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身近な市販薬が危ない? 「オーバードーズ」から若者を守る”改正薬機法”が5月施行

 公開日:2026/04/24
身近な市販薬が危ない? 「オーバードーズ」から若者を守る”改正薬機法”が5月施行

2026年5月1日に施行される「改正医薬品医療機器等法」(以下、改正薬機法)では、乱用の恐れがある8成分を新たに「指定乱用防止医薬品」と位置付け、これまでよりも厳しい販売ルールが設けられます。この内容について公受先生に伺いました。

公受 裕樹

監修医師
公受 裕樹(医師)

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【経歴】
金沢大学医学部卒業
精神科単科病院を経て、現在都内クリニック勤務
精神保健指定医、産業医
【免許・資格】
精神保健指定医、産業医

「指定乱用防止医薬品」新設について

編集部

2026年5月に改正薬機法が施行されます。今回の改正では、市販薬の乱用対策が強化されるそうですね。

公受 裕樹先生公受先生

2026年5月1日に施行される改正薬機法では、若者を中心に社会問題化している市販薬の乱用対策が強化されます。これまで「乱用の恐れがある」と指定されていたエフェドリン、コデイン、ジヒドロコデイン、ブロモバレリル尿素、プソイドエフェドリン、メチルエフェドリンの6成分に、せき止め成分のデキストロメトルファンと、かぜ薬などに用いられるジフェンヒドラミンを加えた8成分が、新たに「指定乱用防止医薬品」として薬機法上に位置付けられます。
 
また、18歳未満へのインターネット販売や大容量・複数個販売は禁止され、小容量品(5日分以下、かぜ薬などは7日分以下)のみ対面かビデオ通話で販売可能となります。18歳以上であれば小容量品に限りインターネット販売も認められます。さらに、薬剤師や登録販売者による年齢確認や情報提供も義務化されます。

市販薬の乱用について

編集部

若者を中心に市販薬の乱用が広がっています。この背景や危険性を教えてください。

公受 裕樹先生公受先生

近年、かぜ薬やせき止め薬を本来の効能・効果ではなく、精神への作用を目的として適正な用法・用量を超えて大量に服用する「オーバードーズ」が、若者を中心に広がりつつあります。SNSなどで乱用の対象となる製品名や体験談が流布され、軽い気持ちで乱用に陥りやすい状況が指摘されています。
 
市販薬は身近で便利な存在である一方、用法・用量を超える服用は心身に深刻な影響を及ぼす危険性があります。不安や悩みを抱えたときは一人で抱え込まず、薬局の薬剤師や地域の相談窓口に早い段階から相談してみましょう。

法改正への見解は?

編集部

今回の薬機法改正への見解を教えてください。

公受 裕樹先生公受先生

今回の改正は社会問題となっている「過量内服」への対策の一つとして実施されるものだと思われます。一方で、若者を中心とした市販薬の乱用の背景には、さまざまな要因が複雑に絡んでいるのが現状です。したがって、表面上の対策に終わらない継続的な議論および対応が不可欠であると考えます。

編集部まとめ

2026年5月の改正薬機法施行により、市販のせき止めやかぜ薬などに含まれる8成分が「指定乱用防止医薬品」に指定され、18歳未満へのインターネット販売や大容量販売が禁止されます。身近な薬でも大量服用は心身に深刻な影響を及ぼします。用法・用量を必ず守り、不安や悩みがあるときは一人で抱え込まず、薬剤師や地域の相談窓口に相談してみましょう。

この記事の監修医師