「鼻が臭い」原因とは?こすると臭い場合や対策についても解説!
鼻が臭いのを治すには?Medical DOC監修医が対処法や考えられる原因・病気・何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。
監修医師:
マイマイテイリ イマム(新宿アイランド内科クリニック 院長)
「鼻が臭い」症状で考えられる病気と対処法
鼻の中が臭い症状にお悩みの場合、どのような病気や治療法があるのでしょうか。解説していきましょう。
鼻が臭い症状で考えられる原因と対処法
鼻粘膜自体が臭いを発している場合、萎縮性鼻炎の可能性があります。萎縮性鼻炎では鼻腺が萎縮し鼻の加湿機能の低下などが起こり、異臭がしたり鼻水が出て止まらなくなったりなどの鼻症状が起こります。原因は未だはっきりせず、鼻洗浄や鼻腔内の感染を合併している場合には抗菌薬治療を行うなど対処療法が中心で、治療法も確立していません。
鼻の中が臭い症状で考えられる原因と対処法
鼻の中にくさい鼻水などが流れてくる場合、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)の可能性があります。副鼻腔は鼻腔と通じており、副鼻腔に炎症が起こると鼻に膿などが排泄されます。慢性的に副鼻腔に炎症がおこる慢性副鼻腔炎では異臭や鼻詰まり、ドロッとした鼻水などの症状が起こります。程度によって長期間の抗菌薬治療や内視鏡手術などを行うこともあります。長引く鼻の症状がある場合には耳鼻科を受診しましょう。
鼻くそが臭い症状で考えられる原因と対処法
鼻くそ(鼻汁、鼻粘膜など)が臭い場合には萎縮性鼻炎、副鼻腔炎などの可能性があります。
鼻をこすると臭い症状で考えられる原因と対処法
異常な臭いなどの嗅覚異常の原因として、副鼻腔炎、感冒(かぜ)、アレルギー性鼻炎、加齢、脳疾患、頭部外傷後、手術後などが考えられます。原因によって治療法や経過が異なります。強い症状がある場合には、耳鼻科や総合内科で相談してみましょう。
鼻の奥が臭い症状で考えられる原因と対処法
鼻の奥に繋がっている副鼻腔に炎症が起こっている場合、臭いの原因になることがあります。
新生児の鼻が臭い症状で考えられる主な原因と対処法
新生児は鼻の構造や鼻粘膜の異物除去の能力もまだ低く、感染などを起こしやすいため注意が必要です。鼻の異常を感じたら、小児科で相談してみましょう。また、子どもの鼻から臭いがする場合には、鼻腔異物を疑います。異物が入ったことが確認できた場合には鼻をかませたり、くしゃみをさせてたりしてみてください。取れない場合や、直接異物が見えなくても状況的に異物が入った可能性がある場合には小児科や耳鼻科を受診しましょう。
すぐに病院へ行くべき「鼻が臭い」に関する症状
ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。
応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。
慢性的に鼻が臭い症状の場合は、耳鼻咽喉科へ
風邪の後など一過性の症状だけではなく、ずっと症状が続く場合には一度耳鼻科をご受診ください。新生児や子どもの場合や異物を疑う場合には、慢性的な症状でなくても早めに病院を受診してください。
受診・予防の目安となる「鼻が臭い」ときのセルフチェック法
- ・鼻が臭い以外に出血の症状がある場合
- ・鼻が臭い原因として鼻腔異物が疑われる場合
- ・鼻に強い臭さを感じる場合
「鼻が臭い」症状が特徴的な病気・疾患
ここではMedical DOC監修医が、「鼻が臭い」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
臭鼻症(萎縮性鼻炎)
萎縮性鼻炎は鼻粘膜が萎縮、乾燥、かさぶた(痂皮)、鼻詰まりなどを起こす病気ですが、原因ははっきりわかっていません。副鼻腔炎と合併することも多いとされています。人工加湿や外科手術などが行われる場合もありますが、逆に症状を悪化させる原因となることもあり、治療が非常に難しい病気です。
蓄膿症・副鼻腔炎
鼻の奥と繋がる副鼻腔に炎症を起こし膿がたまると、副鼻腔炎、いわゆる蓄膿症を起こします。臭いの強い鼻水がどろっと鼻腔内や喉に流れ込み、異臭の原因になることがあります。急性副鼻腔炎の場合には抗菌薬治療を必要とする場合もあります。3週間以上炎症が持続した場合には慢性副鼻腔炎となりますが、その場合には長期的に抗菌薬治療が必要になったり、外科治療をおこなったりする場合もあります。疑わしい症状がある場合には耳鼻科を受診して適切な治療を行いましょう。
「鼻が臭い」ときの正しい対処法は?
鼻が臭い時には、まず原因を考えましょう。子どもなどで異物が疑われる場合には小児科や耳鼻科に早めに相談してください。
においと濃い鼻水が出たり喉の奥に流れ込んだりする場合には、副鼻腔炎を疑います。軽い症状の場合には市販の鼻洗浄や漢方薬などでも治療可能ですが、市販薬で症状が改善しない場合などには適切な治療を行えていないこともあります。
他人に鼻の臭いを指摘されるくらい臭い場合には萎縮性鼻炎を疑います。根本的な治療法は確立していませんが、対症療法で改善する場合もありますので、ぜひ専門家である耳鼻科でご相談ください。
「鼻が臭い」症状についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「鼻が臭い」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
鼻が臭いのは病気ですか?
マイマイテイリ イマム 医師
風邪の後の一過性のものであれば経過観察でも問題ありませんが、症状が続く場合などでは病気が原因で起こっている可能性があります。
鼻から嫌な匂いがしてくさいのは耳鼻科で治療できますか?
マイマイテイリ イマム 医師
耳鼻科で診察や診断が可能です。
臭鼻症はどんな匂いがしますか?
マイマイテイリ イマム 医師
臭いは個人差がありますが、腐ったような臭いと表現されることもあります。
鼻が臭いときの対策法はありますか?
マイマイテイリ イマム 医師
市販の鼻洗浄や加湿器が有効なこともありますので、試してみても良いかもしれませんね。
まとめ
鼻の臭いが気になる時に考えられる病気について解説しました。軽い症状や一過性のこともありますが、病気が隠れていていることもあります。症状があり不安な時には耳鼻科にご相談ください。
「鼻が臭い」症状で考えられる病気
「鼻が臭い」から医師が考えられる病気は3個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
多くの場合は軽くて一過性の症状です。治療しないと治らない鼻の病気が隠れていることもあります。
「鼻が臭い」に似ている症状・関連する症状
「鼻が臭い」と関連している、似ている症状は4個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
「鼻が臭い」症状の他にこれらの症状がある場合でも「副鼻腔炎」「萎縮性鼻炎」「アレルギー性鼻炎」などの疾患の可能性が考えられます。なかなか症状が改善しない場合は、早めに医療機関を受診しましょう。