「肥満症を正しく理解している人」はわずか4割だと判明 約500人のアンケートで判明した致命的な認識のズレとは

日本では生活習慣の変化により「太りすぎ」と「痩せすぎ」の両極化が進んでいますが、特に肥満に伴う健康リスクへの自覚不足が課題となっています。今回、一般の方約500名を対象に意識調査を実施したところ、「肥満症」という言葉の認知度は高いものの、“医学的な定義”や“治療すべき病気”であるという認識には大きなギャップがあることが判明しました。今回、医師の大坂先生とともにアンケート結果から見えた現代人の盲点と、健康を守るための正しい向き合い方を紐解きます。
※2026年2月取材。

監修医師:
大坂 貴史(医師)
目次 -INDEX-
Q1.「肥満症」という言葉を知っていますか?

編集部
アンケートでは「肥満症(ひまんしょう)」という言葉を、約7割の方が「よく知っている」「なんとなく知っている」と回答しました。この数字だけを見ると認知度は高いように思えますが、大坂先生はどう捉えていますか?
大坂先生
比較的多いと言えるでしょう。最近はニュースやメタ広告などで流れてきますので、その影響ですね。ただ、この質問は次の質問との比較が重要となっておりますので、次に詳しく解説します。
Q2.肥満と肥満症の違いを知っていますか?

編集部
「肥満」と「肥満症」の違いを「よくわからない」と答えた人が約6割(57.8%)に達しています。この結果から、患者さんの「受診行動」においてどのような問題が読み取れますか?
大坂先生
ここで大切なことは「肥満」かどうかは体重を測るだけではある程度わかりますが、「肥満症」かどうかは病院に行って検査をしないとわからないということです。つまり、BMIが25以上の方は健康診断を受けるなどを含めて一定の検査が必要なのです。
Q3.「肥満症」という言葉から、どのような状態をイメージしますか?

編集部
肥満症に対して「医学的な治療が必要な疾患」というイメージを持つ人は、4割強(43.1%)にとどまりました。一方で「単に見た目がふくよか(14.0%)」という回答も一定数あります。医師として、この「イメージの偏り」からどのようなインサイトが得られますか?
大坂先生
肥満に関係する病気が沢山あるということはぜひ知っていただきたいですし、「ただ太っているだけ」でも将来に病気になる可能性があるということは非常に重要です。
医師からのアドバイス:BMI25を超えたら、健康状態の確認を
編集部
アンケートでは、肥満症と診断されても受診しない人が一定数いることも予測されています。私たちはまず、何をすべきでしょうか?
大坂先生
まず、自分が「肥満」なのか「肥満症」なのか把握することが大切です。もし、「肥満症」であるならどのような病気が関係しているのかを知ることが大切ですし、そして「肥満」であったとしても今後の予防が重要になってきます。これには健康診断でほとんどカバーできますので、そこで引っかかった場合「要経過観察」などであったとしても早期治療が重要ですので、減量が望ましいです。ご自身で自分なりの減量がうまくいく場合もありますが、減量に重要な食事と運動は長期間において重要な話ですので、一度は「肥満外来」を受診することをおすすめします。
編集部まとめ
今回の調査を通じ、多くの人が「肥満症」を単なる太りすぎの別称と捉え、医学的介入が必要な「病気」としての認識が不足している実態が浮き彫りになりました。見た目の問題や自己管理の範疇で片付けず、BMI25を超えている場合は健康診断の結果を注視することが重要です。放置すれば将来的な重大疾患に繋がるからこそ、医療の力を借りることを選択肢に入れ、適切な治療のステップへ進むことが、自分自身の健康を守る確実な一歩となります。




