと誤解するほど症状が酷似している
エンテロウイルス ・アデノウイルスよりもさらに細かく分類されているウイルス
・コクサッキーウイルスA群(1~24型)・コクサッキーウイルスB群(1~6型)・エコーウイルス(1~34型)・ポリオウイルス(1~3型)・エンテロウイルス(68~71型)・A型肝炎ウイルス
・主な感染経路は糞口感染・飛沫感染
・消化管で増殖し、血液を介してさまざまな箇所で臨床症状を引き起こす

咽頭炎とは、喉の粘​​膜が炎症し、痛みを伴う病気です。悪化すると食事を飲み込むのも辛くなり、発熱することもあります。扁桃炎とは、扁桃腺が炎症することで発症する病気です。咽頭炎と同様、喉の赤み・腫れ・発熱・倦怠感などを伴います。扁桃炎の厄介なところは、放置することで扁桃周囲膿瘍などの重篤な疾患を引き起こしてしまうことです。扁桃周囲膿瘍を発症すると、水も飲み込めないほど喉が痛くなります。また、呼吸困難や発熱、倦怠感なども通常の扁桃炎以上に感じられてしまいます。

インフルエンザ

インフルエンザも喉の奥が痛くなる症状の代表例です。喉の奥が痛くなるだけでなく、咳や鼻詰まり、倦怠感や高熱、全身の痛みを伴います。悪化すると命の危険につながる症状でもあるため、喉の痛みを伴う疾患を発症した際は放置せずすぐ病院に行きましょう。咽頭炎や扁桃炎と症状が似通っているため、混在してしまうことがあります。インフルエンザかどうか判断するには、医師の判断を受けるしかありません。毎年冬ごろに流行するため、発症時期を加味したうえで診断を受けることが大切です。

新型コロナウイルス

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)も、喉の奥が痛くなることがあります。主に飛沫感染によって発症します。喉の痛み以外にも、発熱・咳・味覚や嗅覚の障害などの症状がみられるのが新型コロナウイルスの特徴です。2020年の蔓延当時と比べて、投薬治療を含めた対策が充実してきているため、感染することで命の危険を予知するようなことは少なくなりました。とはいえ、喉の痛みがあるだけで発熱がないといった形で、コロナウイルスかどうか判別しにくい疾患であることに変わりはありません。喉の痛みも含め、疑わしい症状がある場合はすぐ診断を受けましょう。

自律神経の乱れ

喉の奥が痛い原因には、疾患だけでなく自律神経の乱れといった原因も考えられます。自律神経の乱れは主に、以下の原因で起こるものです。

  • ・日常生活のストレス
  • ・不規則な食生活
  • ・睡眠不足

上記が原因で自律神経が乱れると、風邪のような症状を引き起こし、それに伴い喉の奥が痛くなってしまいます。また、喉の痛み以外にも、胸部・腹部に痛みを感じることもあるかもしれません。自律神経の乱れは精神面の不安定にもつながりやすいため、ストレスの軽減やリラックス法を適度に取り入れ、日常生活を整えることが重要です。

二次疾患

喉の奥が痛い状態は、他の疾患が関連する二次症状であることも少なくありません。二次疾患とは、他の病気により引き起こされる症状のことです。例えば、鼻気管支といった呼吸器系の感染症やアレルギー反応による炎症が喉に影響を与え、喉の奥が痛むようになってしまいます。また、胃酸の逆流による「胃食道逆流症」や口腔内の炎症が、喉の奥が痛む原因になることもあります。二次疾患による喉の奥の痛みは、二次疾患を引き起こす根本的な症状を解消することで改善できるでしょう。身体に表れるさまざまな病気・症状が、喉の奥が痛い状態を引き起こすトリガーになる可能性があると認識しておくべきです。

喉の奥の痛みを緩和する対処法

ここでは、喉の奥の痛みを緩和するために実施したい、以下2つの方法について解説します。それぞれの方法を把握することで、喉の奥が痛い症状を緩和し、悪化することも防げるでしょう。

  • ・市販薬を利用する
  • ・病院に行く

市販薬を利用する

市販の風邪薬や喉の痛みをおさめる薬を服用することで、症状の緩和が期待できます。市販の風邪薬には、解熱鎮痛成分や喉の炎症を根本からおさえる成分が多く含まれています。一般的な市販薬の代表例は、解熱鎮痛剤やスプレー剤です。また、薬局だけでなくスーパーやコンビニでも購入できるのど飴も喉の症状を緩和できます。とはいえ、市販薬だけでは症状が完全に治らないことも多いため、症状が重い・長いと感じる場合は、自己判断で終わらせるのではなくすぐ病院に行って薬を処方してもらいましょう。

病院に行く

自己判断や自己処理で喉の奥の痛みが改善しない場合は、早めに医師の診察を受けることが重要です。特に高熱や呼吸困難、喉の腫れが強い場合は、放置せずすぐ診断を受けてください。また、症状が続く場合も同様です。病院で医師の診断を受けることにより、正確な原因が特定され、かつ正しい治療法を提案してもらえます。

予防法を知って「喉の奥が痛い」症状を回避する

喉の奥が痛い状態を予防するためには、以下の予防策を知っておくことが大切です。ここで挙げる予防法を実践することで、喉の奥が痛くなる疾患をはじめとしたさまざまな疾患を回避できるでしょう。

  • ・手洗いを徹底する
  • ・マスクを着用する
  • ・健康的な生活習慣を心がける

手洗いを徹底する

喉の奥が痛くなる風邪や感染症を予防するためには、日常的にこまめな手洗いを徹底することが大切です。特に外出後や食事前には、しっかりと手を洗いましょう。また、手洗いと同様、アルコールでの消毒をこまめに行うこともおすすめです。新型コロナウイルスやインフルエンザなどの予防にもなるため、徹底しましょう。

マスクを着用する

マスクを着用することで、喉の奥にウイルスが入り込むことを防止できます。自身が感染したウイルスを拡散することも防げるので、疑わしい症状がある場合もすぐにマスクをしてください。

健康的な生活習慣を心がける

喫煙や飲酒を控えたり、ストレスをためないようにしたりと、健康的な生活習慣を心がけることで喉の奥が痛くなる症状を回避できます。また、バランスの取れた食事や十分な睡眠をとることも免疫力を高めることにつながるため、喉の奥が痛い症状を予防できるでしょう。

まとめ

今回は、喉の奥が痛い症状の原因や対策について解説しました。喉の奥が痛むのは、風邪や感染症が主な原因です。また、自律神経の乱れや二次症状が原因になることもあります。市販薬を利用することで症状を緩和できますが、違和感を覚えた時点で病院に行くことでより確実に症状を緩和できます。また、予防策を知り、感染症を予防することも大切です。しっかりと自己管理することが、喉の奥の痛みから解放され、快適な毎日を過ごすことにつながるでしょう。

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