「腫れてないのに足の指が痛い」時の治し方はご存じですか？原因も医師が解説！

腫れてないのに足の指が痛いのを治すには？メディカルドック監修医が対処法や考えられる原因・病気・何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。

監修医師：
柏木 悠吾（医師）

「腫れてないのに足の指が痛い」症状で考えられる病気と対処法

足の指が腫れていないのに痛みがあるとき、その痛みにはさまざまな原因が隠れています。足の指の痛みが出た際の対処法や注意点などをご紹介します。

腫れてないのに足の指がズキズキと痛い症状で考えられる原因と治し方

腫れていないのに足の指がズキズキと痛む場合、炎症や神経の障害、血流の問題が原因である可能性があります。この症状は、痛みの頻度や程度、特に痛みが起こるタイミング（例：歩行中や安静時）によって原因の特定に役立つことが多いです。まずは痛みが出たら足を安静にし、足を心臓より高い位置に上げましょう。主に考えられる病気としては、神経の圧迫による神経痛、また血流障害などが挙げられます。これらの症状が長引く場合は整形外科を受診すると良いでしょう。

腫れてないのに足の指が痛くて内出血している症状で考えられる原因と対処法

腫れはないものの内出血が見られる場合には、何かしらの衝撃や微細な血管の損傷が原因であることがあります。この場合、皮膚表面が紫色や青色に変色していることが多いです。考えられる原因には、知らずに打撲してしまった可能性や、血管が弱っている場合には軽い刺激でも内出血が起こる可能性があります。症状がなかなか改善しない場合には皮膚科や整形外科の受診をお勧めします。また、頻繁に内出血が起こる場合は血液検査などを通じて血管や血液の状態を確認することが必要です。

腫れてないのに足の小指が痛い症状で考えられる原因と対処法

さらに、足の小指に痛みを感じる場合は、靴の影響や外部からの圧迫が原因となることが多いです。このような場合、締め付けの強い靴を避け、痛みが出たら足を冷やして炎症を抑えるのが基本的な対処法です。内反小趾という、小指が内側に変形する病気もありますので、痛みが続く場合や改善が見られない場合は、整形外科に相談し、専門の治療を受けることを検討しましょう。

腫れてないのに足の親指が痛い症状で考えられる原因と対処法

腫れていないのに足の親指が痛む場合、炎症や骨の変形、さらには神経の圧迫などが原因として考えられます。症状が出たときは、まず安静にして親指にかかる負担を軽減し、冷やして痛みを抑えるのが有効です。また、過度な刺激を避けるため、靴を見直して、フィットする靴やサポートのあるインソールを使用するのも良い対策です。主な原因として考えられるのは、関節部分に炎症が起こる強剛母趾、神経が圧迫されて起きる母趾ガングリオンなどがあり、場合によっては親指の骨の変形が進行していることもあります。このような痛みが続く場合や、症状が悪化して日常生活に影響が出る場合は整形外科を受診し、レントゲン検査などで症状の進行状況を確認するとよいでしょう。

腫れてないのに足の指の付け根が痛い症状で考えられる原因と対処法

腫れていないものの足の指の付け根に痛みがある場合には、関節や腱に問題がある可能性が高いです。付け根部分の痛みは、足底腱膜や関節に炎症が起きることで引き起こされることが多いです。原因としては、足底腱膜が過剰に引っ張られることによる足底腱膜炎や、付け根部分の関節の摩耗が進む変形性関節症などが考えられます。これらの症状が改善しない場合は、整形外科での診察が推奨され、特に関節の変形が進んでいる場合には、専門的な治療が必要です。痛みが強い場合や腫れがないのに症状が進行する場合は、早めに受診することが望ましいでしょう。

すぐに病院へ行くべき「腫れてないのに足の指が痛い」に関する症状

ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。

足の指が動かないような症状の場合は、整形外科へ

腫れはないものの、足の指が動かせない場合、神経が障害されている可能性があります。特に、指が全く動かない、触れても感覚が薄いといった場合は注意が必要です。考えられる病気としては、神経の圧迫による神経障害や、糖尿病患者に見られる糖尿病性神経障害などが挙げられます。糖尿病をお持ちの方は特に、末梢神経の障害が進行しやすいため、早めの対処が重要です。症状が続く場合には神経内科や整形外科での診察を受け、専門的な検査を行ってもらいましょう。

受診・予防の目安となる「腫れてないのに足の指が痛い」ときのセルフチェック法

腫れていないのに足の指が痛む場合、他の症状が併発していると病気の可能性が高まります。以下のセルフチェック項目を確認し、該当する場合は早めの受診を検討してください。
・腫れていないのに痛みに加えてしびれや感覚の麻痺がある場合
神経の圧迫や血行障害が原因で神経に影響が及んでいる可能性があります。この場合、神経内科や整形外科の受診が推奨されます。
・足の指が冷たく感じ、色が青白く変色している場合
末梢動脈の血流が悪化している可能性があり、放置すると血行不良が進行してしまう恐れがあります。血管外科や循環器科で診察を受け、血流の状態を確認することが重要です。
・夜間や安静時に痛みが強まる場合
リウマチや痛風、炎症性の疾患の可能性が考えられます。日常生活に支障が出る痛みが夜間に強まる場合は、整形外科やリウマチ科を受診して原因を特定し、適切な治療を受けましょう。

このセルフチェックで異常が見られる場合は、症状を見過ごさず早めに医師に相談することが重要です。また、早期診断・治療を行うことで予防や悪化の防止にもつながります。

「腫れてないのに足の指が痛い」症状が特徴的な病気・疾患

ここではメディカルドック監修医が、「腫れてないのに足の指が痛い」に関する症状が特徴の病気を紹介します。どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

外反母趾

外反母趾は、足の親指が小指側に曲がっている状態です。原因としては、ハイヒールやつま先が狭い靴による圧迫、足の筋力低下、遺伝などが挙げられます。親指の変形が進行すると痛みが強まり、歩行にも支障をきたすことがあります。進行が軽度な場合の対処法としては、靴の見直しや足指のストレッチ、サポーターの使用が効果的であり、進行した場合は装具や手術が検討されます。痛みが強く日常生活に影響を及ぼす場合には整形外科を受診しましょう。

強剛母趾

強剛母趾は、親指の付け根の関節が硬くなり、動かすと痛みが出る症状で、関節の軟骨がすり減り骨同士が接触して炎症が起きることが原因です。足にかかる負担が大きい人や加齢によって発症しやすく、靴やインソールの見直しが有効ですが、重症例では手術も検討されます。歩行や生活に影響が出るほどの痛みがある場合は、整形外科の診察を受けて治療方針を決定することが重要です。

母趾ガングリオン

母趾ガングリオンは、親指の関節や腱の近くにできるゼリー状の腫瘤です。腫瘤が神経を圧迫することで痛みやしびれを伴う場合がありますが、症状がなければ経過観察でもんだいありません。腫瘤が大きくなり、症状が出る場合は注射で液体を抜く治療が行われます。再発が頻繁に起きたり強い痛みが続く場合には、手術での切除が選択されます。腫瘤が大きく、痛みやしびれがある場合は整形外科を受診し適切な治療を受けるとよいでしょう。

巻き爪

巻き爪は、爪の両端が内側に巻き込み皮膚に食い込んで痛みや炎症を引き起こす状態で、爪の切り方や靴の圧迫、指にかかる負担の増加などが原因です。放置すると炎症が悪化し、感染を引き起こす可能性もあります。軽度の場合は正しい爪の切り方や巻き爪防止テープの使用が有効ですが、痛みが強い場合や皮膚が赤く腫れ始めた場合には皮膚科の受診が望ましいでしょう。

「腫れてないのに足の指が痛い」の正しい対処法は？

腫れていないのに足の指が痛む場合、適切な対処法を知ることで症状の緩和につながります。痛みが軽度であれば、市販の鎮痛剤や外用薬を使用するのも一つの方法です。ただし、薬を使用する際は、用法・用量を守りましょう。症状が続く場合や、市販薬で効果が見られない場合は医師の診察を受けることが望ましいです。市販薬の例としてイブプロフェンやアセトアミノフェンなどがあります。湿布や冷却スプレーは、炎症を抑えたい時や熱感がある時に効果的です。もしも応急処置をしても症状が収まらない場合や痛みが続く場合は、自己判断で放置せず、早めに整形外科や神経内科など専門医の診察を受けて原因を特定することが重要です。

まとめ　腫れていないの足の指が痛いのが気になるときは整形外科を受診

足の指に痛みを生じる原因をいくつか紹介しました。足の指が痛くなる原因はさまざまで、専門的な治療を必要とする病気が隠れていることもあります。症状が気になる方は早めに医療機関を受診すると良いでしょう。

「腫れてないのに足の指が痛い」症状で考えられる病気

「腫れてないのに足の指が痛い」から医師が考えられる病気は7個ほどあります。各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

足の指そのものの問題だけではなく、腰の神経や感染症、血管の病気でも症状が出現することがあります。

「腫れてないのに足の指が痛い」に似ている症状・関連する症状

「腫れてないのに足の指が痛い」と関連している、似ている症状は4個ほどあります。各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

これらのような症状が継続する場合には、早めに医療機関を受診し相談することをお勧めします。